夏に植える野菜

キャベツの育て方をご紹介!種からと苗からの栽培方法と害虫対策

キャベツの育て方をご紹介!種からと苗からの栽培方法と害虫対策

キャベツには、ビタミンUがたくさん含まれています。ビタミンUは別名、キャベジンと呼ばれ、薬の名前でも広く知られていますね。

胃や十二指腸の粘膜を整え、潰瘍の治癒に効果があるとされています。キャベツに含まれる水溶性食物繊維が腸の善玉菌を増やし、便をやわらかくするため便秘解消にも効果的です。

また風邪予防や肌荒れの回復に役立つビタミンCと、骨を強くするビタミンKも多く含まれており、「お腹の調子が悪くて、疲れもとれない」といった症状が続く場合は積極的にキャベツを食べましょう。




基本の作型

キャベツの原産地はヨーロッパ、地中海沿岸部といわれ、日本では明治以降に栽培されるようになりました。土壌の適応性が広く、栽培できる適温の幅も比較的広いのが特徴です。

下記は一般的な作型となるため、種の袋に記載されている栽培暦を確認してから種を購入しましょう。

キャベツの種まきと収穫時期
  • 春まき:種まき3月~6月 → 定植4月後半~7月前半 → 収穫6月後半~9月半ば
  • 夏まき:種まき7月半ば~9月末 → 定植9月~12月上旬 → 収穫11月~5月上旬

春から夏に種まきする作型」は高冷地での栽培に適します。病害虫に強いことから冬どりと同じ品種が選ばれていることもあります。また、春に収穫する品種のうち、葉が黄緑色でやわらかい品種は春キャベツと呼ばれます。

夏から秋に種まきする作型」は、冬に収穫する品種は葉に厚みがあって、やや扁平形で、寒玉と呼ばれます。



種まき・育苗

種まき・育苗

育苗用培養土か、もしくはこれまでアブラナ科を育てたことがない清潔な土を準備します。

たくさん育苗する場合はセルトレーと呼ばれる、小さいくさび型のポットが連結した育苗パネルを使用しますが、少量であれば通常の育苗用ポットで充分です。

ひとつのポットに3粒程度まき、最終的には1つのポットで1つの苗を作ります。選別の際は株元にハサミを入れるようにしましょう。余分な株を抜くことで、よい株の苗になるべく刺激を加えないためです。

種まきで注意すること

夏まきの場合は種子が休眠中である場合があります。その際は休眠打破を行います。種の袋の注意書きを確認しましょう。

また、キャベツは好光性種子なので、発芽に光が必要となります。覆土は薄くするよう注意してください。発芽後の水やりの目安は、朝たっぷり与えて、夕方にやや乾く程度です。

乾燥が目立つ場合は夕方にも水やりをします。しかし夕方に水を与えると、ひょろひょろと徒長した苗になってしまう可能性があるため、なるべく朝1回の水やりにしましょう。

キャベツの品種

あまうまキャベツ「新藍」(しんらん)

ジューシーさが人気の甘いキャベツ。萎黄病・黒腐病・根こぶ病に強く、濃い緑色の平らな球で約1.5㎏に育ちます。

暖地と温暖地では、『春まき夏どり』と『夏まき冬どり』が可能です。

やわらかたけのこキャベツ「みさき」

球の上部が尖った、めずらしいタケノコ型のキャベツです。植え付け後約48日、1㎏程度に育ったら収穫します。

鮮やかな緑色の葉はやや厚めで、やわらかく、生食にも適します。

四季まきキャベツ「中早生二号」

家庭菜園で人気のキャベツです。球は1.5㎏前後に育ち、春キャベツよりやや硬くしまります

とにかく、まきどきの範囲が広く、温暖地と暖地では年3回種まきができます。

■赤キャベツ ルビーボール

強健でつくりやすい赤キャベツです。

収穫目安は、植え付け後約75日で大玉になるまで待っても、割れが出にくい中早生です。球は1.2㎏~1.5㎏に育ちます。暖地、温暖地ともに、春・夏まきができます。



直まきより苗を用意したほうがよい?

キャベツの苗には虫がつきやすく、畑に直まきした場合、発芽の翌日に食い荒らされてしまうこともあります。

直まきのメリットは、植え替えの際に根を傷めず、ポットや育苗箱で根の成長を阻むことがないということですが、そもそもキャベツは移植に強いため、育苗後に定植したほうがよいでしょう。

発芽に適した温度や日照がなくては、健全な苗が育ちません。キャベツの苗は比較的安価なため、大量に植える場合やめずらしい品種に挑戦する場合を除いて、買ったほうが安いこともあります。

栽培管理

土づくりと畝

キャベツは連作を嫌います。3年ほどキャベツやアブラナ科を栽培していない土を選びましょう。植え付けの2週間前に苦土石灰100g/㎡を施し、よく耕します。

土の中が酸性に傾きすぎていると、根こぶ病の発生率が高くなるので注意しましょう。植え付けの一週間前に、完熟堆肥2㎏/㎡と有機配合肥料60ℊ/㎡を施して、よく耕します。

キャベツは大きく外葉を広げます。畝は植えたい株数を考慮して作りましょう。畝幅60~70センチ株間は35センチ~40センチを目安にしてください。

定植

本葉が4~6枚になったころが定植適期です。定植の前にポットごと水に浸し、たっぷり吸収させましょう。

夏の植え付けの場合は苗が暑さで萎れてしまわないように、夕方か曇りの日を選ぶようにしましょう。

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害虫

モンシロチョウ

モンシロチョウ 害虫

キャベツの葉に産卵します。幼虫が葉を食害するため、畑で飛んでいる蝶は虫取り網などで捕殺します。また幼虫は割りばしで摘まみ、半分ほど水をためたペットボトルへ落とすなどして、確実に処分します。

モンシロチョウはキク科のレタスを嫌います。防虫の策としてキャベツと混植してみてはいかがでしょうか。

コナガ

コナガの幼虫 キャベツ害虫

6mm程度の蛾です。幼虫はアオムシに似ていますが、もっと小さく、ふ化間もないころはキャベツの葉肉内に潜入しています。

やや育つと葉の裏に寄生し、葉の表の皮を残して食害するため、葉に白く不規則な斑点ができます。薬剤抵抗も強く、繁殖力が非常に強い、やっかいな害虫です。

畑の周りのナズナなどアブラナ科雑草を駆除し、畑に侵入させないようにしましょう。

ナメクジ

ナメクジ

葉を食害し、緑のフンを撒きます。

外葉の下や、外葉の中心部の水分が豊富な場所に潜んでいるので、こまめにチェックしましょう。

ヨトウムシ

ヨトウムシ

蛾の幼虫で、夜に活発に動き、猛烈な勢いで葉を食べます

日中は地面の浅いところに潜っていることが多いので、被害があった株の周囲の土を掘り返してみましょう。



追肥

定植後1か月後に施すようにします。化成肥料を使用したほうが肥効の遅れがなく無難です。有機肥料を使用する場合は、油かすや魚かすなどのチッソ成分を豊富に含んだ、比較的即効性のあるものを選びます。

有機肥料は水分や温度などの環境で肥効が変化します。春に収穫予定の栽培等、低温下では肥効が劣ることを考慮しましょう。株元に与えたのち、除草を兼ねて土寄せを行います。

とう立ち

ある程度に育った苗が一か月くらい低温にさらされると、花芽の形成が始まります。

そして、春になり気温が上昇してくると、ゆるい結球を割り球の中央からとう立ちしてしまいます。

とう立ちの注意点
  1. 小さい苗で冬越しさせ、とう立ちするエネルギーを蓄えさせない。
  2. 寒さに当てないよう、ビニールトンネルの中で栽培する。
  3. とう立ちしにくい品種を選ぶ。

キャベツ収穫の目安と収穫方法

キャベツ収穫の目安

寒玉系のキャベツは結球部が偏平になり、外葉が伸びきった状態であれば、球の頭を手で押さえ、葉の詰まり具合を確認します。春系のキャベツは結球部がやや黄緑色になり、外葉の緑とのコントラストがはっきりしてきたら適期です。

キャベツはホウレンソウやレタスと比べ、貯蔵できる期間が長い野菜です。「家で食べる分だけにして、残りはつぎに」と思っていると、花蕾の形成によって外葉に亀裂ができてしまいます。

とくに春系の収穫は適期を2~3日過ぎただけで食べられなくなるため、収穫適期には欲を出さず、裂球する前に収穫しましょう。

収穫の際は包丁を用意しましょう。球の底にある茎にざっくりと切り込み、折るようにして収穫します。

おわりに

今回はキャベツの栽培についてお話しました。

キャベツはひと玉の結球まで、時間がかかる野菜です。種、苗、どちらからスタートするにしても、キャベツが早生か晩生かはしっかり把握しておきましょう。

もうひとつ。同じアブラナ科の水菜等、葉っぱを採ってまた茂らせて食べる、カット&カムアゲインという収穫方法があります。キャベツの玉を収穫したのち、株をそのまま植えておくと、太い茎の側面から芽吹き、小玉をつけることも。

片づけを急がないときは、ぜひ様子をみてやってみてください。