オキザリスには秋冬咲きのタイプと今回ご紹介する【アイアンクロス】のような春夏咲きタイプの品種があります。
どちらの品種も春夏秋冬に関しては得意不得意があり、苦手とする季節は休眠期に入ってしまうと言う性質を持っています。
丈夫で育てやすく初心者の方でも、無理なく育成できるオキザリスシリーズはとても人気があります。
今回はラッキークローバーとも言われる【オキザリス アイアンクロス】の育て方に焦点をあて、植え付け時期や植え方・花後の管理など1年を通してのスケジュールにふれていきます。
Contents
アイアンクロスの基本情報
オキザリス アイアンクロスの原種は【モンカタバミ】になります。
*モンカタバミの学名:Oxalis deppei Lodd., 1828 (=Oxalis tetraphylla)
このモンカタバミの改良品種として生まれたのが【オキザリス アイアンクロス】になります。
原産国は中米(メキシコ)
流通名:アイアンクロス
【オキザリス アイアンクロス】は、学名のまま、【オキザリス デッペイ】と言われる場合もあります。
もしくは別名で【ラッキークローバー】と言われる事もありますが、カタバミ科カタバミ属の球根植物でありクローバの仲間ではありません。
幸運を運ぶ四葉のクローバーと同じく、葉が四枚あるところも【ラッキークローバー】が縁起が良いと言われる由縁でもありますね。
アイアンクロスの学名:Oxalis deppei Lodd., 1828 ‘Iron Cross’
カタバミの花言葉:【輝く心】【母の優しさ】
アイアンクロスは毎年花を咲かせる多年草の一種にはなるのですが、その中でも【宿根草】と言う扱いになります。
*多年草の中には常緑タイプのものもありますが、アイアンクロスは休眠期に入ると地上部が枯れる宿根草タイプになります。
草丈は約15㎝ほどで、大きめの四葉の中心には十字架を思わせるようなブロッチが入るのが特徴です。
葉の形は丸い感じではなくハート型をし個性的な模様が入っているので、花だけでなく葉も一緒に楽しめる人気品種です。
【オキザリス アイアンクロス】は春植え夏咲きタイプになりますが、とても耐暑性があり強健です。
オキザリスは朝日と共に葉を広げ、日が沈むと葉をたたむ性質がありにそれはまるで寝起きしているようです。
育て方もとても簡単で、ほぼ手間もかかりません。これからアイアンクロスを始めて栽培されると言う方にも育てやすくおすすめです。
海外では食用としても使用されています。シュウ酸を多く含むのでアク抜きが必要ですが、レモンのような酸味を持つ植物です。
オキザリス アイアンクロスの育て方
【オキザリス アイアンクロス】を元気にスクスクと育てる秘訣は、風通しがよく日当たりの良い場所で管理します。
*ただし西日が強過ぎたり、真夏の直射日光や地面が熱々になるコンクリートの上などは避けましょう。
日照不足になると、葉に勢いがなくなり葉色も悪くなりヒョロ~っとなります。
オキザリス全般に言える事ですが、オキザリスは多湿を嫌い日当たりの良い場所が大好きなのでしっかりと太陽の光に当てる事を目標にしましょう。
それでは、植え付けを始めとするアイアンクロスの育て方(一連の流れ)です。
オキザリス アイアンクロスの植える時期
植え付けや植え替えに適しているのは、3月・4月で春植えタイプです。3、4月頃になると、市場でも球根が出回るようになりますので入手されたい場合はこの時期を逃さないようにしましょう。
前年度に掘り上げた球根の植え付けも、このタイミングで行いましょう。
オキザリス アイアンクロスの植え方
用土は、
・赤玉土(小粒)7
・腐葉土 3
・川砂 1(通気性向上のため)
上記を混ぜて使用します。この時、元肥として【マガァンプk 中粒】を混ぜ込んでおくと良いでしょう。【マガァンプk】は、肥料やけの心配もなく、効果も1年と長くゆっくりと効くタイプなのでシーズン中の追肥等は必要ありません。
もしくは市販の花用の培養土を使用されてもOKです。市販の培養土は、すでに生長に必要な栄養分が含まれている事が多いのでそのまま使えて便利です。
ただ市販の土の場合は、栄養分が入っているものが多いですがその効果は数か月ていどのものが多いです。
よって市販の土を利用されるのであれば、花後に【お疲れ様肥料】として追肥してあげる事で球根が太りやすくなります。
肥料は鉢にさすタイプの液体肥料でも良いですし、【マガァンプK 中粒】を追肥として鉢の表面にパラパラとまいてもOKです。
*【マガァンプK 中粒】は元肥としてだけではなく、追肥用としても使える便利な肥料です。
植え付ける球根は、できるだけ大きなものを選びましょう。
アイアンクロスは、葉を大きく広げながら地面から立ち上がってきます。
アイアンクロスの植える際は2~3年は植え替えなくて済むように3㎝・できれば5㎝くらい間隔を開けて植え付けられると良いでしょう。
株間がせまく球根どうしが窮屈になってしまうと、しだいに発芽率・開花率がしだいに低下していきます。
花壇の場合は5㎝~10㎝ほど間隔をあけて植え付けます。
まずは先端がとがった方が上向きになるように植え付けますが、良く分からない場合が横向きでも大丈夫です。地上から2~3㎝下になるように植え付けましょう。
*隣の球根と重なったり、窮屈にならないように植え付けるのがコツです。
植え付けが終わり発芽したら日当たりの良い場所で管理し、水はけが悪くならないように注意しながら管理していきましょう。
肥料
肥料ですが、種まきや植え替え時に用土に元肥を施しますが2年目以降は追肥や液体肥料で対応します。【マガァンプK 】は元肥だけでなく追肥にも使用できるので、1袋あると臨機応変に対応でき便利です。
開花時期
【アイアンクロス】の開花時期は、夏から秋です。6~10月にかけて赤ピンクの可愛いお花が観賞できます。葉の十字架模様と重なり、開花時はとても美しく見ごたえのある品種です。
アイアンクロスの増やし方
【アイアンクロス】の繁殖、増やし方はとても簡単です。とても良く分球するので、栽培初心者の方でも簡単に増やす事ができます。
増やし方ですが、冬期に入ると休眠期に入りますので分球はこの休眠後に地下部を掘り上げて手で優しく切り離します。
切り離した球根は、100均の排水溝ネットなどに入れて雨のかからない風通しの良い軒下などに吊るしておきましょう。
3月の植え付け時期が来るまでは、そのまま軒下に吊るしておけば大丈夫です。
四葉にならない?
【アイアンクロス】は生長の初期の段階は綺麗な四葉にならず、一部の葉が三つ葉になる事があります。
また、収穫した際の球根のサイズは、バラバラなのでどうしても小さい球根だと大きい球根に比べ葉も小さめだったり三つ葉になる事もあります。
それだけでなく未熟な球根は花付きが悪くなる傾向もあるので、できるだけ大きめの球根を選んで植え付けると良いでしょう。
病害虫
アイアンクロスの活動期は、ジメジメと湿気の多い梅雨や台風などとも重なります。葉が蒸れて通気性が悪くなると根腐れの原因になるだけでなく、この時期特有の【さび病】になる事もあります。
通気性が良い場所で管理し、長雨に当たらないように工夫してあげましょう。
アイアンクロスの花後の管理
アイアンクロスは、暑さには強いですが長期の乾燥には注意しましょう。
耐寒性がないため冬前には休眠期に入ります。花後しばらくは葉っぱだけになりますが、完全に地上部が枯れるまでは必ず水やりを続けて下さい。
葉が完全に茶色くなるまで、まだ子孫となる球根に栄養を送り続けているからです。
2~3年は植え替えの必要もないので、地上部が完全に枯れたら地上部の葉だけハサミで刈り込みスッキリとさせておきましょう。
翌年の植え付け時期が来るまでは、完全に水やりをストップし風通しの良い軒下などに鉢ごと移動させたらそのまま春を待ちます。
*直射日光が当たるような場所や霜が降りたり雨がかかるような場所は避けましょう。寒冷地にお住まいの方は室内で管理された方が良い場合もあります。
3月頃になりましたら、水やりを開始しましょう。
2年目以降は上記で紹介した肥料(マガァンプK 中粒)を、水やり開始時期(3月頃)に鉢の表面にパラパラとまいておきましょう。
マガァンプKを使用される場合は、3月に肥料を施したのであれば効果が1年持続しますので、次年度までは追肥の必要は全くありません。
宿根草なので、後は毎年この繰り返しになります。2~3年に一度くらいの目安で植え替え、または球根を掘り上げて3月に植え付けしましょう。
今回は【アイアンクロス】の育て方についてお話させて頂きましたが、基本的にオキザリスは丈夫で育てやすい品種がとても多いので初心者の方でも育てやすい事でしょう。
ポピュラーではありますがピンクの可愛いお花を次々と咲かせる【オキザリス 桃の輝き】も初心者の方に超おすすめです。
オキザリスの種類や品種について詳しく知りたい方は下記もご参照下さい^^
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この度は最後までお付き合い頂きどうもありがとうございました。それでは引き続き素敵なガーデニングライフをお過ごし下さい(⋈◍>◡<◍)。✧