今回はオキザリスの中でも人気品種である『オキザリス パーシーカラー』の育て方を始め、注意点などを分かりやすく紹介していきたいと思います。
球根や苗の入手から植え方、そして日常の管理(夏場・冬場)、増やし方などシーズンを通しての流れを追っていきます。
Contents
パーシーカラーとは?
パーシーカラーの原種は【シボリカタバミ】です。
学名:Oxalis versicolor L.
別名では、原種名である『シボリカタバミ』と呼ばれたり、『オキザリス ベルシコロル』『バーシーカラー』と呼ばれる事もあります。
原産国は、南アフリカのケープ地方で【カタバミ科カタバミ属】の外来種になります。
草丈ですが約10~20㎝ほどに生長し、パーシーカラーの特徴は花だけでなく蕾(つぼみ)も可愛いところですね。
パーシーカラーの蕾は、下記画像のように白地に赤のラインがクルクルと入っていて本当に可愛らしい蕾なので人気があるのも理解できますね。
『オキザリス パーシーカラー』はこのように、スティックキャンディーを連想させるような可愛い見ためでとても人気のある品種です。
開花時のお花は上記画像のように白ですが、夕方にはクルクルと折り重なるように上手に5枚の花びらを閉じます。
『パーシーカラー』は一度開花すると、約4日くらいは続けて咲き続けます。
そして、次から次へと蕾をつけるので、まるでずっと咲き続けているような錯覚におちいります。
お天気の良い日は嬉しくなるほど満開に咲き乱れるので、かなり目の保養にもなるのではないでしょうか?
花の少ないこの秋冬期に最適なのが、やはりこのオキザリスシリーズですね。
ただし、天気が良くても風が強い日は蕾のまま咲かない事もあります。数日天気がしっくりしない日が続くと、悲しいですがいつまでも蕾のままの事もあります。
また秋口と冬場では日当たりにも変化があるので、季節ごとに一番日当たりの良い場所にパーシーカラーを移動し開花を促してあげると良いでしょう。
また、オキザリスの開花は太陽光も重要な要素ではありますが極寒よりも暖かい日の方が良く開花します。
逆に強風の日などは、ご機嫌斜めです。見ての通り、パーシーカラーの蕾を支えている花茎はとても細いです。
無理に花を咲かせても、風にあたる表面積が増える事で負担がかかるので天候の悪い日は硬く蕾を閉じてしまいます。
しかし花は咲かずとも、蕾でも可愛いのが『オキザリス パーシーカラー』です。
この蕾が好き♡と言う方も多いので、♡蕾とお花♡二通りの楽しみ方ができて良いのかもしれませんね。
いくつかの注意点はありますが丈夫な品種です。それでは、人気のパーシーカラーを育てていきましょう。
オキザリス パーシーカラーの育て方
それでは、『オキザリス パーシーカラー』の育て方を順に追っていきましょう。
オキザリス パーシーカラーの球根
オキザリス パーシーカラーの植え付け時期は、9月から10月です。
よって、オキザリスの球根の販売は上記の植え付け時期よりもかなり早めの7月頃には、すでにネットにて予約販売が開始します。
もし、新たに球根をお探しの際はこの販売タイミングを見逃がす事のないように、早めに入手しておくと良いでしょう。
もし球根の入手が出来なかった場合でも、苗でしたらまだ間に合うかもしれませんね。秋口くらいになるとヤフオクやフリマサイト、楽天などで苗木を見かけます。
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用土
用土は下記の割合を御参照ください。水はけさえ良ければ、あまり土を選びません。
赤玉土 | 6 |
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腐葉土 | 1 |
川砂 | 1 |
用土は、市販の園芸用の土に2~3割ていどの川砂を混ぜ込んでも良いです。
球根の植え方(植え付け方法)
球根の植え付け時期が9月~10月頃になります。そして球根の植え方ですが、植え付ける際の間隔は3~5cmくらいはあけましょう。
この際の植え付け間隔ですが、狭くなるほど次回の植え替えタイミングが早まります。
植え替えの手間を必要最低限にするためには、余裕をもって植え付けるのがおすすめです。
5号鉢(15㎝)の場合を例にとると、5~6個くらいの球根を植えると良いでしょう。
オキザリス 球根が発芽するまでの期間
植え付けから球根が発芽するまでの期間が、約1週間から2週間ほどです。また球根の発芽率は、植え付け時の気温にも左右されます。
気温が低ければ低いほど、発芽にかかる時間は長めとなります。ポカポカして暖かい日が続くと発芽率が高まります。
開花時期
パーシーカラーの開花時期は、12月~3月頃になります。開花時期が近くなると、葉の上部から花がらを伸ばしてきます。
パーシーカラーに限らずオキザリスの開花は、太陽光や温度に左右されます。
パーシーカラーは非常に丈夫ですが、気温が4℃と下回るような日だけは一時的に軒下や室内に取り込んであげましょう。
強風の日や極寒の日などは、臨機応変にはなりますが暖かい室内の日当たりの良い場所に置いてあげた方が室外よりも良く咲きます。
室外に置いてあるオキザリスは蕾でも、室内の日当たりの良い場所に置いたオキザリスだけは開花している事は良くあります。
室内に取り込む時の注意点としては、エアコンの風が直接当たるような場所に置いてしまうと葉が枯れてしまう事もあるので避ける必要があります。
このように、一時的に室内に取り込んでオキザリスを観賞するのもありですね。
ただし室内・室外どちらで管理するにしろ、オキザリスの開花のキモは【太陽光】です。元気で美しい花を咲かせるためにも、できる限り太陽光に当てる事を意識してあげると良いでしょう。
切り戻しは必要?
オキザリスの種類によっては、葉が混みあって来た時などに臨機応変に切り戻しをする場合もあります。
しかし、切り戻す理由としては、病気を防いだり通気を良くするためでありこれについては必須ではありません。
今回紹介しているパーシーカラーに関しても同様で、基本的に切り戻しは必要ありません。日常の管理としては、枯れた葉や花がらを取り除く程度で充分でしょう。
水やり
水やりをする場合は、鉢の側面から刺し水をするか外などでシャワーを使う場合には弱めで柔らかめの水で放水してあげましょう。
『オキザリス パーシーカラー』の花茎はとても細いです。
放水時の水が強いと、ドミノ倒しのように茎が横に倒れます。ま、元には戻りますが花には負担がかかってしまいます。
そしてオキザリスの水やりタイミングとしては、やはり朝一番です。
花が咲く前には、水やりを済ませておくと良いでしょう。花が咲いてからだと水の重みでせっかく咲いた花が倒れてしまうからです。
とは言え、水をやり忘れる事もあると思いますのでその場合は上からではなくサイドから刺し水すればOKです(⋈◍>◡<◍)。✧♡、
水やりタイミングはとても難しく感じる方は、下記のような【水やりタイミング】のサインを色を視覚的に知らせてくれるようなアイテムも便利です。
使い方はとても簡単で鉢に刺しておくだけで、窓枠の色が水色から白になっていたら水やりタイミングになります。
冬場の管理は
オキザリスの冬場の管理ですが、オキザリス パーシーカラーは中耐寒性です。
分かりやすく言うと外気温が4℃以下になりそうな時は、軒下もしくは可能であれば家の中に入れてあげる!と言った感じが良いでしょう。
我が家では室内に取り込むまではしていませんが、雪が降っている時や早朝霜に当たりそうな日は軒下に入れ直接寒気に当たらないよう対策しています。
これまでパーシーカラーを育成し思った事は、直接霜や雪にふれなければ外でも全然元気だと言う事です。
ですので、冬場の管理としては冷たい霜や雪に直接あたらないようにだけ気をつけてあげれば良いでしょう。
移動すると言う手間はありますがその方が安心です。それと強風の時なども同じで、花茎が倒れてしまうので軒下の方が安全ですね。
あともう一点、注意事項として鉢やプランターで育てる事が多い『オキザリス パーシーカラー』ですが、冬場は土の乾きも悪くなります。
これまでと同じように水をあげていると、多湿になりやすいので注意しましょう。
オキザリスは湿気を嫌うので、分かりづらい場合は鉢に割り箸を挿しておくと湿り具合が把握しやすいですょ。
表面の土が乾いていても、下の方はまだまだ湿気が多かったりします。箸を抜いてみて、割り箸がシケっているようならまだ水やりタイミングではありません。
割り箸はどこのご家庭でも比較的あるかと思いますので、ぜひご活用下さい。
オキザリス 夏 枯れるのは何故?
オキザリスは、パーシーカラーに限らず【休眠期】と言うものがあります。
パーシーカラーを例にとると、花期が終わってしばらくは葉っぱだけになり春頃にはすべての葉が枯れてしまいます。これが、休眠期に入ったサインになります。
これは、ごく自然な事なので病気等、調子が悪くて枯れてしまうのとはちょっと違います。枯れたからと誤って捨ててしまわないように注意しましょう。
ただし、休眠期に当てはまらない時期に枯れてしまう場合は、別の原因が考えられます。
例えば、植え付け時期は台風とも重なり長雨が続く事もあります。この時期に考えられるのは、やはり根腐れです。
オキザリスは高湿を嫌いますので、この時期の長雨には注意が必要です。雨が直接当たらない軒下に移動させるなどの工夫も必要な時期になります。
根だけでなく球根部分も一緒に腐ってしまうと、致命的なダメージにもなりかねません。
また天気が悪い日が続くと空気中の湿度も高くなりますので、用土も乾きづらくなります。
土がいつまでもジメジメしている事も考えられますので、水やり前に用土の湿り具合をチェックすると良いでしょう。
割りばしを用土に刺しておくだけでも、土の湿り具合を把握する事ができます。
割り箸は水分を含むと色が変わるので、刺しておいた割り箸の湿り具合をチェックすると良いでしょう。
花が終わったら(花後の管理)
『オキザリス パーシーカラー』は、完全に春先にはいったんすべての葉が完全に枯れてしまいます。
ここで注意して頂きたいのは、葉が完全に枯れるまでは水やりを続けると言う事です。
花後は葉だけになりますが、地上部の葉が完全に葉が枯れてしまうまでの期間も、株はまだ生きていて球根へ栄養を送り続けているからです。
花後に、お疲れ様の意味を込めて追肥(置き肥)をしてあげる事で球根が大きくなりやすくなります。
置き肥は、【マガァンプK 中粒】などでOKです。【マガァンプK】は元肥以外に置き肥として利用する事も可能でとても便利です。
地上部の葉が茶色くなり完全に枯れたのを確認したら、水やりを完全にストップします。
地上部に出ている枯れた葉は、ハサミなどで茎の付け根からカットしキレイに取り除いておきましょう。
球根を堀り上げる場合は、このタイミングで堀りあげます。しかし、そうでない場合はそのまま直射日光や雨の当たらない風通しの良い軒下などに移動します。
球根は完全に休眠期に入った状態ですので、この間は特に何もする必要はありません。休眠期は水やりも一切不要です。
植え付け時期の9月頃になったら、水やりを開始する事で再び新芽が出てきます。このようなサイクルで『オキザリス パーシーカラー』は、毎年楽しむ事ができます。
増やし方
パーシーカラーも他のオキザリス同様に、休眠期に入ってから株を掘り上げると根元に分球した球根がたくさんついています。
この分球した球根の中でも、次回種まきする際はこの中でもサイズの大きなものだけ取り出してまくのがおすすめです。
大きめの球根は、出来が良く発芽力や開花率がとても良いからです。
オキザリスは、こうして分球する事でとても増えます。それどころか逆に増えすぎで困るほどですので、良い球根だけを残し毎年育てて行くのがコツです。
植え付け時期の9月から10月頃になったら、分球した球根を種まきする事でどんどん増やす事ができます。
シボリカタバミの種類
今回紹介してきた『オキザリス パーシーカラー』以外にも【シボリカタバミ】の種類はくつかあります。
オキザリス シンデレラムーン
シボリカタバミの種類に『オキザリス シンデレラムーン』があります。
上記画像左が『パーシーカラー』右の八重咲きが『シンデレラムーン』で八重咲きオキザリスになります。
上記で紹介してきた『パーシーカラー』と並んで人気なのがこの『オキザリス シンデレラムーン』です。
ゴールデンケープ
シボリカタバミの種類に『オキザリス ゴールデンケープ』があります。『パーシーカラー』が赤白に対して、こちら黄色に赤のラインが入るのが特徴です。
こちらも人気種で、市場に出回るのは一時期になりますので欲しい方は販売タイミングを逃さないようにしましょう。
『オキザリス ゴールデンケープ』の育て方も、『パーシーカラー』と同様です。
↓オキザリスの種類(品種や原種)は下記ページで詳しく説明しています。
他のオキザリスの育て方については下記もご参照ください。
オキザリスが増え過ぎて困る場合は下記をご参照下さい。