冬に植える花

サボテンの種からの育て方!育てる時期や病気の対策について

サボテンの種からの育て方!育てる時期や病気の対策について

サボテンは、観葉植物として人気のある多肉植物の一つです。デスクの上などに気軽に飾ることもできるので、オシャレな植物としての認識がある人も多いのではないでしょうか。

そんなサボテンは、世界に5,000種類以上もあると言われ、大きさや形、トゲや花に特徴を持つものなど様々な品種が存在しています。

今回は、そんなサボテンの種からの育て方病気の対策についてご紹介します。

サボテンの栽培時期と育成条件

サボテンの種まき・植え付けは、最低気温が20℃を超えるようになれば1年中いつでも行うことができますが、春・秋がおすすめです。

サボテンの育成条件

日当たり:風通しの良い日なた
土壌酸度:弱酸性~中性(pH5.5~7.5)
用途:地植え・鉢植え
耐寒性:強 耐暑性:強(5℃~40℃)

サボテンの植えつけ


【サボテンのタネ 混合 カネコ種苗】

園芸店などの店頭で、鉢に入ったサボテンを見かけることも多いと思いますが、サボテンは種から育てることができます。既に自宅で育てているサボテンが、花を咲かせ実を付けたら種を取り出してみましょう。

実が完熟したら、中にある小さな種子を取り出します。取り出した後にもみ洗いが必要になりますが、種が大変小さいので、布に包むかストッキングに入れると扱いやすくなります。
もみ洗いが終了した後は乾燥が必要です。

初めてサボテンを種から育成する場合は、市販されているものを利用するとよいでしょう。
サボテンの植え付けは、最低気温が20℃を超えるようになれば1年中いつでも行うことができます。

サボテンの種まき手順
  1. 平鉢を用意し、小石を並べてその上に川砂を敷く。(小石と川砂は乾燥しているものを使用すること)
  2. サボテンの種を等間隔で撒く(土は不要)
  3. 2㎝位水を張った皿に鉢をつける
  4. 日光の良く当たる場所に置き、鉢の上には板ガラスをかぶせておく(この時、鉢と板ガラスの間にものを挟んでおくと、空気の流通が良くなる)
  5. 程なくして、他の植物のように二葉が出てきます。

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サボテンの種を保存する時

サボテンの種を保存する時

実から種子を取り出したら、次の年までには撒くようにしましょう。新しい種子ほど発芽する可能性が高くなるためです。

種を撒くまでに時間がある場合は、ビニールの袋(ジップロックなど)に乾燥剤と一緒に入れて、空気を抜き、冷蔵庫の野菜室に入れて置くことで保管することができます。

また、少しの間であれば、缶の中に乾燥剤と一緒に入れ、湿度の低い部屋で保存しておくことも可能です。

サボテンの植え替え

サボテンの植え替え

サボテンが成長し、鉢の中で根が広がり窮屈になると、栄養や水分を吸収しきれずに根腐れを起こす可能性があるので、1年に1回、春または秋に植え替えをしましょう。

事前に用意するものは、鉢底ネット、ハサミ、今までより大きめの鉢、鉢底石、培養土です。トゲがある場合は、グローブなどを用意すると作業がしやすくなります。

サボテンは乾燥を好む植物です。そのため、用意する土はあらかじめ乾燥させておくことが重要です。サボテンを鉢からそのまま抜き出し、根に付いた土をしっかり落としましょう。この時、傷ついたり古くなったりした根は、ハサミで切り落とします

取り出したサボテンは、日の当たらない場所で4~5日しっかり乾燥させておきます。用意した一回り大きな鉢の底に、鉢底ネット、鉢底石、鉢の3分の1位の培養土を敷きます。根を広げるようにして鉢の中へ移動させ、残りの土をかぶせましょう。植え込みが終了したら1週間くらいたった頃、充分に水を与え終了です。

サボテンの用土と肥料


【花ごころ さぼてん多肉植物の土】

植え替えの時に必要になるサボテンの土は、通気性に富み水はけの良いものが適しています。赤玉土、腐葉土、川砂を6:2:2で配合した土がよいでしょう。砂を主体にしたい場合は、砂、赤玉、腐葉土を5:3:2の割合で作ってください。サボテン用の土も市販されているので、活用すると大変便利です。

ちなみに、プラスチックよりも通気性の良い素焼きの鉢を選ぶようにしてください。サボテンの肥料は、特に必要ではありません。大きく育てたいと思ったら、植え付けや植え替えの際に一緒に元肥(暖効性肥料)を鉢底にいれましょう。

肥料を多く与えることによって、根腐れや病害虫を起こす可能性があるので適量を与えるように注意してください。

サボテンの水やり

サボテンの水やり

乾燥に強いサボテンですが、水を与えないと枯れてしまいます。また、与えすぎも枯れてしまう原因となり、水やりはサボテンの育成の中でも難しいポイントです。季節ごとに水やりの量や頻度が違うので、注意しましょう。

サボテンが凍結している時は、水やりの必要がありません。また、住んでいる場所によって若干季節のずれがあるので、しっかり様子を観察しながら水を与えてください。

水やりをする時は、たっぷりの量を与え、受け皿に溜まった水は蒸れの原因となるので、必ず捨てて下さい。

生育期(4~5月・9~10月)
春と夏の終盤はサボテンの育成期です。土の表面が乾燥したら、次の日に充分に水やりをします。
天気の良い朝か、涼しくなってからの夕方が水やりに適しています。

梅雨・真夏の時期(6~8月)
サボテンの成長が暖慢になる時期です。土の表面が乾燥したら、3日後に水を与えます。
育成期よりも水やりの間隔をあけることがポイントです。連続して晴れの日が続いたら、水やりをするようにします。

成長が止まる時期(3・11月)
半月に1回程度の水やりをします。

低温期(12~2月)
月に1回程度の水やりで充分です。
日中の暖かい時間帯が適しています。

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サボテンがなりやすい病気

コナカイガラムシ、ワタムシ、カイガラムシ

サボテンの皮の溝、トゲに付着する害虫です。特にカイガラムシは日本でも400種類以上が発見されており、殺虫剤でも駆除するのが難しいとされています。

成虫になるとその名の通り、堅い殻に覆われるようになりますが、種類によっては殻がないものもいます。幼虫のうちに殺虫剤などで駆除してしまうことが大切です。

ネジラミ


【住友化学園芸オルトラン DX粒剤 200g】

サボテンの根に寄生する2~3mの白い小さな虫で、養分を吸い取ります。土の中にいるので、普段発見するのが難しいとされています。

植え替えの時に、根に白い虫が付いていたら駆除しましょう。土に浸透移行性の薬を入れ混ぜておきましょう。

ハダニ


【住友化学園芸 ダニ太郎 20ml】

多肉植物などの乾燥した環境を好む小さな害虫です。

水に弱いので、サボテン全体に霧吹きなどで水を吹きかけることが予防になります。発生してしまったら、薬剤を使って駆除しましょう。

サボテンの増やし方

サボテンの増やし方

サボテンは種を植える方法の他にも、挿し木、接ぎ木で増やすことができます。

挿し木

仔吹きを清潔かつ切れ味の良い刃で根元から切り取ります。春か秋が適期です。

きれいな環境、日の当たらない場所で半月くらい充分に乾燥させてからバーミキュライトか川砂の上に乗せます。

根が出てきたら新しい鉢に移動させ、少しずつ日光に慣れさせて水を与えましょう

接ぎ木

3~5月が適期です。台木と接ぎ穂になるサボテンをカッターなどで水平に切ります。

お互いの移管束がきちんと重なるように配置し、一番上に綿などを乗せて糸を使用してサボテンを固定しましょう。

1~2週間程度、日の当たらない場所に置き、接合させます。接ぎ木をするには、サボテン同士の相性があります。相性の良いサボテン同士をくっつけるのがコツです。

サボテンが根腐れした場合

サボテン自体の色がくすんできたように見えたら、根腐れの可能性があります。サボテンの色が変色した時には、回復する可能性はほぼありません

また、一部分の根が黒くなり腐っている場合は、根を切り取り新しい鉢と土に植え替えましょう。この時の手順は、サボテンの植え替えと同じになります。完全に枯れてしまった場合は、破棄します。

土や鉢に菌が残っている場合があるので、土は破棄し、鉢は食器洗剤などで洗うようにすれば、再び使用することができます。

おわりに

サボテンの育て方

サボテンはポイントを押さえれば、育てやすい植物です。育て方のポイントは下記の通りです。

  • 日光の当たる風通しの良い場所に置いてあげること
  • 季節によって水やりの頻度を調節し、水を与えるときはたっぷりの量を注ぐこと
  • 1年に1度、必ず植え替えをすること

サボテンはとても多くの品種があるので、見る人の目を楽しませるばかりでなく、育てる楽しみもある植物です。

色々な品種にチャレンジして、お気に入りのサボテンを見つけてみてください。



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