以前は野菜といえば畑で作るものという認識が一般的でしたが、最近は家庭菜園の人気によりご家庭で手軽に野菜作りを楽しまれる方が増えてきました。
プランターと少しのスペースがあれば簡単に始められるのが家庭菜園の特徴ですが、冬に植えて育てられる野菜にはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは簡単に育てられる冬植え野菜を4つご紹介したいと思います。
サヤエンドウ
シャキシャキした歯ごたえが特徴のサヤエンドウ(キヌサヤ)。サヤエンドウはビタミンB群、ビタミンC、βカロテンなどの栄養素を含む野菜であり、卵とじや炒め物など、様々な料理に使う事ができます。塩ゆですると鮮やかな黄緑色になりますので、散らし寿司などの彩りに使うのも良いですね。
育て方としては種まきであれば10月上旬から11月上旬にかけて、苗から育てるのであれば11月上旬から12月上旬にかけて植え付けを行います。収穫までは約半年ほどかかりますが、病害虫の心配が少ないのが特徴です。
ちなみにサヤが未熟なうちに収穫するのがキヌサヤ、豆が少し成長し、サヤと豆を一緒に食べるのがスナップエンドウ、豆だけを採って食べるのがグリーンピースです。収穫する時期によって食べ方や食感が変わるので、育てる楽しみがある野菜です。
ソラマメ
豆類の中でも大粒のそら豆ですが、それほど手間もかからず、プランターでも簡単に育てる事のできる初心者向けの野菜です。
サヤが空に向かって付く事から「そら(空)豆」と名付けられたとされるこの野菜には、ビタミンB1、B2、ビタミンC、カリウムなど豊富なミネラルが含まれています。種から育てるのであれば10月、苗から育てるのであれば11月を目処に植え付けを行います。
春になると大きく生長し、5月から6月頃にかけてが収穫の時期となります。空を向いていたサヤが豆の重みで下を向き、サヤの背筋が黒くなってきたら収穫の目安となりますので、ハサミで実の根元を切って収穫すると良いでしょう。
シンプルな塩ゆででも美味しいですが、炒めたり、ペーストにして使ったりと様々な用途で頂く事のできる野菜です。
ブロッコリー
見た目は少し違いますが、キャベツなどと同じ仲間のブロッコリー。ビタミンAやビタミンC、葉酸、食物繊維などの栄養素を多く含み、特にレモンの2倍もあるビタミンCは100g食べれば1日に必要な量が摂取できます。
種を蒔いて栽培する場合は春、夏、冬と種まきが可能であり、冬から栽培を始める場合は害虫などの被害が少ない反面、加温育苗やトンネル栽培などにより温度が下がり過ぎないよう管理してあげる必要があります。
食べ方としては温野菜としてサラダなどに加えるのはもちろん、寒い季節のシチューなどに入れても美味しく頂けます。
寒くなると収穫すべき花蕾が紫色に変色する事がありますが、これはブロッコリーが寒さから身を守ろうとしているために起る現象ですので、食べても問題はありません。むしろ寒さから身を守ろうとする事によって糖度が高まりますので、甘くて美味しいブロッコリーになりますよ。
ルッコラ
ビタミンC、E、Kをはじめとしてカルシウム、鉄分など豊富な栄養を持つルッコラは、30~40日程度で収穫が楽しめる初心者向けの野菜です。特に涼しい時期に植えると病害虫の被害も抑えられるため、秋から冬にかけて育てると良いでしょう。
収穫時期としては葉が10センチほどか草丈が20から25センチほどに達した時点が良いと言われています。若い葉はサラダとして食べるが一般的ですが、ハーブの一種でもあるため、肉料理の付け合わせ、もしくは肉と合わせて炒めたりしても美味しく頂けます。
たくさん収穫できた場合は、ペースト状にしてソースに使ったりと色々な用途で活躍してくれる野菜です。
おわりに
今回は冬に植える野菜についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
寒い冬に育てる野菜は少ないイメージがあるかもしれませんが、寒さに強い野菜は沢山あります。
気温が低いと病害虫の被害が少ないというメリットもありますので、今回ご紹介したような野菜をぜひ育ててみてはいかがでしょうか?