ハーブの育て方

ルッコラ(ロケット)の種まき〜収穫までの育て方!栽培時期や肥料・間引きの方法など

ルッコラ(ロケット)の種まき〜収穫までの育て方!栽培時期や肥料・間引きの方法など

ルッコラの栽培は非常に簡単で、生育も早く、短期間で収穫できるのでビギナーの方にもおすすめの植物です。

今回は、そんなルッコラの種まき〜収穫までの育て方栽培時期や肥料・病害虫の対策などについて、お話ししていきたいと思います。

ルッコラとは?

ルッコラとは

ルッコラは、ピザのトッピングやカルパッチョや肉料理などの添え物、イタ飯系のサラダなどで定番であるルッコラは、地中海沿岸が原産と言われるアブラナ科キバナスズシロ属の一年草です。

ゴマのような風味と独特の辛みや苦みはちょっとオトナ向けの味ですが、これが脂っこい料理を食べた後に味覚をリセットするのに最適だったりしますが、加熱すると辛みや苦みが消えるので、ホウレン草代わりにお浸しやゴマ和えなどの和食系のメニューに使うと案外良い感じだったりします。

なお、ロケットと言うのは英語名で、種子などが「ロケット」「ロケット菜」と表記され流通している事もありますが、単純に表記の違いのみで品種的にはルッコラと全く同一な物です。和名では「きばなすずしろ(黄花清白)」ですが、実際はクリーム色っぽい花を咲かせます。

ルッコラ(ロケット)の栽培時期と育成条件

ルッコラ(ロケット)の栽培時期と育成条件

 

ルッコラ(ロケット)の育成条件

日当たり:食味を考えると半日陰程度が好ましい
土壌酸度:中性〜弱酸性
発芽適温:15〜20℃

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ルッコラの植えつけ場所の準備

ルッコラの植えつけ場所の準備

当然、地植えにして本格的に栽培する事もできますが、前述したように「生育も早く、短期間で収穫できる」と言う事は、逆に揃って一気に収穫期を迎えてしまうと言う事なので、一度の栽培で持て余す程の分量を作らないように心掛けなければなりません。

更に生食をするハーブですから、畑仕立てにするとなるとトンネルを作って、防虫ネットや夏期には遮光ネットを張ったりして管理するなどの大掛かりな事になってしまいます。

せっかく、自前で作るのなら無農薬栽培で収穫したての新鮮なものを食べなきゃ損ですから、今回は鉢や小型のプランターでこじんまりと栽培する事にしてみましょう。また、生食をする葉物の常で、日当たりがあまり良すぎても、葉が硬く育ち過ぎて食味が悪くなるので、明るい窓辺程度の環境がベストだと思います。


【水耕栽培 プチ自給自足セット303 水耕栽培キット】

タネはかなり微小なサイズで1袋150粒なんて感じで販売されているので、数回の栽培で分割して使うのが良いでしょう。鉢なら4号程度、プランターなら30cm程度の物で、とにかく日常の管理が重荷にならない規模で始めるのがポイントです。

更に、忙しくて日頃の水やりを忘れてしまいそう…と言う方には、「底面給水プランター」や、「水耕栽培キット」などを活用する手もあります。


【【ハーブの種】ルッコラ(ロケット)】

ルッコラの植えつけ

培養土は、ベランダやバルコニーなどで育てる場合には、土の配合から始めると手間もコストももったいないので市販の「ハーブ用培養土」を使いましょう。

「〇〇用培養土」として販売されている品は土壌酸度の調整はもちろん、初期段階に必要となる肥料も配合済みなので、小規模の栽培を行う場合には最適です。通常の鉢やプランターを使用する場合には、先ず、鉢底ネットを入れます(鉢底ネットが付属しているプランターも多いです)。

次いで、鉢底石を入れるのですが、要は鉢底部に水が留まったままにしない事を目的としているので、鉢の深さの2割程度も入れれば充分でしょう。

なお、脇に切り込みの入ったスリット鉢を使用する場合には、通気性が良いので鉢底石は不要ですし、底面給水型の鉢やプランターを使用する場合には、給水の妨げになるので鉢底石を入れるのはNGです。培養土のみを使用します。


【ハーブの土 5L プロトリーフ】

また、キッチンハーブとして育てたいけど、室内に土の入った鉢やプランターを置くのには抵抗があると言う方は、天然の粘土を高温で焼きあげて作られた室内園芸用の人工用土「セラミスグラニュー」を使う手もあります。

いずれの場合も、前述した通りタネが微小なので、直まきする場合はあらかじめ充分に湿らせた培養土に、割り箸などを用いて極く浅い溝を作り、メモ用紙などに出したタネを一箇所に固まらないようにまいていきます。タネまき後の水やりは霧吹きを使って、タネが深く埋もれないように注意して行います。

粒子が大きい人工用土などの場合は、ロックウールポットなどにまく方法がロスが少ないでしょう。1個あたり5〜6粒程度のタネを入れたポットを2〜3個程度用意して始めるのが無難かなと思います。

タネを入れ終えたら、水受け皿などに置き底面から給水させて発芽を待ちます。もちろん、培養土を使う場合にも、いったん、ロックウールポットなどにまいて発芽してから植える丁寧なパターンもオススメです。

ルッコラの栽培管理

ルッコラの栽培管理

ルッコラの間引き

タネまきから1週間〜10日位で発芽しますので、本葉が2枚の頃に間引きます。直まきの場合は3〜5cm間隔にします。

ロックウールポットなどの場合には1個に1本にしてから、鉢やプランターに定植します。

ルッコラの水やり

土の表面が乾いたら、底穴から流れ出すまでたっぷりの水を与えます。

小さい鉢は、思った以上に早く乾いてしまう事があるので要注意です。特にスリット鉢は通気も良いので、毎日水やりしても構いません。

ルッコラの肥料

「ハーブ用培養土」などの場合には追肥は不要です。

人工用土などの場合は、葉4〜5枚になった頃に野菜やハーブ用の液肥などをかなり希釈して与えても構いません。例えば、500倍に希釈となっている品なら3000倍程度に薄めて与えて下さい。あまり肥料が効き過ぎるとゴツくなって食味が悪くなるので、基本的には1回の施肥で充分だと思います。

なお、水耕栽培を行う場合には、専用の水耕肥料を使用します。一般用の液肥では必須成分が不足するため代用はできません。
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ルッコラの病害虫

害虫 アオムシ(モンシロチョウの幼虫)

基本的に病気に関する心配は不要です。害虫に関しては、鉢やプランターを屋外で管理する場合には、アブラナ科の定番害虫であるアオムシやアブラムシなどが発生するので要注意です。

「害虫発見!殺虫剤の出番だ!」と行かないところが、生食用ハーブの難しさです。アオムシなど比較的大きな害虫は、素手で触るのに抵抗があれば割り箸などで摘んで駆除します。目立つところに放置すれば、雀がよろこんで食べてくれます。

アブラムシは発生の初期段階ならば、セロテープの粘着力を利用して容易に駆除する事が可能ですが、発見が遅れると打つ手が無くなります。日頃から充分に観察・管理して対処するしかありません。

ルコッラの収穫時期と収穫方法

ルコッラの収穫時期と収穫方法

タネまきから数えて約1ヶ月強、草丈が15cm程になった時点で収穫です。

繰り返しになるようですが、強い日差しや過剰な肥料と同様に、成長のし過ぎも葉が硬くなって食味が落ちる原因となるので注意します。要は「たくましく育てない」事ですね。根ごと引き抜いて収穫完了です。

なお、少しずつ収穫して利用する場合は、適当な大きさに育った時点で外側の葉から順次摘み取って下さい。摘み取る際には、根や株の中心部にダメージを与えないように気をつけましょう。

また、花を咲かせると食味が落ちるので、花茎が伸びて来たら早めに摘み取るのが基本です。ただし、咲いた花をサラダの彩りに利用すると言う手もあるので、少し悩ましいところではありますが…。

おわりに

栽培レベルは初心者でも容易に対応可能なものかと思います。

なお、あまり強い障害が出る事は稀ですが、ルッコラにも連作障害があります。
2〜3回程度の連作なら平気だったりしますが…。

もし可能ならば、ルッコラを栽培した土壌を使って、次はシソ科のバジルやオレガノ、セリ科のコリアンダー(パクチー)や三つ葉などにチャレンジしてみるのも楽しいかもしれません。

以上、ルッコラ(ロケット)の育て方をまとめてみました。



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