赤いビジュアルが特徴のビーツ。着色料を使わずに、鮮やかな赤紫色を添えられるためお料理の差し色としても重宝されています。
特徴的なのは色だけでなく、豊富な栄養素!「食べる輸血」「奇跡の野菜」と言われるほどの栄養がギュッと葉・茎・根に詰まっています。
主な栄養素はポリフェノール・硝酸イオン・葉酸・カリウム・ビタミンB群です。実は紀元前から食べられているとも言われている、歴史の長い野菜もありますよ。
そこで今回は「ビーツを自分で栽培してみたい!」「ビーツって自宅で栽培できるの?」という方へ向け、プランターの選び方から、失敗しない育て方などビーツ栽培のすべてをご紹介します。
収穫後にも役立つ、食べ方も一緒に記載しているので楽しく育てて、おいしく健康になりましょう。
Contents
ビーツとは?特徴と歴史
ビーツとは、甜菜糖の原料の「テンサイ」も同じ仲間の「ヒユ科アカザ亜目フダンソウ属」の野菜です。旬は6月〜7月、11〜12月。
赤紫色で膨らみのある根なので、赤カブのようですが、カブはアブラナ科アブラナ属なのでまったく異なる種類になります。
ビーツの歴史は古く、紀元前から食べられていたとも言われています。日本へは江戸時代初期に来たとされており、歴史的な書物にも記載されています。
現在では、東ヨーロッパ・西アジア・北アフリカ・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカなどで多く栽培されています。日本国内では埼玉県で生産されていますよ。
ビーツの栄養と効能
ビーツの特徴は、鮮やかで濃い赤紫色のビジュアルと高い栄養素です。
カリウム
マグネシウム
鉄
亜鉛
銅
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンC
ナイアシン
葉酸 など
特徴的な色素を可能としているのが「ベタシアニン」と呼ばれるポリフェノールです。強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を排除して老化を防ぐと言われています。
葉酸は、妊娠中の女性や妊娠を望んでいる女性に対し、積極的に摂取するように言われている栄養素ですね。
ビーツは、特にこの葉酸を多く含んでいるため妊婦さんにも嬉しい野菜のひとつです。
また、カリウムは体内の余分な塩分を排除する作用があるため、むくみや高血圧を予防する効果があります。
妊娠中の辛いむくみや、気になる血圧にも対応してくれる野菜です。
鉄分が多く含まれているので、ビーツは「食べる輸血」とも言われています。
体を温める効果があると言われているビタミンB3も含まれており、妊娠中の方だけでなく貧血や冷え性に悩む女性の強い味方です。
食物繊維も豊富で、水溶性・非水溶性どちらも含まれています。腸内環境を整えてお通じの改善にも役立ちます。
ビーツは豊富な栄養と効能で、毎日食べたいと思わせるスーパーフードです。
ビーツの育て方!プランター編
ビーツは家庭菜園でも栽培できる野菜。日当たりの良い場所で育てることで、プランターでも丈夫に育ち、収穫可能です。
難易度は「ふつうレベル」。とはいっても、種まきから60〜80日ほどで収穫できるので、初心者の方でも難しくはありません。
家庭菜園を経験したことのある方であれば、問題なく立派に育つでしょう。
育てやすいビーツの品種は以下のとおりです。
デトロイトダークレッド | 病気や害虫に強いのが特徴。根や葉も赤く染まる。 |
ゴルゴ | 横スライスすると表れる、年輪のような紅白模様が特徴。 |
ソーレ | 深い赤。強い甘味と柔らかい肉質が特徴。生食向け。 |
ルナ | 鮮やかな黄色が特徴の品種。葉の柄にもわずかに黄み付く。 |
栽培初心者の方や王道の赤紫色のビーツを育てたい方は、「デトロイトダークレッド」が、おすすめです。
スーパーでも滅多に見ない、少し変わった黄色やオレンジ色のビーツを育ててみたい方は、「ルナ」を選んでそれぞれの特徴を楽しんでみましょう。
「ゴルゴ」のような、断面に模様があるものはスライスのままサラダに添えるだけで子どもも喜ぶ見た目になりますよ。
プランターの選び方
ビーツは地中で育つ野菜ですが、深く根を張るものではないため深さのあるプランターでなくても栽培できます。
幅60cm、深さ15cm以上のプランターであれば問題ありません。標準サイズのものでOKです。場所や収穫したい量に合わせて用意してください。
ビーツの収穫時期・栽培カレンダー
ビーツの旬は6月〜7月と11〜12月で、年に2回の栽培が可能です。比較的涼しい気候を好み、生育適温は15〜20℃。種まきは春か秋に行いましょう。
種まき適正時期 | 3月末〜5月末,8月末〜10月末 |
収穫時期 | 6月〜7月末,11月〜12月末 |
発芽・生育適温 | 15〜20℃前後 |
種まきから発芽までの期間 | 約10〜14日 |
種まきから収穫までの期間 | 約60〜80日 |
ビーツの育て方(栽培方法)
ビーツは、日当たり・風通しの良い場所で水と太陽の光をたっぷり与えるのがポイントです。水はけの良い環境を整えてあげることで問題なく元気に育ってくれます。
ビーツは大きな実をつける野菜ではありませんが、多肥性の野菜なので肥料もしっかり使用して育てましょう。
育てる場所 | 日当たり・風通しの良い場所 |
水やり | 発芽までは表面が乾かないように毎日。発芽後は表面が乾いたら水やり。 |
間引き | 2〜3回 |
肥料 | 間引き2回目に追肥。その後2週間毎に追肥。 |
背丈 | 約40cm |
準備
では、続いてビーツの栽培に必要なものを準備します。
プランター
ビーツの種
培養土
鉢底石
肥料
防虫ネット
名前ラベル
ジョウロ
スコップ
ハサミ
はじめには必要ありませんが、間引きの際に葉を剪定するハサミが必要になるので、一緒に準備しておきましょう。
ジョウロはやさしく少しずつ水が出るもので、種や芽に負担の少ないものを選んでください。
防虫ネットは必須ではありませんが、害虫・寒さ対策にも効果的なので不安な方は準備しておきましょう。
「害虫対策」「ビーツを育てる際のポイントと注意点」で詳しくご紹介しています。
土づくり
ビーツは酸性の月を嫌うので、pH調整済みの野菜用培養土を使用します。市販のpH調整済みの土を使うことでカンタンに土づくりができますよ。
まず、プランターの底に鉢底石を2cmほど敷きます。その後、培養土をプランターの深さの8割のところまで入れて、やさしく平らになるようにならします。
これで土の準備は完了です。
土のリサイクル方法
ビーツは連作障害に気をつける必要があるので、もし、ほかの野菜を育てた土を再利用して栽培したい場合は土を「消毒」して利用しましょう。土壌改善することで、以前育てていた植物が残した根っこや、菌による影響を受けにくくなります。
土のリサイクル方法は以下のとおりです。
1. ふるいにかけた土を少し湿らせてビニール袋に入れる
2. 封を閉じて太陽光に当てて消毒する
3. 消毒が終わった土をビニールシートの上に広げて天日干しをする
4. 乾燥したら市販の再利用剤を必要な分量だけ混ぜて完成
太陽光に当てる期間は春から夏は約1週間、秋から冬は約2週間が目安です。「使用済みの土でビーツを育てたい!」「土がもったいない!」といった方はぜひ参考にして、ビーツのための土を作ってあげましょう。
ビーツの種まき
それでは、ビーツの種の植え方です。ビーツは基本的に種からまきます。ビーツはゴツゴツとした種子に2〜3個の種子が集まって1粒になっているので、間隔をあけてまきましょう。
1粒の種子から複数の芽が出るので、重ならないように注意してください。
ビーツの種まきの方法は以下のとおりです。
1. 指や棒で深さ1cmほどのくぼみを一直線に作る
2. 種が重ならないように2〜3cmの間隔ですじまきをする
3. 種をまき終えたら溝の両橋の土をかぶせて軽く手で押さえる
2列にして育てる場合は、間隔を10〜15cmほどあけて種をまきます。
ビーツ 種まきのコツ
ビーツの種は、わりと固い殻に包まれています。そのまま植えても発芽しづらいので発芽率を高める必要があります。
発芽率を高めるコツとしては、種がつかる程度の水に一日つけておくと良いでしょう。
水やり
ビーツの種まきが完了したら水やりです。種まきの直後から発芽するまでは乾かさないようにたっぷりお水を与えます。期間にして約2週間ほどです。
発芽後は、土の表面が乾いてきたら水やりを行ってください。いずれも、乾きすぎることのないように毎日土の表面をチェックしましょう。
間引き
ビーツの栽培では間引きが必須です。2〜3回ほど間引きをしてきれいな丸いビーツを栽培しましょう。間引きするものの基準は以下のとおりです。
育ちの良くないもの
病気、害虫被害のあるもの
「芽が全部同じように元気!」という場合は、密度の高いところの雰囲気を見て間引きしましょう。
1回目
芽が出て葉がしっかり開いたら、元気なものを残して株の密度が高いところからハサミを使って間引きします。
1つの種子から芽がいくつか出てくるので、今回の間引きでは1株につき2本を残します。(目安:株と株との間3〜4cm)
2回目
本葉が3〜5枚まで成長したら、もう一度間引きを行いましょう。前回残した2本を今回の間引きで1本に厳選します。(目安:株と株との間5〜6cm)
3回目
状況に応じて、本葉が6〜7枚に成長したころ3回目の間引きを行いましょう。(目安:株と株との間10〜12cm)
2回目あたりから、間引いた後に残った芽に対して左右から土を寄せてあげましょう。カブのぐらつき防止と根の乾燥から守ります。
ビーツの間引きを行う際は以下の3つに注意してください。
ビーツは1つの株からいくつかの目が出ているため、引き抜かずにハサミを利用する
間引きしたビーツの芽はおいしく食べられる
間引きが遅れると育つ段階で悪影響が出てくるため、必ず行うこと
水やりの際に生育の様子を観察しながら、間引きを行いましょう。
肥料について
ビーツに対して2回目・3回目の間引きが終了した後に追肥を行います。株元にひとつまみ程度の肥料をまいて、土寄せします。
化学肥料を使用したくない方は、鶏糞を用いても効果がありますよ。
追肥は、2週間に1度のペースで収穫まで行います。ビーツは大きな実がなる野菜ではありませんが、多肥性の野菜です。肥料を切らさないように注意しましょう。
また、雑草が生えた場合もこまめに取り除いて土の養分がしっかりビーツに行きわたる環境を作っておきます。
害虫対策
ビーツは虫がつきやすい野菜です。害虫被害には強いと言われていますが、環境によっては影響を受けてしまいます。毎日の水やりの際は、こまめな観察を行いましょう。ビーツにとっての害虫は、主に以下の3種類です。
ハモグリバエ | 葉の中をクネクネと食害する虫。白い線を描いたような模様が現れるのがサイン。 |
ヨトウムシ | 夜に活動する虫。葉・茎・根までも食害する。 |
カメノコハムシ | 葉の裏に潜んでいることの多い虫。葉や根を食害する。 |
これらの害虫からビーツを守るには、トンネル栽培が有効です。市販の防虫ネットを使用すればカンタンに対策できますよ。
また、春と秋の年に2回の栽培が可能なビーツですが、害虫が活発でない秋に栽培するのもひとつの手です。初心者の方や害虫被害が不安な方は、秋まきを行いましょう。
収穫
いよいよビーツの収穫です。茎・葉の部分の背丈が約40cmになり、土から出た根の部分が5cm以上になったものから収穫しましょう。
収穫するビーツのまわりの土を押さえながら、真っすぐ引き抜いたら収穫完了です。
「もう少し大きくしたら」「前回収穫した物が残っているから」と、収穫のタイミングが遅くなると硬くなって、筋っぽくなるので茎・葉・根の大きさを見極めて収穫してください。
ビーツは以下の条件のそろっているものが良いとされています。
直径7〜8cm
表面に凹凸がない
きれいな丸い形
ぜひ、収穫の際にチェックしてみましょう。また、スーパーで購入するときの参考にもしてくださいね。
ビーツを育てる際のポイントと注意点
ここまでビーツ栽培の全体像をご紹介しましたが、ビーツ栽培についてポイントと注意点を3つご紹介します。
「なかなか発芽しない」「大きく育たなかった」ということのないよう、チェックしておきましょう。
種を浸水しておく
十分な間引きを行う
15℃以下になると生育が進まない
まず、ビーツの種をまく前日に一晩浸水しておきましょう。ビーツの種子は硬いため、事前に浸水して柔らかくしておきます。
こうすることで発芽率が高まりますよ。
発芽してから2〜3回行う間引きは、躊躇なくしっかり行いましょう。はじめて間引きを行う方は「保険として多く残したい」といった気持ちが強く出てくる場合があります。
しかし、間引きが不十分だと、地中の広さや栄養の面から根が肥大しません。丸い形のきれいなビーツを収穫するためにも、間引きは十分に行ってくださいね。
「害虫対策」では、害虫被害を受けづらくするために「秋まき」をおすすめしましたが、気温が15℃以下になると生育が進めないため注意しましょう。
トンネル栽培は害虫対策としてだけでなく、寒さ対策のためのも効果的なので利用してみましょう。
病気
ビーツ栽培で気をつけたい病気も知っておきましょう。主な病気は以下の3つです。
軟腐病 | 葉や茎が縮れて、地際部分か柔らかくなり腐敗していく病気。 |
褐斑病 | 葉部分に小さな斑点があらわれ、被害が広がると枯れてしまう病気。 |
根腐病 | 根や葉部分が腐敗する病気。 |
いずれも発生原因はカビの繁殖による病気が多いのが特徴です。気温が高く、湿度の高い梅雨の時期は注意してください。
また、葉が多くなると湿気がこもりやすく逃げないため、弱っている葉や古い葉は除いて風通しの良い環境を作りましょう。
「病気かな?」と疑われる部分ははやめに取り除き、被害が広がるのを阻止してください。早期発見で、被害は最小限に抑えられます。
ビーツの美味しい食べ方
それでは、ビーツを収穫したらおいしく食べましょう!「食べる輸血」「スーパーフード」と言われているので、毎日のご飯に取り入れたい野菜です。ビーツの調理方法はいくつかありますよ。
生で食べる
茹でる
焼く
ひとつずつ詳しくご紹介します。
生で食べる
ビーツは、生で食べる事もできます。ビーツを生で食べる際は、皮をむき、線切りにすると食べやすいです。
緑の葉物野菜と合わせて、色鮮やかなサラダを作りましょう。
また、スライスしたものを酢漬けにして食べてもおいしいです。
ビーツ独特の土臭さが苦手な方は、お酢やレモン汁などの酸性の調味料を合わせて食べてみてください。土臭さの成分は酸によって分解されるので、食べやすくなりますよ。
サラダにトッピングするもよし、そのまま食べてもよし。ビーツの酢漬けは保存もできるので重宝しますね。
スムージーにする
上記は、ヨーグルトにバナナ、はちみつで作ったスムージーです。
ビーツのスムージーに合うのは、その他にもパインやレモン、リンゴなども良く合います。ミルクや豆乳でアレンジしても良いですね。
焼く
ビーツはオーブンでカンタンに火を通すことができます。
焼き芋のようにビーツをアルミホイルで包み、180度のオーブンで約40分焼きましょう。
焼いた後は包丁を使って皮をむき、サラダにトッピングしてもきれいです。
茹でるときのように、色素が流れる心配もなく焼き終わるのを待つだけなので、忙しい中でもカンタンな料理方法です。
また、ほかの野菜と同じようにお好みの大きさにカットし、油で炒めてもOK。ビーツを使った料理で有名な「ボルシチ」も、お肉と一緒に炒めてから煮る料理です。
茹で方(ビーツの下処理)
ビーツは加熱することで甘味が増すので、煮たり茹でたりするのもO Kです。生では少しクセがありたべづらい?と言う方でも茹でる事で美味しく食べる事ができます。
ボルシチなどを作る時も、下記のように茹でて下ごしらえするだけで、あの独特な土臭さも消え、美味しく仕上げる事ができます。
1. 茎を2.5㎝くらい残すようにしてカットします
2. 水洗いした後、鍋に入れ、ビーツがかぶるぐらいの水を入れる
3. 酢またはレモン汁を少し加え、30分ほど弱火で茹でる
4. 茹で終えたら仕上げに塩を少し入れ、取り出す
5. 弱い流水を当てて、皮が剥がれてきたら火が通っています
6. 包丁を使って皮を剥き、上部の茎部分を根の先をカット
火が通っているかの確認では、上記の方法で行うことをおすすめします。一般的な竹串を通して確認する方法では、せっかくの色素が流れてしまうので控えましょう。
また、酢やレモン汁と一緒に茹でることで鮮やかな赤紫色がキープできますが、塩は逆効果です。そのため、茹でる工程のさいごに使うのが無難です。
茹でたビーツを保存する場合は、皮をむいたビーツを容器に入れて、煮汁も一緒に入れたままで冷蔵庫に保存しましょう。
ジープロックに入れ、空気を抜いた状態で保存しても良いでしょう。この時も、煮汁は捨てずに、一緒に入れて保存するようにします。
ビーツと言えばボルシチ
ビーツと言えば、定番のボルシチです。収穫したビーツで色鮮やかで美味しいボルシチを御賞味ください(⋈◍>◡<◍)。✧♡
材料)
・ビーツ 1ケ
・たまねぎ 1ケ
・セロリ 1本
・ニンニク 2~3片
・人参 1ケ
・完熟トマトの缶詰 1缶
・ローリエの葉 2枚
・水 600cc
・赤ワイン (白でもOK) 大さじ1
・固形コンソメ 2粒
・塩こしょう 適量をお好みで
・サワークリーム
・ディル(もしくはパセリ)
作り方)
①ビーツは、あらかじめ別鍋で茹で下処理をしておきます。
*上記の茹で方(ビーツの下処理)を御参照ください。
②玉ねぎ(薄切り)、にんじん(千切り)、セロリ(斜めに薄切り)、ビーツ(イチョウ切り)にカットします。
③鍋にオリーブオイルを入れ、刻んだニンニクを炒めて香りを出します。次に、玉ねぎ、にんじん、セロリ、そしてビーツも入れて炒めていきます。
*この時に、しっかりと炒める事で玉ねぎの甘味も出て美味しく仕上がりますょ。
ビーツを入れて炒めると、しだいにキレイな赤色に染まっていきます。野菜がしんなりをしてきたら、水、コンソメ、ワイン、完熟トマトの缶詰も入れます。
④全体に味がまんべんなく染みて、味が整うまでそのまま20~30分くらい煮込みます。
お皿にボルシチを盛り付け、サワークリームとデイルをトッピングしたら完成です。
栄養価も高く注目されているビーツですが、なかなかスーパーなどで見かける事はありませんが、自宅でなら簡単に栽培できますからね。
自分の手で育てたビーツで、料理も一緒に楽しんでください。
ビーツの保存方法
収穫してもすぐに食べないビーツは、ビニール袋に入れて野菜室で保存してください。だいたい1週間を目安に食べきりましょう。
その際に、葉がついたまま保存するとビーツの水分が抜けてしまうので、根元から切り取って別々の袋に入れて保存してください。葉は2.3日で食べきりましょう。
「思った以上に収穫できた!」「食べきれない!」という方は、ぜひ冷凍保存してみてください。上記で紹介した【茹で方(ビーツの下処理)】を参考に、火の通したものを冷凍庫で保存すれば2〜3ヶ月持ちます。
ビーツの育て方に関するQ&A
ビーツの育て方にはまだ、いくつかの疑問があることでしょう。そこで、ここではQ&A方式で疑問を解消していきます。
ビーツの種はどこで購入するの?
ビーツの種はホームセンターで購入できます。
最近では取り扱いが多くなっているので、比較的カンタンに手に入りますよ。ホームセンターで取り扱いがない場合や、変わった品種を試してみたい方は、通販で購入すると良いでしょう。
種子自体も小さいので、送料もほとんどかかりません。さまざまな種類のビーツの中から選べるので楽しいですよ。
ビーツの葉は食べられる?
ビーツは葉も茎も栄養豊富で食べられます。
調理方法はほかの葉物野菜と同じように、さまざまです。しかし、茹でるとせっかくの色素や栄養が流れてしまうので「蒸す」か「炒める」方法が良いでしょう。
天ぷらにすれば、天ぷら粉によって色素や栄養が流れ出す心配もなくおいしく食べられますよ。
蒸したビーツの葉や茎をそのままお浸しにしてもOK。ビーツの葉の色素を料理の色付けに使うこともできます。
ビーツの連作障害って何?
短期間のうちに同じ場所でビーツ栽培を行うと連作障害によって病気になりやすいと言われています。
したがって、「春にビーツ栽培したところと同じ場所に、秋になってまた栽培を行う」「1年前にビーツ栽培した場所と同じ土で、同様にビーツを栽培する」などは控えましょう。
また、ビーツと同じ仲間であるほうれん草やふだん草などの栽培も避ける必要があります。
同じ場所・土でビーツの栽培を行うのであれば、3〜4年期間を開けるか、土づくりでご紹介した「土のリサイクル方法」を参考に、土壌を一度改善してから使用しましょう。
収穫後のビーツは水耕栽培できる?
収穫後のビーツは水耕栽培可能です。
収穫したビーツの根本部分(2〜3cm)を残して、水に浸けておくと水耕栽培できます。プランターでの栽培と同じように、日当たりの良い場所においておくことで新しい芽を出しますよ。
水耕栽培なので、葉や根はプランターでの栽培よりも柔らかい食感です。成長した際はそのままサラダに加えることで色鮮やかなサラダに変身します。
収穫後もビーツを楽しむひとつの方法です。
まとめ
「食べる輸血」「スーパーフード」「奇跡の野菜」など、さまざまな呼び名のあるビーツ。鮮やかな赤紫色した姿と、豊富な栄養が特徴的です。
ビーツの栽培では大きなプランターは必要なく、マンションの方でも自宅のベランダでの栽培が可能です。
涼しい季節の春と秋に種をまけるので、年に2回栽培がきます。栽培期間は60〜80日。ただし、15℃以下になると生育が進まないので注意が必要です。
日当たりと風通しの良い環境を好み、土が乾いたらしっかり水を与えます。適切な間引きと肥料の追肥で直径7〜8cmのまんまるビーツを目指しましょう。
ビーツは生食・茹で・焼き・煮るなど、さまざまな調理方法に適しているので、収穫後はお好みの食べ方を模索してください。
そしておいしく食べて、心も体も健康を手に入れてください!