バジルは、パスタやピザ、サラダ、肉料理などの香りづけとして欠かすことのできないハーブです。
また、丈夫で育てやすいことからキッチンなどで鉢植えにしてご自分で栽培することもできます。ですが、いざ育てるとなると、どういったことに注意したらよいのか分からないという方も少なくないでしょう。
そこで今回は、バジルの特徴や育て方について詳しく解説していきます。これからバジルなどハーブを育てたいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
Contents
日当たりと置き場所
バジルは日当たりの良い場所をこのみます。日当たりが悪いと発育が悪くなるので注意しましょう。
夏場は日差しが強いため、葉が焼けてしまうことがありますので直射日光は避けてください。特に地植えにする場合には日陰をつくってあげて、鉢植えにする場合には直接日光が当たらない場所に映してあげましょう。
また、暖かくなり夏に近づくにつれ成長が盛んになりますが、バジルは寒さに弱いため雪や霜にあたるとすぐに枯れてしまいます。そのため、バジルを長く楽しみたいのであれば、鉢植えにするのがおすすめです。
バジルの種まき時期
バジルの種は、だいたい気温が20℃以上で発芽します。バジルを種から育てるのであれば、だいたい4月中旬ごろから6月上旬ごろを目安に種まきをして下さい。
バジルは、暖かい場所を好みますので、寒い地方にお住まいの方は、5月ごろから6月ごろ、雪が溶けて暖かくなってから種まきをしましょう。初めは暖かい室内で種から育て、暖かくなってから地植えにするという方法もあります。
直接種をまく場合は、だいたい20cmから30cm間隔に指で穴をあけ、成長した時にはがかたまり合わないようにしましょう。種を植えた後はそんなにたくさん土をかぶせる必要がありません。順調に成長を続ければ十月ごろまで楽しむことができます。バジルは日本では一年草として扱われていますので、植え替える必要はありません。
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お料理用には自分を育てる場合は、お部屋の中で鉢植えにするのがおすすめです。
鉢植えの大きさは7号程度、プランターで育てる場合は、幅が60センチ程度あれば大丈夫です。60センチ幅のプランターに大体2つから3つ苗を植えてください。
バジルの挿し木での増やし方
参考動画:挿し木で増やすスイートバジル
バジルを増やしたいときは、種まきをしたあとで挿し木にします。
バジルを挿し木にするには葉が5枚程度残るようにして水で十分に湿らせた土にさしておきます。しっかりと芽が出るまでは土が乾かないよう注意しましょう。
芽が出るまでは、水を入れたコップや容器に入れておいてもかまいません。
バジルの育苗方法
バジルは地植えにする場合でも、種から育てるときや苗が小さい場合には、まずプランターや鉢に植え替えします。
プランターから育てる場合は、プランターの8割から9割程度まで土を入れ、だいたい2㎝程度間隔に苗を植えていきます。
種を植えるときは指でくぼみをつくり、種を植えた後で覆土をしますが、バジルの種は日光に当てて発芽させるので、それほど多く土をかぶせる必要はありません。そのあと、たっぷりと水を与えてあげましょう。
そのほか、鉢植えにする場合であれば、受け皿に水をためて自分で水を吸収させてもかまいません。成長の遅い苗の場合、始めは育苗ポットのまま育て、葉が10枚程度になってから鉢やプランターに植え替えてあげましょう。成長途中で育ちの悪い葉は取り除いておきましょう。
【サカタのタネ ハーブ スイート・バジル】
用土と土
バジルは、水はけがよく保水性の高い土を好みます。生育期には特に肥料がたくさん必要になりますので、定期的に肥料を与えて下さい。
肥料が足りないと茎の下の方の葉から黄色に変色し、枯れてしまいますので注意が必要です。バジルには、栄養分の高い中性から弱アルカリ性の有機肥料を与えますが、代用品として油かすを与えても構いません。
肥料は月に一回与え、液体肥料を使う場合は1週間に一度を目安に与えて下さい。自分で土をつくる場合は、赤球土と腐葉土を7対3の割合で土をつくります。ホームセンターに行けばハープ用の土が販売されていますので、そちらを利用してもかまいません。葉を柔らかく育てたい場合は、半日陰で育てます。
バジルの水やり方法
バジルは、ほかのハープに比べて乾燥に弱く、日当たりの良い場所をこのむため、土が乾いてしまわないよう注意しましょう。
特に夏場は、成長が盛んになる的ですので、いつもよりたっぷりと水を与えるようにして下さい。冬場は、観葉植物の場合あまり水を与えない方がよいとされていますが、これはバジルも同じです。冬場は乾燥するからと普段通り水を上げてからせてしまうことがあります。
バジルは、日光も水やりもたっぷりと与えることが基本ですが、冬場は土の表面が乾いた時にだけ水を与えてあげるだけで大丈夫です。
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注意したい病気・害虫について
ハーブは薬草として用いられることもあり、種類によっては虫除けや殺虫剤を作るときにも用いられることのある植物です。
ですが、バジルは香りが高く養分が豊富なため、虫がつきやすいので注意しましょう。それでは次にバジルを育てるにあたって注意したい病気や害虫について説明します。
ハモグリバエ
ハモグリバエは、卵をバジルの葉に植え付けます。ハモグリバエの幼虫は、葉の栄養を吸い取って一日でバジルを枯らせてしまいます。
白い筋が葉の表面はいっていたら、ハモグリバエの幼虫が歩いた証拠です。この跡を発見したときは、一つ一つ摘まんで駆除するしかありません。もしも被害が広範囲に広がっている場合は、被害にあった葉をそのまま取り除いてしまいましょう。
それ以上ハモグリバエの被害を広めないためには、殺虫剤をかける方法もありますが、バジルは食用としても使う植物ですので農薬は使いたくないという方も多いでしょう。殺虫剤を使わずにハモグリバエを駆除するには、木酢液を水で薄めてふりかけることで駆除することができます。木酢液のスプレーは、だいたい一週間に2回から3回程度散布すると良いでしょう。
ヨトウムシ
ヨトウムシは半日で葉をすべて食べてしまうこともある害虫です。この虫は、日中は土の中に潜りこんでいますので、土を掘り返して取り除きましょう。
ヨトウムシの幼虫は黒い芋虫型をしていて、体長はおよそ1㎝から4㎝程度の大きさです。ヨトウムシの被害に遭うと、葉が穴だらけになってしまい、バジルを枯らせてしまいます。
ヨトウムシを駆除するためには、夜中に懐中電灯で照らしながら一匹ずつ駆除していく方法もありますが、ニンニクやトウガラシを水につけてスプレーを作り、吹きかけると効果があります。
ハダニ
ハダニは暖かくなってくると繁殖が活発になります。
殺虫剤を使わずにハダニを駆除するには、葉の全体にかかるよう水をかけると、ハダニを駆除することができますが、ハダニはよく葉の裏についていますので、葉を裏返して取り除く必要があります。
ハダニがつく前に、全体に水がかかるようにしておくと、ハダニがつきにくくなります。
バジルの摘心のやり方
参考動画:家庭菜園 バジルを育てる。摘心して収穫倍増!
バジルは、成長期には次々と新しい芽を出してぐんぐん大きく成長していきます。そのまま成長させておくと、7月下旬から8月ごろにはきれいな花を咲かせます。花が終わったら、そのあとに種をつけますが、その時期のバジルは葉も固く風味も落ちるため、食用には適していません。
食用として葉を柔らかく育てるには、適度に摘心や剪定を行う必要があります。摘心するには、だいたい20cmの高さに成長してから脇芽を成長させるため、下から2節目から3節目のあたりを目安にハサミで切り取り摘心を行います。高さが20㎝になったら、一番上の葉を上にめくりあげると葉の根元の両側に脇芽があります。
その脇芽が一番上にくるように2節目から3節目を切り、葉が重なり合って風通しが悪くならないよう、適度に摘心すると茎が増えるため、収穫量も多くなりその分長くバジルを楽しめます。
バジルの剪定の仕方
バジルの剪定は7月下旬から8月の開花時期に行います。葉は全体の1/3から半分程度を切り取って、脇芽の成長を促します。
剪定した後のバジルは、料理やハーブティーなどに活用させましょう。
おわりに-バジルを育てて楽しもう-
バジルは、日当たりの良い場所を選べば室内でもお庭でも簡単に育てることができます。
また、比較的丈夫な植物ですので、それほど手をかけなくてもどんどん増えてくれます。
お料理のほか、お茶などにも使うことができ、長く楽しむことができるハーブですので、植物を育てたことがないという方もぜひチャレンジしてみてください。