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モンキーポッドの育て方!種まきから栽培方法!枯らさず上手に育てる為の注意点とコツ

アイキャッチ画像 モンキーポッド

モンキーポッドは、
昔、テレビCM『この木なんの木』『日立の樹』として親しまれ、当時で樹齢130年にもなる、大きな傘を広げた姿が特徴の木です。

モンキーポッド画像1

ハワイのオアフ島(モアナルアガーデン)に植栽されている木が、このCMモデルになっています。

モンキーポッドは、日本に自生するマメ科の『ネムノキ』との仲間で、日が沈み薄暗くなると、葉をたたみ眠る姿は、とても可愛く人気があります。

同じく葉をたたむ?植物に『エバーフレッシュ』があります。そして、手でさわると葉をたたむ『おじぎ草』など・・。
*おじぎ草は、別名『地震草』とも言われ、地震がくる前にも葉をたたむ性質があると言われています。

このように、どれも葉をたたむ!と言う共通点はありますが、原産地や性質はどれも異なります。

そして、この『モンキーポッド』は、種から育てる事もでき、育てるうちに不思議と愛着が湧いてくる不思議な植物です。ぜひ、可愛がってあげて下さい♡

モンキーポッド画像2

後ほど、種まきから育て方、そして、枯らさないように、失敗しないためのコツや注意点を、画像をまじえて紹介していきますね。

モンキーポッドとは?

あの日立のCMで使われた『モンキーポッド』は、和名では、アメリカネムノキ。英名では、Momkey pod・Saman・Rain treeと言います。

モンキーポッドの名前の由来は、花が咲いた後にできる、黒く熟したサヤ状の実を、現地にいるお猿さん(モンキー)が好んで食べたと言う所から来ています。

モンキーポッドは、樹高も20~25メートル、葉を広げた状態の直径も、30メートル~大きいもので40メートル以上にもなるという、中央アメリカ原産の大木です。
*モンキーポッドは、木材として加工された物は、家具や工芸品などにも使われています。

モンキーポッド画像4

樹高の高いモンキーポッドの下には、大きな日陰ができますので、熱帯地域ではとても好まれ、植栽される機会も多かったようです。

このような熱帯地域では、暑さをしのぐ事ができる、このモンキーポッドの植栽は、はるか遠い昔、18世紀から進められてきました。

公園や広場など、人がくつろげる場所に、モンキーポッドを植栽しする事で、大きな日陰を作り、そこで人々が涼んでいたのです。

モンキーポッドの大きな木に集まるのは、人だけではなく、羽根を休める鳥達の姿も見る事ができます。たった1本の樹ですが、その姿はまるで森?のようです。人々や鳥達の癒やしの場所として、現在も愛され続けています。

モンキーポッド画像3
上記は、真下から見上げたモンキーポッドです。

原産国は、中央アメリカや西インド諸島、南アメリカの北部であり、その後、各地で植栽が進み現在に至ります。

現在では、アフリカや東南アジアなどの熱帯、亜熱帯地域に至るまで広く分布が確認されています。
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葉の様子

モンキーポッドの葉

マメ科の植物の仲間なので、モンキーポッドの葉は、『シダの葉』に似て、鳥の羽根のような複葉を伸ばして成長します。

日本に自生するネムノキや、エバーフレッシュ、おじぎ草などの植物と、葉の形態もとても類似しています。

花の様子

モンキーポッドの花1

モンキーポッドの花は、春(5月)と秋(11月)の2回開花します。花の色は、ライトイエローや、ピンク系など様々で、色もとても綺麗です。

モンキーポッドの花2

日本に自生している『ネムノキ』と花は似ていますが、モンキーポッドの花の方が、その倍の大きさになります。

種の様子

モンキーポッドの種は、まるで大きなサヤエンドウ?のような感じで、大きさで言うと15㎝から20㎝、幅2㎝ほどになります。

黒く熟したら、樹から地面に落ちてきます。サヤから中味の豆を取り外すと、コーヒー豆のような茶色い種が10~20粒くらい入っています。

モンキーポッドの種

長持ちさせる種の保存方法

モンキーポッド 種の保存方法

①乾燥した種と一緒に乾燥剤を入れて、ビニール袋に入れます。

②次に、完全密封できる瓶、または缶(お茶の入っていた小さめの缶など)を用意します。
その中に種を入れたら、必ず冷蔵庫で保存して下さい。こうする事で5年間くらい保存可能です。
*種は慌てて全部まかなくても、上記のように栽培に失敗した時用に備え、臨機応変ではありますが、長期保存しておく事で、リベンジしやすいですょ。
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モンキーポッドの栽培方法(育て方)

熱帯の植物なので、扱いづらい部分もありますが、枯らさず上手に育てる為の、注意点やコツをしっかり押さえれば、気候の異なる日本列島でも、モンキーポッドを育てる事はできます。

種のまき方から順番に、栽培方法をまとめましたので、参考にしてくださいね。

種の下準備

同じ種でも、発芽速度や、成長に差があります。発芽しない種、虫食い種、古い種、発芽してもすぐ枯れてしまう弱い種など、さまざまです。

種の大きさも、小粒なものから大きなものまで、個性的です。また同じタイミングで種まきしても、発芽後の葉並びも、形の良いもの?そうでないもの?脇芽に出方にも個性が出ます。

ゆえに、出来れば種は、1ヶだけでなく、複数まいて、その中から一番元気そうなのを選んで育てるのが、丈夫な株選びにつながり、失敗しづらいです。

①まずは、種の先をほんの少しだけ、爪切りでカットします。
*モンキーポッドのような表皮が固い種は、水に漬ける事で、発芽率が格段とアップします。

②種は6時間~12時間くらい、種の3倍くらいの水につけてふやかします。
*万が一、24時間以上ふやかしてしまうと、種が傷んでしまいますので御注意下さい。特に夏場は、すぐに水が傷むので、ふやかす時間は時期により調製しましょう。

モンキーポッドの種 水にふやかす

モンキーポッドの種は、水につけて1時間もすると、どんどんふやけて、種を覆っている殻がしだいに剥がれてきます。

モンキーポッドの種 ふやかした後

培養土を作りましょう

材料)
・サボテン用の土
・観葉植物用の土
園芸店に行くと売ってますので、コレを半々で混ぜて作ります。土質は、あまり選びませんが、中性から酸性水はけの良い培養土が好きです。

種まき方法

上記で作った培養土に、深さ1㎝くらいの所に、種をまきます。

種が発芽するまでは、霧吹きなどで土を湿らせ、乾燥しないように注意し『日陰』で管理します。
*失敗しないためにも、発芽前の種を乾燥させないようにするのがコツです。

5日くらい待てば、しだいに種が膨らみ、発芽してきますょ。発芽したら『半日陰』に移動しましょう。

モンキーポッドの成長記録1

数日後には、さらに根が伸びてきます。

モンキーポッドの成長記録5

やがて殻が落ちて、この子葉が広がり、中から本葉が出てきます。

モンキーポッドの成長記録4
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苗の管理

種から発芽したら、その後は本葉が出てきます。モンキーポッドは、明るくて日当たりの良い場所が大好きです。しっかりと光合成させて、元気な株にしていきましょう。

モンキーポッドの成長記録

枯らさない為の注意点とコツ

モンキーポッドが育ったのは、暖かい熱帯地域です。日本の気候とはずいぶんと違いはありますが、日本でもちゃんと育ってくれます。ここからは、枯らさない為の注意点とコツにふれていきたいと思います。

モンキーポットも、生命維持のために、できる限り日本の環境に、適応してくれる部分はありますが、あまり負担をかけないように、暖かく見守ってあげましょう。

日光浴をする際の注意点

太陽

モンキーポッドは、直射日光のような、キツイ日差しは苦手です。人間が日焼けするように、葉もジリジリと焼けてしまいます。

暖かくなると、成長期に入り、新芽がどんどん出てきます。まだ成長段階にある、若い新芽の方が、直射日光によるダメージを受けやすい傾向があります。

そこに水切れが重なると、葉もジリジリになりやすいです。また成長期は、エネルギーを蓄えるため、光合成のために、水分をどんどん吸い上げるようになります。

よって、夏場の水切れは、特に注意しましょう。ダメージは、すぐに葉に出ます。

室外に出されるのであれば、ヨシズを上手に使用したり、キツ過ぎない程度の、ほどよい日当たりを確保してあげて下さい。

人間が不快?と感じる強すぎる太陽光(直射日光)は、モンキーポッドにとっても不快です。夏場は、直射日光や暑さの影響で、葉が茹でたように黄色くなる事もありますが、逆に日照時間が足りなくても、状況は違いますが、葉の色素が落ちて黄色っぽく?なります。

葉色を悪くしない為にも、日当たりの良い、明るい場所で苗を管理してあげましょう。

水やり

水やり

モンキーポッドが発芽したら、培養土が乾きしだい、鉢底から水が抜けるくらい、たっぷりと水を与えていきます。そして水やりは、できれば午前中に行うのが理想です。

特に夏場は、気温と共に、土の中の温度も上昇しますので、根が蒸れて傷みやすくなります。

室内で管理する場合は、外での水やりほど神経質になる必要はありませんが、受け皿に水がたまらない!ようにだけ注意しましょう。

成長期も引き続き、培養土が乾きしだい水を、たっぷり与えます。

ただし、成長期以外の季節は、根があまり水分を吸い上げなくなってきますので、水やりや控えめ(乾かしぎみ)にします。

その理由として、根があまり活動していない時に、多くの水を培養土に与えてしまうと、土の中が常にジメジメした状態になり、根腐れを起しやすくなる?からです。

これらの理由から、気温が低下する秋口から冬場は、水を控える必要があります。培養土も、見ためでは、表面が乾燥している?ように見えても、実際の所、土の中はまだ湿っていたりします。

水をあげる前に一度、土の表面さわって、本当に土が乾燥しているのか?確認すると良いですょ。土の中には湿気があり、土の表面は少し乾いている?くらいがちょうど良いです。

この時期の水やりは控えめにするのですが、空気は非常に乾燥してくるので、葉から水分が奪われがちです。葉の乾燥対策として、毎日霧吹きで、葉水してあげましょう。

そして、水やりする時の水の温度ですが、あまり冷たすぎる水は、人間だけでなく植物にも負担です。

手でさわってもキーンとこない程度の、少しぬるい水をあげる事で、モンキーポッドへの負担も軽くなります。

また、モンキーポッドの、枝や葉の張り具合(弾力)も確認して下さい。葉に水分が足りなくなってくると、葉をさわっても、ヨレヨレしていたり、さわっても弾力がなく、明らかに元気がないのが分かります。

茎は葉がダラ~ンとしてきたら、手遅れになる前に、水やりしてあげましょう。下記の画像をご覧下さい。モンキーポッドの枝が、若干下向きになっているのが分かりますでしょうか?

水切れサイン 葉が下を向いている

土壌の水分量が安定している時は、下記画像のように、枝も上向きになっています。モンキーポッドの場合、枝の上がり具合も確認すると、水やりタイミングを知る目安になります。
(下記参照を御参照ください)

水枯れ寸前のモンキポットと比較

分かりやすいように、水切れ寸前のモンキーポッドと、充分に水分があるモンキーポッドを画像で比較してみました。

水枯れ寸前のモンキーポットは、枝だけでなく全体的に頼りなく頭を下げている感じになりますので、分かりやすいかと思います。

また、上記のモンキーポッドは、水やりタイミングを色の変化で視覚的に教えてくれる、土壌水分計(サスティー)を設置しています。

水が充分にある時は、土壌水分計のスティックは水色ですが、上記のように土壌内の水分量が低下すると、【白】に変化し教えてくれます。値段も1本あたり、400~500円程度です。
*中にカートリッジが入っているのですが、微生物により分解されますので、6~9が月を目安に中のカートリッジのみ交換が必要です。水をあげても【白】のまま水色に変化しなくなったら交換時期となります。

水やりタイミングは、慣れていないと、なかなか判断しづらい?部分があります。上記のような土壌水分計を設置する事で、水やりタイミングのストレスから解放されます。

 

アイキャッチ画像 水やり
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植えかえの際に注意する事

植えかえ

モンキーポッドの植え替えは、4月~6月にかけてが適期ですが、目安としては気温を重視するようにしましょう。気温が20度くらいになった頃を選ぶと、植物にかかる負担を軽減できます。

根は、植えかえによるダメージを受けやすいので、根を傷つけないように、そっと行います。植えかえ時の乾燥を防ぐために、植えかえ中も、霧ふきで葉や根を湿らせてあげましょう。

植え替えのタイミング

根が張り過ぎて水はけが悪くなったり、底から根が出てきたり、2年以上同じ鉢で栽培している?など、の要因があれば植えかえます。そうでないのであれば、無理な植え替えは不要です。

注意点として、植え替える鉢ですが、あまり大き過ぎても良くありません。ひと回りだけ大きい鉢にします。あまり、モンキーポッドのサイズを大きくしたくない場合は、根切りをして同じ鉢に戻します。

大き過ぎる鉢が、なぜ良くないのか?
大きい鉢は、鉢内の水分量も多いです。つまり、鉢の中の水分量と、植物が吸い上げる水分量の調和が取れず、いつまでも土の中が湿った状態になりやすいからです。

植えかえ中の水切れに注意!

水
とても重要!
植え替え後に、特に注意したいのが『水切れ』です。この時期は、成長期にあたるので、頻繁に光合成が行われます。

また、植物は葉にある気孔から、水蒸気を多く出すようになるために、根からの水分補給だけでは、追いつかず水切れしやすい状態になっています。

植え替えや、根切り直後は、ほんの少しの水切れでも、植物がなえてきます。しばらく様子を見て、植物の茎や葉などに、力が入らず、グッタりとしてきたら、それは『水切れ』のサインです。

この水切れサインを、絶対に見落とさないようにして下さい。すぐに応急処置が必要です。

状況に応じて、霧ふきで葉水したり、追加で水やりをしましょう。水切れや乾燥に気を配る事が、植えかえを成功させるコツです。

根が自力で、水分を吸収する事ができるまでは、葉水した苗に大きなビニール(ゴミ袋)などを、苗の上にそっとかけて様子をみるのも良いです。乾燥から守られ、植えかえ後の回復が早くなります。

それと、もうひとつ、植えかえ直後、同時に肥料をあげるのはNGです。植えかえ直後は、まだモンキーポッドが土に馴染んでいないので、植物にダメージ(肥料やけ)を与えやすく、モンキーポッドに元気がなくなる原因になります。

重要!
植え替え後は、たっぷりと水をあげて、1週間は必ず日陰で休ませてあげましょう。

特に、問題がなければ、徐々に日当たりの良い場所に移動します。直射日光が当たりそうな場所は避け、葉やけ対策をしてあげて下さい。

根切りのコツ

根切りの方法

まだ若い苗に根切りは必要ありませんが、モンキーポッドは成長が早いので、それに比例して根も張ってきます。

広いスペースがあれば別ですが、いつまでも、そのまま?と言うわけにもいきませんので、
根の張りが気になりだしたら、『根切り』も視野に入れましょう。

小さく育てたい場合にも、やはり根切りしていきます。初めのうちは、控えめに3分の2くらいの根切りで、とどめておきましょう。問題なければ、次回は半分くらい根切りします。ハサミは必ず良く切れるものを使って下さい。

モンキーポッドのように、寒さに弱い樹木の根切りは、植え替え同様、植物の成長が活発になる、梅雨の時期(6月)が適期です。根切りや、植え替え後はダメージも大きいですが、この時期を選べば、回復も早くなります。

根切り後は、植えかえ同様、『水切れ』に注意しましょう。
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置き場所に注意

日当たりの良い場所

室内に置く場合ですが、モンキーポッドはあまり暗い場所は好みません。日照不足になると、葉の色が悪くなってきます。できるだけ日の当たる、明るい場所に置いてあげましょう。

とは言え、あまり西日がキツ過ぎる場所や、直射日光の当たる場所に長時間置いてしまうと、今度は『葉やけ』の原因になり、葉の色が悪くなります。

ほどよく日当たりが良い明るい場所(半日陰)、風通しの良い場所が理想です。例えばレースのカーテン越しであったり、窓側であれば、窓から40~50㎝離れた明るい場所などです。

同じお部屋でも、北側や北東に面した窓側は、ほとんど日が当たりません。できるだけ南向きの明るい場所に置いてあげて下さい。

施肥の時期

肥料

上記でもふれましたが、植え替え直後の肥料はNGです。モンキーポッドの様子を見て、問題がないのを確認してから与えて下さい。

時期の目安としては、モンキーポッドの成長期にあたる、4~10月です。2ヶ月に1回程を目安に、緩効性肥料を茎や根に直接ふれないように与えてあげましょう。

ただし、中には盆栽のように、できるだけ小さく育てたい場合もあります。その場合、肥料は少なめにするなどして調製します。

病期や害虫対策

モンキーポッドに関しては、深刻となる病害虫は、ほとんどありません。ただし、室内などにモンキーポッドを置く際、風通しのあまり良くないお部屋に置いていると、室内でもハダニが付く事があります。

その症状には特徴があり、ハダニが溶液を吸うため、葉に針で刺したような白い点々ができます。

もし、葉に白い点々を発見したら、葉の裏側や付け根などに、ハダニが発生していないか?
確認してみて下さい。見つけたら、できるだけ早めに、市販の殺虫剤を散布し、駆除しましょう。

モンキーポッドは、病害虫と言うよりも、外気温の急激の変化(寒さや乾燥)、日照不足等で弱る事が多い傾向があります。

モンキーポッドの適温

元々、モンキーポッドは、熱帯地域に自生している木なので、暑さには強いですが、寒いのは苦手です。適温も20度から最高で35度くらいとなっています。

つまり、春夏秋冬とすべての季節が訪れる日本の気候で、モンキーポッドを上手に管理するには、沖縄などの地域を除き、それ以外の地域では、乾燥が進む秋口から冬場は、寒さや乾燥しすぎない対策!が必要になってきます。

湿度計、温度系で管理

モンキーポッドを管理する際は、湿度計と温度計を置いておくと良いですょ。上記のように、湿度計と温度計が一緒になっている物あります。

冬場の管理のコツ

冬

特に、まだ若い苗は特に、寒さが苦手です。気温が10度を下回りそうな時期は、部屋の中に入れて管理してあげましょう。

また、冷え込みの激しい朝夕は、ダンボールや、発泡スチロール、もしくは簡易的なビニール温室などに入れて気温が、10度以下にならないようにする事で、『観葉植物』として、日本でも栽培可能です。

家でも、冬場の夜間は、下記画像のように発砲スチロールに入れ、完全にフタをして管理しています。

モンキーポッド 冬の保管方法1

お休み中zzzzzです。

モンキーポッド 冬の保管方法2

どんな植物でも、ある程度は、環境の変化に順応する能力がありますが、急激な温度変化は非常に苦手です。外気が急激に下がる前に、置き場所を工夫してあげましょう。

モンキーポッドが順調に成長し、3年を迎える頃には、葉も茂り幹も太くなってきます。ある程度の寒さにも順応くれるようになる頃です。3年を過ぎた頃の、耐寒温度は-1度となっています。
*とは言え、寒いよりは、暖かくして管理してあげるに越した事はありません。

まだ若い苗ほど、同じ場所で同じように育てていてもトラブルに弱く、明らかに成長にも差がでてきます。初めての冬を無事、乗り越えられるように、急激な温度差には充分注意し、管理してあげましょう。

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モンキーポッドに多いトラブル

モンキーポッドは、元々熱帯地域の植物なので、何らかもトラブル発生に、少々戸惑う事もあるかと思います。そして、分かりやすいサインとして、何らかのトラブルは、やはり『葉』にでる事が多いです。

葉色の変色や、葉が閉じなくなるなど、異常なサインが出してきます。そのまま、葉が枯れて落葉してしまうと心配になりますが、寒さによる落葉であれば、来春には新芽を出してくれますので、諦めずぜひ、そのまま管理してあげて下さい。

乾燥が進む、秋口から冬にかけては、寒暖差の影響でモンキーポットが非常に影響を受けやすい時期です。寒暖差の影響を受けにくいように、できるだけ一定の温度を保てるように工夫してあげてください。

湿度計、温度系で管理

モンキーポッドに多いトラブルの原因は?
下記のように、寒さ、乾燥、水切れ、キツイ直射日光、日照不足、根腐れなどがほとんどです。日本の環境では、落葉が見られますが、寒さによる落葉なのか?それとも季節外れの落葉なのか?によっては、原因が全く異なります。

下記は、モンキーポッドに多いトラブル例です。

寒さや乾燥によるもの

モンキーポッドは、寒さ(10度以下)や乾燥がとても苦手です。寒過ぎると、葉色の悪化、枯れ、落葉します。乾燥の場合、葉がチリチリ?していないか?確認しましょう。その後は、枯れ、落葉につながります。

また、お部屋にモンキーポットを置く場合、暖房の風が直接あたる場所は避けましょう。エアコンの風があたり過ぎると、葉先が白っぽくなってきます。

水切れ

水切れすると、力なくダラ~ンとし、葉や茎に弾力じたいが無くなってきます。葉もヨレヨレになり、しだいに萎えてきます。元気な時と比べ、さわると全然違います。

普段から、葉を手でさわって葉の弾力?などを確認する事で、水切れに早く気づく事ができるようになります。

キツイ直射日光

キツイ直射日光に長時間あたると、葉が変色(色が薄くなるなど)したり、焼けてチリジリ?してきます。

日照不足

日照不足の時も、葉色が変色(色が薄くなるなど)その後、落葉する事もあります。暗い場所は、とても苦手です。

植物は光合成をする事により、葉に栄養や水分を運んだり、葉を緑色にする為のエネルギーを作っています。しかし、日照不足になると、この大切なエネルギーが作られなくなりますので、葉に栄養や水分を届ける事ができなくなります。

日照不足に関わらず、何らかの理由で、栄養が供給されない葉っぱは、葉の色素が抜け落ち、黄色くなります。モンキーポッドの葉っぱを綺麗に緑色に保つには、光合成(日照)が必須です。

葉色が黄色になる原因は、このエネルギー不足=日照不足、とも大きく関係していますので、たくさん太陽に当てる事が大切です。

明るく日当たりの良い環境で、モンキーポットを、元気な株に育ててあげてください●^^●

根腐れ

根腐れをおこすと、葉色が変色、落葉する事もあるので、水はけが悪くないか?根詰まりしていないか?も確認しましょう。葉に出やすいサインとしては、葉の下の方から色が悪くなってくるのが特徴です。

植かえ時のダメージ

植物にとって、植えかえは人間でいう【大手術】です。植物にとって、植えかえによるダメージは、計り知れないものがあります。植えかえの際は、できだけ生命線でもある、根を傷つけない事と、【水切れ】には充分注意し、植えかえによるダメージを防ぎましょう。

肥料やけ

植物にあげる栄養は、多ければ良い?と言うものではありません。適量を守り、葉などの直接肥料がふれないように注意しましょう。

葉ダニなどによる吸汁害虫

まずは、葉の裏や、虫が隠れやすい場所に、虫がついていないか確認しましょう。しかし、吸汁害虫にもいろいろあり、飛来するタイプの虫だと、気づいた時には、すでに虫の姿はない?時もあります。葉の養分を吸い、【葉の裏から吸汁した跡:謎の白い点々】が特徴です。*養分を吸いながら、葉の上をはった?ような後が、付いている時もあります。

モンキーポットの場合、まだ謎も多く、沖縄でモンキーポッドを、栽培されている園芸農家さんも、モンキーポッドの葉にできる【白い斑点】の原因は分からないと言われます。また、探しても虫がついているようにも見えないのです。

実際のところ、葉に白い点々が出る事で、樹勢が弱る事もないので、そのまま育てているとの事でした。病気と言うよりは、やはり上記のような、特に飛来性の吸汁害虫の可能性が強く疑われています。

ハダニの場合でも、水が苦手なので雨上がりなどは、すでにハダニの姿がない場合もあります。

ダイズアブラムシ、イチモンジカメムシやホソヘリカメムシなどは、吸汁害虫で、人が来る頃には、飛んで逃げてしまうので、葉に足跡だけ残し去ってゆきます。

アザミウマも吸汁害虫ですが、飛ぶ?と言うよりは、バタバタと羽ばたきながら去っていきます。人の目にふれづらい害虫は、本当にやっかいで、謎の痕跡だけを残していきます^^;

原因究明したくても、犯人がいない状態なのです。

また、葉に白い点ができる病気として、可能性としては低いですが、葉に白い物がつく?うどん粉病と言うのもあります。

しかし、うどん粉病の場合は、良く観察すると、いかにも、粉をふいたように、所々白くなります。まず見ためが全く違うので、コレは見れば分かります。うどん粉病の場合は、明らかに粉っぽいのが特徴です。

葉に白い斑点?謎の吸汁害虫対策

では、現時点でできる対策になりますが、このような飛来する吸汁害虫の中には、羽根つきのアブラムシや、アザミウマなど、キラキラと光る物を嫌う害虫もいます。

自分が良くやるのは、モンキーポッドの根元に、クシャクシャにしたアルミ箔を引く方法です。アルミ箔をクシャクシャにする事で、乱反射し虫が嫌がります。また、アルミの反射により、日照条件も良くなります。
*アルミ箔に、つまようじで何カ所か、空気穴を開けて必ず通気を確保して下さい。

飛来害虫の場合、すでにそこに虫がいないので、薬剤散布による効果はあまり期待できません。そのため、市販されている【赤い防虫ネット】をかぶせ、防虫対策をすると言う方法もあります。

この赤いネットは、害虫から守りたい植物の上に被せる事で、植物の存在をカモフラージュさせ、害虫を寄りつかせなくする効果があります。

人間が見ると、赤い色だと認識できますし、中にある植物も見えていますが、虫の視界で見るとそうではありません。

覆った赤いネットは、ただ黒っぽく見えるだけで、ネットの下にある植物を認識するのも難しい?ゆえに、飛来害虫も寄りつかなくなる?と言う感じです。

この【赤い防虫ネット】は、被せる事で遮光率は高くなりますが、研究の結果、植物の成長には影響はない!事が確認されています。

いくら害虫対策できても、成長が悪くなったり、徒長したモンキーポッドは、見たくありませんからね、笑

モンキーポッドは、直射日光を嫌うので、虫除けと同時に、このように遮光性のある、防虫ネットは、モンキーポッドの栽培に向いていそうです。

害虫は、室内では少ないですが、室外にモンキーポッドを置く場合は、吸汁害虫による被害を避ける意味でも、臨機応変にこのような、防虫ネットをかぶせておくと安心です。

芯止めとは?

モンキーポッドを芯止めしたところ2

日本は、残念ながらモンキーポッドに適した環境ではありません。よって、気温が10度を下回る前に、早めに室内に移動する必要があります。

室内に入れる際にも、あまり大きくなり過ぎると、持ち運びも大変なので、ある程度の大きさになったら『芯止め』すると良いでしょう。

そのままでも全然OKですが、モンキーポッドの成長は早いです。モンキーポッドは、手入れしないと、上へ上へと身の丈を高くしていきます(汗)

しまいには、部屋の天井に届いてしまいます。

先を見越して、芯止めや剪定を繰り返す事で、見ためだけでなく、持ち運ぶにしろ、その先の管理が楽になります。

まず、どの程度の高さにしたいか決めましょう。希望の高さよりも、少し低い位置でカットします。

下記は、実際にボサボサに伸び放題?だった、モンキーポッドに【芯止め】を施した時の画像です。

まずは、【芯止め】する前の状態がコレです。ボサボサで伸び放題!成長期のモンキーポッドは、本当にモリモリ成長します。
芯止めする前の伸び放題のモンキーポッド

バッサリいきました・・。(ごめんよ~
モンキーポッドを芯止めしたところ

そして、【芯止め】後は、こうなりました。サッパリ~↓
芯止め後のモンキーポッド

自分の場合ですが、あまり大きくしたくなかったので、このサイズになりました。無事に断髪式終了です●^^●

カットしても植物は成長するので、それを見越して少し短めでカットする感じです。ただし、カットできる場所は、横枝が出ている少し上部分(5ミリか1センチ上)です。

こんな感じ↓
モンキーポッドに癒合剤を塗った後の画像

中心の幹(主木)をカットすると、その下の葉の付け根部分から脇目が出てきますので、後は好みでバランスを整えながら摘心しましょう。

芯止めしたからと言って、植物の成長が止まる訳ではなく、形や高さを整える為に行います。

その後の流れとしては、どうしても後から出た枝が、【主木】になろうとしますので、後から出てくる見栄えが悪い枝はカットし、葉を横に伸ばしていくイメージです。

芯止め後に、新たな新芽を確認
上記のように、芯止め後は、枝の間から新芽が、どんどん出てきます。

芯止め後の新芽画像
芯止めした事により、成長エネルギーが下部に分散され、すべての枝の間から、新芽が出てきました。

芯止め後のモンキーポッドの様子

芯止め後のモンキーポッドの様子
1ヶ月後には、すべての枝の間から、新芽が出て葉もそろってきたので、見た目の悪い葉をさらに剪定しました。(上記画像参照)

芯止め後のモンキーポッドの様子2

芯止めしたモンキーポッドの上部には、さらに沢山の新芽があらわれ、この中のどれか?が【主木】になる?と予想されます。

モンキーポッドは、こうして定期的に剪定したり、芯止めしないと、どんどん樹形が乱れていきます。

今回芯止めしたモンキーポッドは、実は夏場外に出していた為、吸虫害虫にやられてしまいました。葉には、白い斑点が見られている状態でした。このような斑点付きの葉や、色が薄くなった葉は、すべての新芽が出揃った時点で、全てカットしました。

よって現段階では、下記画像のように、すべての葉が、新しい葉に生まれ変わっています。

芯止め後のモンキーポッドの様子

家に入れても、洗濯物に紛れて【カメムシ】が侵入する事もあります。過去に洗濯物と一緒に侵入され、リアルにモンキーポットが被害を受けた事があります(汗)

カメムシがモンキーポッドについても、すぐにいなくなりますが、葉にはしっかりと痕跡が残るので分かります。室内では、害虫被害が少ないとは言え、油断禁物です。

葉を閉じたモンキーポッド
気になる、芯止め後の経過ですが、枝が増えたので、芯止めした場所も、しだいに分かりにくくなり、自然な樹形になってきています。また、見栄えが悪くなってきたら、その都度剪定し、樹形を整えて行く予定です。

夜になると、上記のように、葉を閉じて眠りにつきます。とても、可愛いですね^^

下記は、芯止め直後と、芯止めから1ヶ月後の比較画像です。

モンキーポッド ビフォーアフター

芯止め後に癒合剤は必要?

癒合剤

癒合剤とは、切り口に殺菌が侵入したり、雨水に当らないように保護するものです。癒合剤を使用する目安は、切り落とした幹が太さ?です。

すでに、しっかりとして太り幹が形成されている場合は、切断面の修復に時間がかかるので、切り口に癒合剤を塗っておいた方が良い場合もあります。

下記は、実際にモンキーポッドを芯止めし、癒合剤を塗った時の画像です。幹の太さは、5㎜程度でしたが、癒合剤がちょうど家にあったので、塗っておきました。

モンキーポッドに癒合剤を塗っている画像1

下記は、ちょうど癒合剤を塗り終わった所です↓自分が使った癒合剤は切断面の殺菌もできるタイプで、何と色がオレンジ^^;何だか目立ちますね・・。

モンキーポッドに癒合剤を塗った後の画像

癒合剤は、種類により、植物の枝に近い、深緑(茶色に近い?)色のものもあります。

モンキーポットは挿し木で増やせる!

モンキーポッドは、挿し木による発根率が高いので、6月(雨期)に、今まさに成長段階にある枝先をカットし、挿し穂にします。

そのまま挿し木しても良いのですが、発根促進剤(オキシベロン)などを使い、発根率を発根数をあげる事で、80%くらいの確率で発根します。

挿し木の方法

挿し穂は、良く切れるハサミでV字カットします。葉はあまり多くても良くないので、バランス良く数枚だけ残し、残りはカットします。

カットした挿し穂は、数時間くらい水につけておきます。この時、発根促進剤を使う場合は、水ではなく規定量に薄めた発根促進剤(オキシベロン)に漬けておきます。

モンキーポッド 挿し木

挿し木用の土を用意し、箸で穴を開けたら、そこに挿し穂を挿していきます。土が乾燥に注意し、水はこまめに、たっぷりと与えます。

挿し木後は、最初は日陰に置き、少しづつ光に慣らす感じが良いでしょう。その光も、西日や直射日光が強すぎる場所や、全くの日陰はNGです。

1日数時間程度、日光があたるような明るい場所が理想です。室内であれば、窓から50㎝以上~離れた場所や、カーテン越しの柔らかい光があたるような、明るい場所で管理しましょう。その後は、乾燥に注意し、発根を待ちましょう。

中には、発根しない枝も出てきますので、多めに挿し木すると良いでしょう。古い枝になればなるほど、発根率が低下するので、できるだけ成長盛りの枝を選ぶのもコツです。

よって挿し木は、上記のように適切な時期を選び、発根促進剤を使用する事で、挿し木の成功率を上げる事ができます。

剪定などで切り落とした枝などは、捨てず『挿し木』にして使うのも良いですね。

モンキーポッドは水挿しで増やす事も可能

上記では、挿し木用の土を使う方法を紹介いたしましたが、オキシベロンに漬けた後に、ロックウールに挟んで『水挿し』しても発根します。

挿し木に比べると、水挿しで増やした方が、水やりの点でも手間がかからず、衛生面でも優れています。

それ以外にも、通常の挿し木は、発根しても土の中なので、発根の確認はできませんが、水挿しの場合は、発根がすぐに確認できると言うメリットがあります。

水挿しの方法

下記は、実際の『水挿し』した時の手順です。100均のプラカップの底を、カッターナイフで四角くくり抜き、そこにロークウールを挟みます。100均のプラカップに、100均の透明プラコップがピッタリとはまります。(↓下記画像参照)
モンキーポッドの水挿しやり方

後は、透明プラカップに、ロックウールの一部に水がつかるように天然水を入れれば、簡易水挿しの出来上がりです。

水挿しする際に使用する水は、天然水がお勧めです。ロークウールの底に、必ず水がふれる状態にしておきます。(下記画像参照)
モンキーポッドの水挿しやり方2

ロックウールが水を給水していきますので、水が減ったら、継ぎ足す感じでOKです。これと言って手間はかかりません。簡単です。

モンキーポッドの挿し木画像
上記のように、プラコップに紙コップをかぶせて管理するか?プラコップ全体にアルミ箔をまいて、中に入っている水に、日が当たらないようにして下さい。

下記のように、ペットボトルを逆さまにして、自作しても良いです。
トマトの栽培方法1

上記は、ペットボトルのキャップ部分に、ロックウールを挟んで使用します。

ロックウールは、土に植え替える際も、ポロポロとほぐれやすく、非常に扱いやすいです。土に植えかえる際は、ロックウールを取り外せる範囲内で取り除きます。

しかし、これも臨機応変で、ロックウールを外す際、無理して根を傷めてしまうくらいなら、ロックウールがついたまま、土に植えつけても問題ありません。

その後の経過
秋にロックウールを水挿しにして、約1ヶ月後に発根を確認しました。発根までには、随分と時間がかかります。*これは、室内管理した結果になります。

モンキーポッド 挿し木後に発根を確認

さらに1ヶ月後

挿し芽後に新芽を確認

枝の付け根から新芽が伸びてきました。きっと、土を使い挿し木をしていたら、何の変化も見られず不安になる所ですが、1ヶ月前に発根も確認しているので、安心して見ていられます。

全体のバランスを考え、初めについていた長い枝はカットし、新芽部分だけ残しました。これからの成長が楽しみです○^^○

挿し芽から発根

【水挿しの最終結果】
今回は、剪定後の枝を、5本だけ水挿ししました。そのうち、1本だけは途中で落葉し、完全に枯れてしまいましたが、うち4本は成功しました。

挿し木や水挿し後も、モンキーポッドの葉は通常通り、夜になると閉じ朝になると開きます。

葉を閉じる性質があるので、モンキーポッドが元気か?確認する目安にもなり、非常に分かりやすいです。

挿し木や、水挿しに失敗したモンキーポッドは、残念ながらしだいに衰退していきます。

樹木なので、どうしても発根までに時間を要しますが、枯れる様子がないのであれば、挿し木に成功していると言えます。

なかなか発根しないので、途中で失敗?したのではないか?と、やきもきしたり?不安になるかもしれませんが、モンキーポッドは、樹木なので発根するまでには、時間がかかります。忘れた頃に、発根している感じですょ○^^○
*挿し木や、水挿しした時の気温によっても、発根日数は左右されます。

葉をたたむ?のは何故?

モンキーポッドが葉をたたんでいる様子

モンキーポッドの葉は、乾燥が苦手です。葉を広げたままにしておくと、葉から水分が蒸発してしまう?からと言われてきました。

このように、葉をたたむ運動は『就眠運動』を言います。しかし、その逆で暗くなっても、なぜか?葉が閉じず?に、いつまでも葉が開いたまま?になっている現象が、見られる事もありました。

家では、やはり秋口から冬にかけて、急激が温度変化が確認された時、夕方には葉を閉じるはずの、モンキーポッドの葉が、ずっと開いたままでした。

何度か、同じような現象が起りましたが、必ずと言うほど寒暖差の激しい日に、このような現象が起きていました。

このような植物の『就眠運動』が何故起こるのか?については、これまで過去に【ダーウィン】により研究が進められましたが、その後も、ずっと解明される事なく謎?のベールに包まれたままでした。

しかし、東北大学に研究により、2018年に、この生物運動の仕組みが解明されました。その研究で使われた植物は、アメリカネムノキ(モンキーポッド)です。
下記の文献がとても参考になります。

就眠運動を引き起こす分子(イオンチャネル)を初めて発見し、それらが葉の上面側と下面側の細胞で不均等に発現することで、葉の動きが生まれることを明らかにしました。(注2)イオンチャネル(カリウムチャネル、陰イオンチャネル)
細胞の膜中に分布し、細胞の内外へ各種イオンの輸送を行うタンパク質。カリウムを輸送するものをカリウムチャネル、塩化物イオンなどの陰イオンを輸送するものを陰イオンチャネルと呼ぶ。陰イオンチャネルによって塩化物イオンが、カリウムチャネルによってカリウムイオンが、細胞外へ輸送されることで、膨圧が変化して細胞が収縮する。
ダーウィン以来の謎、就眠運動の仕組みを解明 (pdf)

参考URL:東北大学

レインツリーとも言われる理由?

モンキーポッドは、雨が降り出しそうになると、その気配を事前に察知して、葉を閉じる事から、『レインツリー』とも言われています。

また、雨ふりは葉をたたんでいるので、木々の隙間からは容赦なく、雨が通り抜けます。よってこの樹の下で雨宿りは無理そうですね。よって、樹の下にいても雨に濡れてしまうので『レインツリー』と呼ばれるようになった?など、いろいろ言われています。

モンキーポッドは落葉する?

落葉1

年中暖かい気候の地域(年平均気温22~28度)では、常緑種のモンキーポッドは、1年中緑の葉で覆われています。例えば、シンガポールに植栽されているモンキーポッドなども、1年中常緑しています。

落葉2

しかし、モンキーポットは広い範囲で分布しているため、長きに渡り空気が非常に乾燥する、北側の地域では、落葉も見られます。

例えば、原産国でもある中央アメリカでも、乾季にあたる数日間は、すべての葉を落とし、枝だけになります。

その他に、東南アジアのインドシナ半島東部にある、ベトナムに植栽されている『モンキーポッド』も、同じく冬には落葉しています。

ベトナムと言えば、イメージ的には、1年を通して蒸し暑い『常夏の島?』のようなイメージがありますが、ベトナムの首都でもある『ハノイ』は、北側に面した地域なので、冬場はとても寒くなるからです。

このように、モンキーポッドが理想とする適温を、大幅に下回ってしまうような乾季であったり、局地的な気候の変化に応じて、落葉が見られます。

このような落葉現象は、日本でも同様に起こります。ただし、沖縄に関しては、亜熱帯気候に属しているので、高温多湿の環境です。1年を通して温暖な気候に恵まれているため、地域や場所、そして管理しだいでは、日本国内でも落葉しない場合もあります。

つまり、常緑樹であっても、環境がかわれば、生命活動を維持する行動に切り替わります。このように、葉っぱを落とす事で、エネルギーの損失を防ぐ役割もしています。

落葉樹のように、モンキーポッドも落葉し、環境に順応する事で命をつないでいるのです。



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