春に植える野菜

ゴボウの種まき〜収穫までの栽培方法 波板を使う方法や病気の原因と対策など

ゴボウの種まき〜収穫までの栽培方法 波板を使う方法や病気の原因と対策など

ゴボウはきんぴらにしても煮物にしてもおいしく、美容成分もたっぷり含まれている、日本のスーパーフードです。

ゴボウ茶もはやっていますし、最近ではゴボウのフェイスマスクなんてものもあります。

今回は、そんなごぼうの種まき〜収穫までの栽培方法病気の原因と対処法などについてお話ししてきます。




ごぼうの栄養や効能

ごぼうの栄養や効能

古くから日本や中国で栽培されてきたゴボウですが、驚くべきことに、ゴボウを野菜として食しているのは、世界中で日本だけだと言われています。

他国ではほとんどが薬用として扱われているためです。中国から渡来した当時は日本においても漢方薬として重宝されました。

発汗や利尿、消炎に効果があり、食欲増進、胆汁の分泌促進に良いと言われています。根が持つ独特の食感は繊維質のセルロースと炭水化物のイヌリンによるもので、これらの成分が消化される際に胃腸を洗浄してゆくので、発がん性物質を押さえてくれる効果が期待できます。



ゴボウの品種

早太り早生、ス入りが遅いタイプのゴボウです。肌はとくにきめが細かく、白肌です。肉質はやわらかで、繊維は少な目。生育日数は150日前後です。とう立ちはほぼ心配いりません。

葉は小ぶりで、葉の数もすくないため密植可能です。

サラダゴボウ「ダイエット」

若どりして、サラダで楽しむためのゴボウです。白い肌で肉質は非常にやわらか。

種まき後75日(冬期のハウスでは90~100日)で収穫可能です。

大浦太

ずんぐりむっくり、中央が空洞になる変わり種のゴボウです。根は太い部分で径10センチ程度にもなります。

外皮は木の根のように粗いのですが、肉質はとてもやわらかです。肉詰め料理や煮物に使われます。スーパーでお目にかかることはほとんどありません。

基本の作型

今回は関東での作型をご紹介しますが、作型は品種や地方によって異なります。ゴボウは夏野菜などと違い、比較的成長が遅い野菜です。

小さな菜園で育てる場合は、収穫目安までの日数を確認し効率よく育てられる品種を選びましょう。

ごぼうの種まきと収穫時期
  • 春に種をまく作型:種まき4月上旬~5月上旬→収穫8月後半~翌1月半ば
  • 秋に種をまく作型:種まき8月下旬~9月末→収穫翌6月~翌9月半ば

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栽培管理

土づくり

ごぼうの土づくり

ゴボウは連作を嫌います。3年ほどゴボウやキク科を栽培していない土を選びましょう。レタスやチコリーもキク科ですのでお気を付けください。

ゴボウ栽培は土づくりがもっとも重要です。堆きゅう肥を施用し、土壌の排水と保湿性を改善し、土壌微生物の活発化を促します。

堆きゅう肥は原則完熟のものを使用しますが、未熟なものを施用すると土中で分解される際にガスを発生させます。

病気や股根の原因となるため、なるべく早く梳き込み、土を寝かせるようにしましょう。
また植え付けの2週間前には苦土石灰を施し、土壌酸度を調整します。

深耕

ゴボウは深さ80センチ~100センチ近くまで伸びます。土質によっては、そこまで深く耕すことは至極困難で、畑下には粘土質の硬い土や、岩盤がある場合も。

深く耕せない場合は、土を上に盛る方法がありますので、後程ご紹介いたします。



畝づくり

過去にネグサレセンチュウ被害があった場所では、マリーゴールドを混植し、センチュウ対策を行いましょう。

ゴボウは初期に得られる肥料の効果で、その後の生育が大きく左右される性質を持っています。

種まき70日前後までは地下20センチ程度までに肥料を吸収する根が集中しており、種まきの予定場所直下に施肥するとトータルの施肥量を減らせる上に、初期生育を効率よく促すことができます。

先に大体の畝を作り、畝の天面を予定している高さから、深さ20センチの位置を考え、溝を作って施肥します。場所を埋め戻しつつ、畝幅50~60センチの、しっかりした畝を作りましょう。

トタンや波板を使う場合

トタンや波板を使って栽培する方法をご紹介します。簡単に収穫できますので、ぜひお試しください。

ごぼうの栽培手順(トタン・波板使用)

①東西に延びる畝を作ります。
幅1.5メートルほどで深さは30センチ程度耕します。その後、畝の北側を掘り、南側に向けて上がる傾斜を作ります。

②斜面にトタンを設置する。
トタンは長さ1メートル程度のものを用意しましょう。
波板を使用する場合は長さが足りないので、波に沿って縦に金具などで連結させます。作った斜面に沿ってトタンを寝かせます。

③トタンに土を被せる。
先ほど掘った分の土と、畝の南側に余った土の両方をトタンの上に盛り、整地します。土の厚さは、トタンの上に15センチ程度あればOKです。
畝の端にトタンがはみ出しているようでしたら、波の形が確認できるぎりぎりまで埋めます。雨で土が流れないよう、すだれや透水性のある防草シートで覆ってもよいでしょう。

④種まき
種は上記の手順でたっぷりと給水させてから、トタンの波の窪みに沿って、種をまきます。
まき場所が南斜め上を向いているため、とくに乾燥に気をつけましょう。

この方法で栽培した場合、深くまで掘り下げることなくゴボウを収穫することができます。また袋や、合板を組み合わせた箱に土を盛り、栽培する方法もあります。

どちらも側面を開くことで、らくに収穫することができます。

種まき

購入した種を一晩水に浸し、たっぷり給水させます。翌日、ペットボトルの底などを使って、深さ1cmのくぼみを作り、種同士がくっつかないように種を並べて覆土します。

ゴボウは好光性種子なので、発芽に光が必要です。覆土は薄くしましょう。軽く押さえて、土と種を密着させ、散水します。

種をまく間隔は、太短根種で10~15cm、短根種で3~8cmを目安にします。発芽には10日以上を要する場合もあり、二週間待って発芽していない場所があれば、追って種をまきましょう。

間引きと追肥

株が幼いうちは雑草に負けてしまうため、こまめに除草しましょう。葉が3〜4枚のころに間引きを行います。混み合っている場所では、ハサミを使って根元を切ります。

葉が5~6枚のころに、畝間にチッソ成分の多い肥料を少量追肥します。

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収穫の目安

ごぼう収穫の目安

品種によって、収穫目安が異なります。種の袋と植え付け日をセットで保管しておきましょう。間引きながら細いゴボウを楽しむこともできます。

あまり長く置きすぎると、品質が落ち食べられなくなりますので、目安を忘れてしまった場合は5か月経過したかどうかで判断します。

病害虫

やけ症

ゴボウ栽培の最大の敵です。根部表皮が黒褐変する症状を総称してやけ症と呼びます。連作障害により引き起こされる細菌感染や、センチュウなど、原因はさまざま。

トウモロコシや落花生などを挟んでの輪作、マリーゴールドの混植や、種まき期を変えることなど、土中の細菌量の偏りを減らす工夫が求められます。

黒斑細菌病

ゴボウの葉に、水浸状で褐色の細かい斑点ができる病気です。ひどくなると葉脈に区切られた不整形班になり、べと病や炭疽病との区別が難しくなります。

葉は黄化が激しくなり、抜け落ちやすく、根部の肥大も悪くなります。葉をかき、畑の外で処分しましょう。秋の長雨にはとくに注意が必要です。

おわりに

ごぼうの収穫

今回はゴボウの栽培についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?

ゴボウはきんぴらにしても煮物にしてもおいしく、美容成分もたっぷり含まれている、日本のスーパーフード。近年はとくにゴボウ茶に注目が集まっていますね。

ひとによっては土臭いと言われますが、深みのあるゴボウの香りが舌に触れると、やや甘みが感じられ、とても飲みやすい風味だと思います。

畑仕事のひと休みにいかがでしょうか?