以前は野菜といえば畑で作るものという認識が一般的でしたが、最近は家庭菜園の人気によりご家庭で手軽に野菜作りを楽しまれる方が増えてきました。
そんな家庭菜園ですが、秋に植える野菜にはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは初心者にも育てやすい秋植え野菜を5つご紹介したいと思います。
ネギ
ビタミンB、Cをはじめとしてカルシウム、リンなどを多く含むネギ(葉ネギ)は、暑さ寒さに強いのが特徴です。病害虫にも強く、初心者にも育てやすい野菜と言えます。
種から蒔く場合は4月から9月下旬までに行い、種を蒔いてから約2カ月半程度で収穫する事ができます。市販のネギを買った際、切り落とした根元(根の付いている部分)をそのまま土に植えておくだけでも新たに伸びてきますので、ちょっと料理に使いたい時などに重宝します。
薬味としておなじみのネギですが、ざっくりと大きめに切って酢味噌と和える「ぬた」でも美味しく頂けます。体を温めてくれる作用もありますので、寒くなる秋から冬にかけてたっぷり食べたいお野菜です。
大根
根菜の中でもポピュラーな食材の大根は、秋まきと春まきの二種類があります。春には害虫もよく出没しますので、初めて育てる方は病気や害虫の被害が少ない秋に種を蒔くと良いでしょう。
根は土の中で長く成長しますので、プランターで栽培される方は十分な深さのあるプランターを選ぶか、小さく育つミニ種を選ぶのがおすすめです。
根にはビタミンC、カリウム、カルシウムなどを含みますが、捨ててしまいがちな葉にもビタミンC、ビタミンE、βカロテンなどを多く含んでいます。葉はお浸しや味噌汁などに入れても美味しいですが、細かく刻んでご飯に混ぜ込む「菜飯」も葉のシャキシャキとした歯ごたえと素朴な味わいが楽しめるためおすすめです。
ほうれん草
中央アジア原産のほうれん草は、寒さに強いのが特徴の食材です。9月上旬頃から植え付けを始めますが、品種によっては12月末まで植え付けが可能なものもあります。収穫までは1~2カ月程度と早く、初心者にも育てやすい野菜です。
ビタミンAやビタミンB群、葉酸などが豊富に含まれており、鉄分も多く含まれています。鉄分は吸収率がそれほど高くない栄養素ですが、葉酸が吸収を促進してくれるため、貧血の方にも効果があります。
代表的なレシピとしては「お浸し」がありますが、 和食だけでなくバター炒めなどの洋食にもよく用いられます。また、独特のエグ味である「シュウ酸」を苦手とされる方も多いと思いますが、シュウ酸は水溶性の物質のため、下茹でをする事である程度除去する事ができますよ。
にんにく
疲労回復、殺菌効果、風邪の予防などに効果のあるニンニクは、家庭菜園でも簡単に育てる事ができる野菜です。植え付け時期は9月中旬から10月下旬にかけて。収穫は翌年の5月中旬から6月下旬頃となっています。
ビタミンB1、B2、ビタミンC、カルシウム、リン、カリウム、鉄分など豊富な栄養素を含むニンニクは、血管を広げて血行を良くするため、冷え症の改善などにも良いとされています。
細かく刻んだり、薄くスライスしたりして用いられる事の多いニンニクですが、皮を剥いたニンニクをオリーブオイルと共にアルミホイルに包み、そのままじっくりと加熱すればホクホクとしたニンニク本来の味わいを楽しむ事ができます。
また、ニンニクの茎(ニンニクの芽)は3cmほどの大きさに切り、豚肉などと合わせれば、シャキシャキとした食感が楽しめる炒め物が簡単に出来上がります。
チンゲン菜
中国野菜の代表格とも言えるチンゲン菜は、家庭菜園でも簡単に育てる事ができます。乾燥には弱い作物ですので、気温の下がり始めた9月以降から種を蒔くと育てやすくなります。
収穫までの期間が40~50日と短く、カリウム、カルシウム、βカロテン、ビタミンCなど、緑黄色野菜としての豊富な栄養素を含んでいる事も特徴です。食材としてはクセがないのが特徴であり、炒め物、煮物、スープなどどんな調理法にも合わせる事ができます。
中国野菜のため中華料理として使われるケースの多い野菜ですが、お味噌汁や煮浸し、和え物など和食としても使いやすい食材です。
おわりに
今回は秋に植える野菜についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
他の時期に植える野菜についても、別の記事で紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。