観葉植物

アロエの苗植えからの育て方!栽培時期や植え替え・増やし方などもご紹介!

アロエの苗植えからの育て方!栽培時期や植え替え・増やし方などもご紹介!

アロエの仲間は約400種類以上あると言われていますが、一般的に入手・栽培が可能なのは、実用的な「キダチアロエ」や「アロエ・ベラ (キュラソーアロエ)」 と葉の形状や斑の入った葉を愛でるための観賞用の品種があります。

現存するアロエ自体、ほとんどが交雑種であると言われており、その比較的交雑しやすい性質を利用して、新たな独自品種の交配を楽しむマニアの方々も多いとの事です。

今回は、そんなアロエの育て方について、お話ししていこうと思います。

アロエの栽培時期と育成条件

アロエの栽培時期と育成条件

 

アロエの育成条件
  • 日当たり:日なた
  • 土壌酸度:中性〜弱酸性
  • 最低気温:5℃




植えつけ場所の準備

植えつけ場所の準備

前述した通り、キダチアロエに関しては、温暖な土地なら地植えで放置しておいても越冬します。

「医者いらず」などと呼ばれながら、日頃は庭先の片隅などで特に手をかける事もなく栽培されて来たわけですから、水はけが悪い土地以外ならば大丈夫です。

ただし、寒冷地の場合は、鉢植えにして冬場は室内に取り込むなどの工夫が必要となります。アロエ・ベラの場合は、キダチアロエに比べてやや寒さに弱いので、鉢植えにして冬季は室内で管理した方が良いでしょう。


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アロエの植えつけ

アロエの植えつけ

ポット苗を入手した場合などは、赤玉土3:腐葉土2:鹿沼土1:砂4程度の配合の水はけが良く、保水力もあり、有機質を含んだものが望ましいのですが、お手軽に済ますなら市販の「サボテン・多肉植物用培養土」を利用すると良いでしょう。

良くある「鉢土を落として根を広げてやる」植えつけのパターンですが、ここからが他の植物の植えつけと大きく異なるポイントです。植えつけ後、1週間ほどは潅水を行わずに明るい日陰で管理し、その後潅水を開始し日なたに移動します。これは、傷んだ部分からの根腐れを防ぐ目的からです。

また、アロエ・ベラはあまり深く根を張らないので、深めに植えつける事で株が大きくなっても安定するように仕立てます。なお、そのまま栽培できる様に仕立てられた鉢植えの苗を購入した場合は特に植え替える必要もありません。数年間は購入時の鉢のままで楽しめると思います。

アロエの水やり

アロエの水やり

低温になり過ぎる環境で失敗する事を除けば、アロエを枯らしてしまう原因として最も多いのが根腐れです。土が乾いていたらたっぷり与えるメリハリのある管理を行います。

特に活動が落ち着く冬場は根腐れを起こしやすいのでやや乾燥気味に管理する事で対処します。夏場は1週間に1回程度、冬場2週間に1回程度が目安と言うところでしょうか。


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アロエの肥料

アロエの肥料

春から秋にかけての生育期に、緩効性化成肥料か液体肥料を規定量より少なく施します。
極端な話、思い出した時にちょっぴり施肥する程度で充分です。

特にアロエ・ベラを食用目的で栽培する場合などは、肥料を与え過ぎると葉肉の質が悪くなるので注意が必要です。

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アロエの病害虫

稀にカイガラムシがついたりしますが、歯ブラシなどを使って擦り落として対処して下さい。

他は特にこれと言った病害虫はありません
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アロエ・ベラの食べ方

アロエ・ベラの食べ方

アロエ・ベラは少し手を加えるだけで食べられるので、ぜひ試してみてください。

ここでは、手順をご紹介します。

アロエ・ベラの食べ方
  1. それなりに育った葉を根元から切り取ります。
  2. 根元部分は硬いので捨て、残った部分を3等分します。
  3. 両脇のトゲの部分を切り取り、包丁を皮と身の間に入れて剥いていきます。
  4. キレイに身の部分の分離に成功したら、食べやすい大きさにカットして下さい。
  5. 沸騰したお湯で3分程度煮立ててアク抜きをして、氷水で締めれば下準備は完了です。

特にクセがないので、そのままヨーグルトに入れたり、あっさりと刺身にしたり、色々と楽しんで下さい。

アロエの植え替えと増やし方

アロエの植え替えと増やし方

樹形が乱れてきたり、鉢の中で葉や株が込み合って来たら、暖かい時期(4月〜9月頃)に植え替えて下さい。夏前に行うと、株がある程度充実した状態で冬越しできるのでベストではあります。

鉢から抜いて鉢土を落とし、子株を分け、大株の根元の傷んだ葉や、利用した葉の残りなどを掃除しておきます。大株・子株とも、それぞれ根を短めに切って、日陰で7〜10日間ほど切断面が乾くまで放置します。

千切れてしまったりして、ほとんど根がついていない子株でも大丈夫です。「大丈夫なのか?」と心配になるかも知れませんが、なんてったって、鎌倉時代に遠路はるばる伝来する生命力です。日陰で保存すれば1ヶ月後でも定植可能なんて話もあります。

用土などは、植えつけの項で記載した通りですので参照して下さい。この株分け以外の方法でも、挿し木やタネまきによって簡単に増やせます。
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アロエの種類

アロエの原産地は南アフリカ共和国からアラビア半島までのアフリカ大陸で、古代エジプトの墓から発見された「エーベルス・パピルス」と言う紀元前16世紀に記された古文書にも登場します。

日本に伝来したのは意外と古く鎌倉時代とされており、シルクロード経由で薬草としてケープアロエが持ち込まれたのが最初とする説があります。正式な記録として現れるのは江戸時代の「大和本草」になります。

昔から俗に「医者いらず」として親しまれて来たのは「キダチアロエ」の方で、九州、瀬戸内海、伊豆半島、房総半島など温暖な太平洋側には、帰化したキダチアロエの自生群落が形成されている地域もあります。

ちなみに、「キダチ」はそのまんま「木立ち」で、その名の通り、茎が伸びて立ち上がる形態に基づいています。「ケープアロエ」と「キダチアロエ」以外のほとんどのアロエには薬効となる成分は含まれていません。

元々の民間療法では、下剤的な使われ方と火傷などの際の外用消毒的な使われ方をして来たのですが、近年の健康食品ブームで「自然治癒力を向上させる」「血糖値を低下させる」「整腸作用がある」などと誇大表現が目立ちますが、信頼できる充分なデータは見当たらないばかりか、逆にアロエラテックス (葉から得られる液汁を乾燥させたもの) は、過剰摂取などでの危険性が示唆されていて(長期にわたる過剰摂取による死亡例も存在します)、妊婦・授乳婦、小児、糖尿病や腎障害、腸疾患、痔疾には使用禁忌となっています。

使用する場合、くれぐれも健康食品のような長期的な摂取は避け、短期間の適切な分量の摂取を心掛けるようにして下さい。また、同様にキダチアロエの液汁に接触する事により、皮膚炎などのアレルギー反応が出る事もあるので注意が必要です。

アロエ・ベラ (キュラソーアロエ)」は、主に食用として栽培されている種類です。「キダチアロエ」と比較すると苦味が少ないのも特徴です。アロエ入りヨーグルトなどとしてお馴染みですが、こちらの便秘予防や整腸作用は下剤的な薬効ではなく、食物繊維の摂取による効果を狙ったものとされています。形態的には地際から葉が展開する形でキダチアロエに比べて大型に育ちます。

他の観賞用品種は、多肉植物や観葉植物のコーナーで扱われる事が多いです。中でも「不夜城」は収量は少ないながらも比較的苦みが少ない品種として知られ、耐寒性もあるので地植えする方も多い人気品種です。

なお、「ケープアロエ」の苗はほとんど一般向けに流通する事はありません。かなり大きく成長しますが、基本的に薬用エキスの抽出目的で栽培するプロのための品種と言う感じです。

おわりに

冬場も比較的温暖か、低温に対処できる環境があれば、アロエは基本的に放ったらかしておいても平気な植物なので初心者が気軽にチャレンジしても大丈夫です。

ただし、品種によってはそれなりにトゲが痛かったりするので、植える場所や鉢を置く場所には注意しましょう。

以上、アロエの育て方をまとめてみました。



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