春に植える野菜

キュウリの種まき〜収穫までの栽培方法!支柱の立て方や病気の対策など

キュウリの種まき〜収穫までの栽培方法!支柱の立て方や病気の対策など

夏野菜の代名詞ともいえるキュウリ。キュウリに含まれるカリウムは利尿作用があり、体から余分なナトリウムや水分を排出する手助けをしてくれます。

今回は、そんなキュウリの種まき〜収穫までの栽培方法病気の対策等についてお話ししていこうと思います。

栽培のポイントをしっかりおさえ、取れたてキュウリのあざやかな緑と歯ごたえを楽しんで見てはいかがでしょうか。




キュウリの育成条件と栽培時期

栽培時期

種まき 植え付け 収穫
寒冷地 5月下旬~7月上旬 6月上旬~7月中旬 7月上旬~9月下旬
一般地 4月中旬~5月下旬 5月中旬~6月中旬 5月下旬~10月中旬
暖地 4月上旬~7月下旬 4月下旬~8月中旬 5月下旬~11月中旬

 

キュウリの育成条件
  • 日当り:日なた
  • 土壌酸度:中酸性~中性(pH値6.0~6.5)
  • 植え付け:株間50cm、条間60cm



種まき・苗の管理

きゅうりの種まき・苗の管理

種から育てる場合、発芽時期と定植前に温度の管理が必要になります。ちょっとハードルが高いと感じる場合は、苗を購入するのがおすすめです。

キュウリは病気にかかることも多いため、病害に強い接ぎ木苗を選ぶとよいでしょう。

キュウリの苗の育成手順
  1. ポットに種を巻く場合は、9cmのポットに直径3cm、深さ1cmの穴を作り、種を2~3粒、お互いがくっつかないように入れます。(※)
  2. 5mmほど土を盛り、軽く抑えてから水やりをしてきましょう。25〜30℃に保つことが必要になります。
  3. 発芽して、子葉が出てきたら2本立ちに間引きます。その後、本葉が1枚になるころに1本立ちに間引いてください。箱まきでは子葉が完全に開いたところでポットへ移植します。
  4. 定植時期まで30日ほど、本葉が3~4枚になるまで育苗します。この期間にだんだんと温度を下げていき、定植前には外気温と同じくらいの温度で管理します 。

※育苗箱(箱まき)のときは幅2cm、深さ1cmの溝に種を1.5~2cm間隔で横向きにまきます。その際、列の間は8cm以上あけておきます。

キュウリの定植適期

キュウリの定植適期 苗

キュウリの定植適期は、本葉が3~4枚出た頃です。あまり成長しすぎても良くありません。

購入した苗をすぐ植えられない場合、徒長(細長いまま伸びること)を避けるため水やりと温度管理をしておく必要があります。

定植の時期は最低気温が10℃以上、最低地温が17℃以上になった頃です。上記の栽培時期表を目安となりますが、地温が低い場合はマルチシートを使って地温を上げましょう。

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キュウリの土作り

定植の前に土作りをしておく必要がありますが、キュウリの性質についても知っておきましょう。

まずキュウリ栽培に適した土壌pHは6.0~6.5ですので、定植の2~4週間前には苦土石灰による調整をおこなって、10㎡あたり20~30kgの堆肥とともに土へなじませておきます。

そしてキュウリは広く浅く根を張る性質があるので、深いところまで根が伸びるように土をやわらかくしておく必要があります。植え付け1週間まえほどに元肥を30cmほどの深さの土と良く混ぜ合わせておきましょう。

元肥の量の目安は次のとおりです。

10㎡あたりの成分量目安
  • チッソ:240~300g
  • リン酸:300g
  • カリ:180~220g

畝作りとマルチがけ


土作りの作業がすんだら、畝を立てていきます。畝の幅は1.2m~1.5mくらいで、高さは10cm程度の畝を作り、表面は板で平らにならしておきましょう。

ならしおわったら、保温と乾燥防止、病害防止のためにマルチシートで畝をおおっていきます。雑草もおさえてくれる黒マルチシートがいいでしょう。地温を上げるために、定植の1週間前くらいにはマルチかけを済ませたいところです。

キュウリは乾燥に弱いので、雨が降ったあとにマルチがけをするとさらに効果的です。

定植のポイント

いよいよ定植です。まず植えたてのキュウリがまいってしまわないよう、暖かくて風のない日を選びましょう。

まずは育てたい株数に応じてマルチシートに穴を開けます。その際、株間の目安は50cm程度2列植えの場合は条間を60cmほど空けるようにし、穴を開けたらポットの大きさと同じ程度の穴を掘っておきます。この穴にも十分水をかけておきます。

苗はポットごと水の張ったバケツに入れてたっぷりと水を吸わせ、根を傷つけないようそっと取り出します。穴に苗を植え付けるときは畝の表面とほぼ同じ高さに植え込み、軽く抑えます。そして苗のとなりに仮支柱を立てて、麻ひもやテープで苗を固定します。仮支柱は4~50cmの棒を用意し、苗を締め付けることのないように余裕をもった結び輪をつくってください。

仮支柱に固定したら定植は完了ですが、もし気温の変化に不安がある場合はトンネル支柱を使って防虫ネットをかけるのもいいでしょう。根を伸ばすため、定植後は3日ほど水をあげないようにします。



支柱立てと誘引

 

植え付け後、2~3週間したら本格的に支柱をたてていきます。

ここでは重さに強い合掌式の支柱とキュウリネットを併用する方法をおすすめしますが、一列植えやプランターの場合は直立式の支柱で済ます手もあります。

いずれにしても支柱を立てる際、キュウリの根を傷つけないよう気をつけて作業しましょう。

誘引について

キュウリはツル性植物の中でもかなり成長が早いので、ネットを使用しない場合は主枝をこまめに支柱へ結びつける必要があります。これを誘引(ゆういん)といいます。

ネットを使えばツルが自然に絡んでいきますが、初期の段階ではネットに誘引したほうがいいときもあります。誘引は植物を傷つけない、柔らかい麻ヒモなどで8の字を作るように「余裕を持って結びつける」ことがポイントです。

誘引を手間に感じるばあい、上記の園芸用結束機(テープナー)ようなお役立ちアイテムを使うのもいいでしょう。

キュウリの水やりについて

キュウリの水やりについて

キュウリは乾燥に弱い植物です。土が乾いたら少量水やりをするようにしましょう。回数を多く取るのがポイントです。

キュウリは昼より夜に大きく成長するので、特に夕方の水やりを忘れないようにしましょう。

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キュウリの栽培管理

誘引

支柱の項でも述べたとおり、キュウリは支柱やネットに誘引してあげることでツルが上にのびてくれるようになります。

ネットを利用しない場合は親ヅルだけではなく、子ヅルも垂れ下がらないようこまめに支柱へ結び付けましょう。

摘芯

キュウリは親ヅルから盛んに分枝しして子ヅル、孫ヅルと伸びていきます。しかしこれを放置しておくと栄養が分散し株の勢いが弱くなり、結果として実がうまくそだってくれません。これを防ぐためにあえてツルの先端を切り取ってしまうのが摘芯(てきしん)です。

地面から生えている親ヅルは葉がつくごとに折れ曲がっている部分ができますが、これを節(せつ)といい、そこから子ヅルが生えてきます。摘芯の目安は、地面から5節までの子ヅルと雌花は全て摘み取ってしまうことです。

そして摘心には2段階目があり、今度は親ヅルが支柱のてっぺんまで来たところで先端を切り取ります。ある程度育ったあとは、親ヅルの成長をとめることで子ヅル、孫ヅルの充実を図るわけです。

また、摘芯のついでに日陰をつくっている葉や病気の兆候が見られる葉、変色している葉を落してあげるとよいでしょう。

追肥


実がなり始めたら、10日に1回程度のペースでマルチシートの外側に化成肥料をまき、土と軽く混ぜます。キュウリは肥料を好み、肥料が切れると実が変形しやすくなります。

変形果ができてしまった場合、即効性のある液体肥料を用いるのも効果的です。

マルチの撤去

盛夏となり気温が30℃を超えると、地温は40℃近くにも達します。マルチシートを敷いたままだと根が暑さにやられ、生育がとまってしまいます。

梅雨明けを目安にマルチシートは撤去しましょう。

キュウリの収穫時期と収穫方法

キュウリの収穫時期と収穫方法

収穫時期の判断

キュウリは成長が早いため、若採りを心がけましょう。採り遅れると巨大化し、味も落ちてしまいます。品種にもよりますが、長さ18cm~22cmくらいが採りごろです。

夏場の最盛期には朝夕の2回収穫できます。葉陰に隠れて採り忘れた実が巨大化してしまうこともあるので注意しましょう。

収穫方法

手でももぎ取ることができますが、表面のイボを落すと鮮度も早く落ちてしまいます。片手で支えてハサミで切り取りましょう。

その際、できるだけ実に近い部分を切り取るようにしましょう。



キュウリがかかりやすい病気

うどんこ病

うどんこ病 きゅうり

表面に白い粉をふいたように葉全体が白くなってしまう病気です。原因はカビです。

  • 予防方法:葉が込み合っていると伝染しやすいため、余分な葉をおとして風通しをよくします。また乾燥すると発生しやすいため、適度に水をまきましょう。
  • 対策方法:病気の葉はすぐに摘み取り、薬剤を散布します。

うどんこ病対策としては「ダコニール」や「アフェット」といった薬剤が使用されます。
特にダニコールは使用回数が少なく、薬剤の残留性も低いのでおすすめです。

炭そ病

炭そ病 ゴーヤー

葉や茎、実にも感染するカビ性の病気です。褐色や白い斑点があらわれ、穴があくこともあります。

  • 予防方法:多湿な環境で発生しやすいため、水やりの量や回数をみなおしてみましょう。また、割合的にチッ素分の多い肥料は避けましょう。
  • 対策方法:感染した部分は枝ごと切り取って焼却し、薬剤を散布します。

炭そ病対策としては「トリフミン」という薬剤が効果を発揮します。カビの繁殖を防ぐ効果があり、作物に対する薬害の心配も少ない農薬です。

(※良い写真がなかったため、上記写真はゴーヤの炭そ病です)

おわりに

今回はキュウリの育て方について、種まきから収穫までのコツをお届けしました。

生育も早く、誘引や摘芯など野菜作りのポイントを数多く学べるキュウリは、まさに一粒で2度おいしい家庭菜園ビギナー向けの野菜だと言えるでしょう。

もろきゅうも良し、浅漬けも良し。いつもの一品を自家製キュウリで味わうのも、きっと格別ですよ!