秋に植える野菜

にんにくの種植えから収穫までの育て方!栽培時期や病気・害虫の対策など

にんにくの種植えから収穫までの育て方!栽培時期や病気・害虫の対策など

香味野菜の「にんにく」は強い臭いが気になる野菜ですが、中国料理を始めに無くてはならない食材です。形状からから育てるのが難しそうに思ってしまいますが、少しのコツで家庭菜園でも立派な「にんにく」が育てられます

病虫害も少なく育てやすい「にんにく」はビタミンBの宝庫でもあります。中国料理の他では、イタリアンパスタのペペロンチーノや日本料理では鰹のタタキ等あると便利な食材です。

食材として面白いのは、球だけでなく「葉・芽」も使い道があるので楽しい野菜です。育てながら料理にも活かせる野菜です。

にんにくの栽培時期と育成条件

にんにくの栽培時期と育成条件
にんにくの育成条件

日当たり:日なた
土壌酸度:中性
植えつけ:株間12~15㎝前後
栽培期間:9月中旬~翌年の6月中旬




種まき・苗の管理

種まき・苗の管理

9月頃になったら「にんにく」の鱗片を購入しましょう。球での販売や鱗片状態のバラバラでの販売になります。鱗片が小さいと生育が悪いので購入時に注意が必要です。寒冷地系と暖地系の品種がありますので適した品種を選んでください。

温度や日照管理のしやすいプランター栽培がおすすめです。植える深さは4~5㎝で株間は12~15㎝前後です。「にんにく」は露地栽培も可能です。株間はプランターと同じか、もう少し広くしてもよいでしょう。

球の状態なら鱗片に分けていきます。外皮(球)をはがしますが、鱗片のうす皮はそのままの状態で構いません。芽の部分を上にして植え付け、4~5㎝の覆土をします。深すぎると発芽しない、生育が遅れることがあります。

にんにくの定植適期


【国産 島にんにく 球根 100g】

種(球)からの育成ですが、25度以上だと発芽せずに土中で腐ってしまいます。生育温度は10℃~22℃くらいの冷涼な気候を好む野菜になります。

そこで、植え付けの時期が大切です。暑い時期に植えつけると発芽せず、ウィルス性の病気の発生原因になってしまいます。また、植え付けが遅くなると十分に根を張れずに生育(球の太り方)も悪くなります。

寒冷地(北海道・東北)は9月上旬~中旬、暖地(関東より以西)は9月中旬~10月上旬が目安です。植え付けの参考気温は20℃くらいです。

にんにく栽培の土作り


【アイリスオーヤマ 花・野菜の培養土 】
市販されている培養土を使うと手軽です。自分で用土を作るなら、赤玉土3・真砂土3・腐葉土1の割合で混ぜます。土10リットルに対して化成肥料を一握り20gを元肥として配合しましょう。酸性度が高いなら苦土石灰も配合しましょう。

加湿状態をきらう野菜なので、水はけの良い状態を保ちましょう。

プランター栽培の場合は、用土を6割程度で鱗片を植え付けます。発芽後は用土と追肥を施しながら育成していきます。

にんにくのマルチ張り


【かんたんタマネギマルチ 95cm×10m 4列穴あき 】

「にんにく」は寒さに弱い野菜です。露地栽培ではマルチを行いましょう

植え付けから越冬栽培となるので、マルチで地温を高めておきます。春先からは雑草予防や病害虫対策にもなるので便利です。

穴あきマルチを使う場合は、4列植えのタイプが適しています。

にんにくの定植のポイント

覆土を4~5㎝として深植えにしないよう注意しましょう。発芽しないで土中で腐ったり、発芽しても生育が悪くなり球が肥大化しません。

種となる鱗片は6~7g以上の大きいものが良いです。小さいと育成が悪くなり、球も大きくなりません。

定植が早すぎると気温が高くて発芽しない、土中で腐ってしまいます。遅いと十分な生育期間が確保できず、根が広く張らずに球が大きくならないので注意しましょう。
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にんにくの特性

にんにくの特性

加湿を嫌うので発芽後は、やや渇いた土壌を好みます。また、病害虫の発生も土壌環境に影響されます。

株別れとトウ立ち対策を行えば球の肥大化につながります。あまり手のかからない野菜です。

寒冷地系と温暖地系の品種があるので地域にあった品種を選びましょう。育成時の気温などが、品種に合っていないと育成しません。

にんにくの水やりについて

にんにくの水やりについて
にんにくは乾燥に強い野菜です。一方で加湿には弱いので水はけのよい土壌が適しています。土が湿った状態を維持してはいけません。鱗片を植えた後は乾燥しないように水やりをしましょう。2週間もすれば発芽してきます。

発芽後の加湿状態はよくありません。表土が渇いたら水やりをするようにします。冬場に育てる野菜なので、乾燥のし過ぎには注意が必要です。ここでの水分管理は、春先からの球の肥大化に影響してきます。

マルチは冬場の乾燥防止と保温に効果があるので便利な対策です。

にんにくの栽培管理 株別れ・トウ立ち

にんにくの栽培管理 株別れ・トウ立ち

新芽が地上に伸びてくると株別れしてくるものがあります。そのまま放置すると球の肥大化に悪影響です。そこで、株別れした芽をかき取ります。地上に10㎝ほど出てきたらかき取ります。

地上部分を引っ張ると株ごと抜けてしまう事があるので注意が必要です。土中に指を突っ込み、片方の手で株全体を抑え、根本の株別れをかきとりましょう。

新芽を1本の状態で生育することで養分の分散を防ぎ、球を肥大させていきます。葉ばかり生い茂って球が肥大化しないことがあります。

4月~5月になるとトウ(花が咲く茎)立ちしてきます。養分が分散されて球が肥大化されなくなります。早めに摘み取ってしまいましょう。若いトウは炒めて食べると美味しいです。
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にんにくの病害虫について

「にんにく」は病害虫が少ない野菜ですが、土壌が悪いと被害が発生します。「立枯れ病」はカビ菌により繁殖します。根元付近から腐敗して、株が倒れてしまいます。4月~11月の期間で、高い湿度が発生要因です。

モザイク病」は病斑(黄淡色)の濃淡模様が葉・茎の部分に拡がっていきます。その状態がモザイクのような状態に見えます。ウィルス性の病気で発生してしまうと対策がありません。予防策としては、アブラムシなどの害虫が介在しているので、植え付け時にオルトラン錠剤や薬剤散布・ガーデントップも効果があります。

寒冷紗の使用でアブラムシを含めて害虫の飛来も防げます。トンネル支柱に寒冷紗を被せてプランターを設置すると効果的です。土壌管理ができていて、種まきから使用すると害虫をシャットアウトできます。

にんにくの追肥手順


【東商 有機100% 野菜の肥料 1.8kg】

「にんにく」は暖かい地方では冬場も生育する野菜です。追肥を行わないと大きな球になりません3回の追肥が必要です。

追肥のタイミングは12月~2月~3月になります。寒い地方なら12月~3月~4月と遅らせていきます。

プランター栽培では用土土を6割くらいにしておいて、追肥の際に余った用土土と化成肥料20gを混ぜて施します。最終的にプランターの上から2~3㎝の用土土にします。

にんにくの収穫時期

にんにくの収穫時期

にんにくの球の成長は5月~6月にかけてピークになります。6月の下旬になると下葉の2~3枚が枯れてくるので収穫の時期です。丁寧に掘り下げて球を傷つけないように収穫しましょう。

良く晴れた日に収穫をします。天候が悪いと、せっかく育てても品質低下を招きます。土を落として風通しの良い所で乾燥させましょう。

おわりに

にんにくの育て方について、球の選び方から収穫までご説明しましたがいかがでしたか?

株別れやトウ立ちの管理は大変ですが、にんにくの芽として料理にも生かせるので、生育しながら楽しめる野菜ですね。

「にんにく」は水やり・土壌管理が大切な野菜です。病気もほとんどが土壌管理・加湿から発生します。害虫に関しては寒冷紗でほぼ防げるので管理しやすい野菜です。

球はホームセンターや直売所で手頃な金額で購入できるので気軽に育てられます。プランターでの栽培にも適しているのでマンションのベランダでの栽培もいいですね。

ぜひ「にんにく」の家庭菜園にチャレンジしてください。和食・洋食・中国料理に多く使われる食材です。栽培した「にんにく」を料理のレシピに加えてみてはいかがでしょうか?



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