春に植える野菜

トマトの育て方〜摘芯や肥料・収穫時期の見分け方まで〜

トマトはミネラルやビタミンが豊富で、夏バテ防止にピッタリです。

その他の栄養素も豊富なので、サラダにしたりジュースにしたりといろいろ活用できますね。

今回は、そんなトマトの栽培方法についてお話ししていきたいと思います。




トマトの栽培時期と育成条件

トマトの栽培時期

トマトの栽培時期

トマトの育成条件

  • 日当たり:日なた
  • 土壌酸度:中酸性~中性
  • 植えつけ:株間50cm前後



種まき・苗の管理


種まきから育てる時は、寒い時期は発芽適温の管理が必要です。初心者で自信がないと言う方は、はじめは苗から育ててみるのもおすすめです。

苗の育成手順
  1. ポットに種を巻く場合は、9cmのポットに直径3cm、深さ1cmの穴を作り、種を3〜4つ入れます。(※)
  2. 5mmほど土を盛り、水やりをしてきましょう。20〜30℃に保つことが必要になります。
  3. 発芽して、第一本葉が出始めたら、9cmポットに移し替えます。(1つのポットにつき1つ)
  4. 本葉が5〜6枚になったら、12〜15cmポットに鉢上げし、定植適期まで育苗します。

※箱まき(育苗箱で育てる)の場合は、深さ1cmの溝を作り、1cm間隔で種をまいていきます。

トマトの定植適期

トマトの定植適期

トマトの定植適期は、最初の花が咲き始めた頃です。

その頃には草丈は30〜35cmほどになっていて、本葉が7〜8枚ほどで、茎の太さは8mmくらいになっているはずです。

定植時期の目安は、最低気温が10℃以上・最低地温15℃以上になった頃です。詳しくは、上記の「栽培時期表」をご確認ください。

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トマト栽培の土作り

トマトの苗が定植適期になったらいよいよ畑に定植しますが、その前にトマトの土つくりについてお話ししていきます。

トマトを育てる際は、排水性の高い土を作るのがポイントです。定植予定の2〜4週間ほど前に、苦土石灰をまいて深く耕し、1週間前には堆肥と元肥をまいてよく耕します。

元肥の量の目安は下記のとおりです。

10m2あたりの成分量目安
  • チッソ:100〜150g
  • リン酸:150〜200g
  • カリ:100~150g

マルチ張りと支柱立て

 

トマトの苗をポットで育てている間に畝を作っておきます。

畝幅は100〜120cmで植える場所は高さ20cmくらいに盛土しておきます。

水分と地温を確保するため、マルチ張りが有効です。マルチ張りは植え付けの7〜10日前に行います。

支柱は必ず必要ですが、雨よけは必要に応じて取り入れてください。

※作業は「畝作り→マルチ張り→支柱立て→定植」の順番に行います。

  • 定植は晴天の午前中に行います。
  • あらかじめ鉢と植え穴にたっぷり水をあげておきましょう。
  • 定植当日にマルチに育苗ポットより大きめの植え穴を開けて、苗を移し替えていきましょう。
  • 株間は40cm以上離して、鉢土の5分の1くらいが地面から出るくらいに、浅く植えるのがコツです。
  • 花房の向きが通路側になるように植えていきましょう。



トマトの特性

トマトの花を通路側にする理由ですが、実はこの方法で収穫が楽になります。

トマトの花(実)と葉の位置関係は、花-葉-葉-葉-花と90度ずつずれていくため、花は360度ごと、つまり全て同じ向きを向くのです。

このトマトの花(実)の位地の特性を利用して、通路側に向けて植えることで収穫がかなり楽になるのです!

雨よけ栽培のメリット

トマトの原産地は、雨が少なく気温が高い南米の高地地方です。雨よけ栽培をすることで、原産地に近い環境を作ることができます。

雨よけ栽培のメリットは「病気の予防」「劣化の予防」「糖度の増加」です。雨に当たることによる裂果を防ぎ、と、水分量を減らすことによる糖度の増加を見込めます。

トマトの水やりについて

トマトは、地植えにしている場合、基本的には水やりの必要はありません

トマトは雨の少ない地方で生まれた野菜で乾燥には強いので、葉が少し萎えたと思ったら、少し水を与えるくらいで十分です。

また、土の表面が乾いているように見えても、マルチ張りをしているため、土の中は湿った状態であることが多いです。

トマトの栽培管理

トマトの栽培管理

誘引(ゆういん)

茎の間隔20〜30cmごとに、支柱にひもで結びつけます。(これを誘引といいます)

育っていくと茎が太くなっていくので、紐は「8の字」にして、茎と支柱が8の穴をそれぞれ通るようにして、ゆとりをもたせて結ぶと良いです。

芽かき

わき芽とは、頂芽ではない生長点(葉茎の根元から出る芽)のことで、これを剪定してしまうことを芽かきと言います。

芽かきをする理由は、わき芽をそのまま放っておくと、わき芽を伸ばすことに養分を使ってしまい、その分実が育ちにくくなってしまうからです。

ですので、わき芽は定期的にチェックし、5cm以内の小さいうちに掻き取るようにします。

  • 芽かきは晴れた日にします(乾きやすく病原菌が入りにくいため)
  • 消毒したハサミか手で芽かきします(菌が入らないように)
  • 大きく育ってからわき芽に気付いたときはハサミで切りましょう

追肥

追肥の手順
  1. マルチをまくる
  2. 茎近くに1株あたり1握り(約25g)肥料をまく(片側からでOK)
  3. 軽く土をかぶせる
  4. マルチをもどす

1回目の追肥は、第3花房の開花時期が目安です。

2回目以降は草勢をみて適宜行います。生長点付近の本葉が内側に巻き込まなくなり、主幹が細くなりかけている頃が追肥のタイミングです。

追肥のタイミングがわからない方は、試し水としてやや多めに水やりをしてみましょう。2日後に草勢が強くなってこなければ、土の養分が足りていない証なので、急いで追肥してください。



摘芯(てきしん)

摘芯とは、植物の枝やつるの先端を剪定することです。摘芯は主幹の先端を剪定するので、摘芯をするとそれ以上伸びなくなります。

摘芯をする理由も芽かきと似たような意味で、枝を伸ばすのに余計な養分を使わずに、実を大きく美味しくするためです。

ですので摘芯をする時期は、収穫収穫段の花房(3~5段目)の蕾が見えたときです。そのタイミングで、蕾の上の本葉を2~3枚残して主枝を摘み取ります。

着果管理

受粉の方法として、振動授粉と着果ホルモン剤処理があります。

  • 振動受粉は花が咲いたら支柱で棒を叩くか、花を軽く弾き、自然に近い形で受粉させます。
  • ホルモン剤処理は、トマトトーンを100倍に薄めて、霧吹きでさっと1〜2回かけます。先端の若い芽にかからないように、花房を手で覆いながら吹きましょう。

第1花房の第1花は確実に着果させることが重要ですので、振動授粉と着果ホルモン剤処理を両方行います。

第3花房まではホルモン剤処理をしますが、日を空けて重複処理すると空洞果の発生を助長するので、第4花房以降はホルモン剤は使わないようにしましょう。

摘果

一つの花房に多く着果した場合、3〜4果になるよう摘果します。これも、1つ1つの果実に栄養が行き渡るようにするためです。

果実が500円玉〜ゴルフボールくらいの大きさになった時に、1果房に5つ以上ついている場合は、3〜4つを残して他は摘果しましょう。

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トマトの収穫時期と収穫方法

トマトの収穫時期と収穫方法

収穫時期の判断

トマトの収穫時期の見分け方は、「」と「柔らかさ」で判断できます。

  • 赤くなる品種であれば、トマトのヘタの際までしっかりと赤くなっていたら、完熟した状態の言えます。
  • トマトの実を触ってみて、柔らかさとハリで完熟かどうかを判断することができます。

最初はどの段階が完熟なのかわからないと思いますが、経験を重ねていくうちにわかるようになってきますので、初めは色を見ながら収穫していき、完熟の手触りを実感していきましょう。

収穫の方法

収穫の際には、手で実を支えながら、園芸用ハサミで軸を切りましょう。

ハサミで切る際には、できるだけ実に近い部分を切るようにしましょう。

トマトがかかりやすい病気

トマトは病気の種類が多く、その症状は葉や茎、花、実など様々な箇所に現れます。

ここでは、トマトがかかりやすい代表的な病気と対処法をご紹介していきます。

青枯病(あおがれびょう)

青枯病は、株が急にしおれ、青みを残したまま枯れてしまうの病気です。

細菌による土壌病害が原因です。

青枯病の予防と対策

予防方法:高畝にするなど、水はけを良くしておきましょう

対策方法:青枯病が発病してしまった場合は、株ごと抜き取って焼却処分します

病気が出た畑には病原菌が大量に存在しているため、土壌消毒を行って、病原菌の密度を低くすることが大切です。

疫病(えきびょう)

疫病は「カビ」による病気で、梅雨時期などに低温・多湿な状況が続く時土壌中の肥料の窒素分が多すぎると発生しやすくなります。また水はけが悪いのも発病の原因となります。

トマトが疫病にかかってしまうと、下の方の葉が水シミのように変色し始めます。

徐々に茎や実に暗褐色の斑が出てきます。 更に進むと病斑に白く薄くカビが生えます。

疫病の予防と対策

予防方法:過剰に肥料を与えると、茎葉が繁殖し過ぎるので注意しましょう。窒素肥料は少なめにします。

対策方法:茎に疫病が発病してしまった場合は、株ごと抜き取って焼却処分するか、薬剤治療するしかありません。

疫病の薬剤治療

トマトの疫病対策には、「レーバス」や「ダニコール」といった薬剤がよく使われます。

特にダニコールは使用回数が少なく薬剤の残留性も低いのでおすすめです。

おわりに

今回は、トマトの育て方について、種まきから収穫までご説明してきましたが、いかがでしたか?

芽かきや摘芯など、最初は判断が難しいと思うかもしれませんが、トマトは水やりの手間もなく、慣れていけば誰でも育てることができます。

ぜひ、トマトの家庭菜園に挑戦して、おいしいトマトを作ってくださいね。