観葉植物

アデニウムの育て方!栽培時期や剪定方法・増やし方など

アデニウムの育て方!栽培時期や剪定方法・増やし方など

アデニウムの原産地は、アラビア半島、ソコトラ島、南アフリカ、南西アフリカです。「砂漠のバラ」という別名があり、園芸分類では多肉植物や熱帯植物に属します。

アデニウムは、株元が肥大している個性的なフォルムや体内に水分を貯蓄できる仕組みに特徴があり、上手に育てると1年何度も花を楽しむことができる植物です。

今回は、アデニウムの育て方についてご紹介します。

アデニウムの栽培時期と育成条件

アデニウムの栽培時期と育成条件

 

アデニウムの育成条件
  • 日当たり:日なた
  • 用途:鉢植え
  • 耐寒性:弱い  耐暑性:強い
  • 植えつけ期:4月~8月
  • 開花期:4月から9月

アデニウムの種類

アデニウムの代表的な種類は次の3つです。

アデニウム・オベスム

アデニウムの中でも一番代表的とされる人気の品種です。「砂漠のバラ」とはこの品種のことを指します。

アデニウム特有のユニークなフォルムは、成長すると株の高さが1~3mにも成長することがあります。塊根にうっすらとヒビが入っている特徴があり、ラッパのような形の鮮やかな花を咲かせます。

アデニウム・アラビカム(表記によってはアラビクム)


【アデニウム アラビカム】

アラビカムの特徴は、オベスムに比べて塊根が末広がりに成長していくことです。この品種も、目が覚めるような鮮やかな花を咲かせます。

大変美しいピンクの花を咲かせる。バオバブを思わせる寸胴の愛らしい姿から人気がある逸品

アデニウム・ソマレンセ


【アデニウム ソマレンセ】

葉の形が細く、他の品種と一目で見分けがつく品種です。葉の細さと塊根の太さの絶妙なバランスを楽しむことができます。

比較的小さな花を咲かせるので、インテリアとして気軽に楽しむのに向いている品種です。

アデニウムの好む環境

アデニウムの好む環境

乾燥を好み寒さを嫌うアデニウム。日当たりと風通しのよい場所に置きましょう。

春から秋にかけては外に出し、日光に6時間以上当たる環境をつくってあげてください。

また、冬(11月~3月)は室内に取り入れ5℃以上ある場所で管理を行います。日光の良くあたる窓辺がベストです。
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アデニウムの種蒔き・苗の購入

アデニウムの種蒔き・苗の購入

種を購入する?それとも苗から?

アデニウムは種から育てることもできますが、花を咲かせるまでに3年の歳月が必要です。

またその難易度は少し高いとされています。初心者ならば、気軽に苗を購入するところから始めた方が楽にガーデニングを楽しむことができるでしょう。

種はインターネットで、数百円で販売されています。

種から育てる場合

アデニウムの種蒔きは、4月~8月頃に行います。日向土に緩効性肥料を施し、種が重ならないように撒きましょう。この時、土を被せる必要はありません。

小さな種に気を付けながら充分に水やりを行い、1週間くらいたつと発芽しますので、ある程度の大きさになってから植え替えを行いましょう。発芽するまでは、日陰で管理することがポイントです。

また、水分の蒸発を防ぐためにラップなどで覆ってあげると発芽しやすくなります。発芽後はラップに穴を開けて、空気が入るようにしてあげましょう。

アデニウムの苗の選び方

苗を購入する時は、既述した通り自分の好みの品種を決めておきましょう。

実際に店頭で、目で見て購入できる時は、葉の色つやが良く、しっかりと根付いているものを選択するようにしましょう。

アデニウムの定植


【サボテン・多肉植物の土】

アデニウムの定植時期は、種蒔きと同じく4月~8月です。

準備するものは、以下の通りです。

  • 苗よりも一回り大きな鉢
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 用土

アデニウムは水はけの良い土を好みます。土を自作する場合は、赤玉土:鹿沼土:腐葉土を3:3:4の割合で混ぜましょう。

ホームセンターなどで土を購入する場合は、観葉植物用の培養土、多肉植物やサボテン用の培養土を購入するとよいでしょう。

苗を植え付ける時は、根に付いた土をきちんと落とすこと、元気のない根や古い根はハサミで切り落としてから、鉢に植え付けを行ってください。

アデニウムの植え替え

アデニウムの植え替え

アデニウムの植え替えは、1~2年に1回が目安です。鉢底から根が出てしまっている場合や、鉢の中で根が窮屈そうだと感じたら、植え替えのタイミングと判断してよいでしょう。

植え替えの時期(4月~8月)や方法は、植え付けの時と同様です。一つ注意することは、植え替えを行う前後は水やりを控え、鉢を乾燥気味にしておくことです。
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アデニウムの水やり

アデニウムの水やり

アデニウムの原産は乾燥地帯であるため、乾燥を好む特徴があります。

また、体内に水分を保管できる仕組みを持っているので、水のやり過ぎには注意が必要です。少々水やりを放っておいても大丈夫です。

夏の水やり

春から秋(5月~10月)にかけては、土の表面が乾燥したのを確認して2~3日後にたっぷりと水やりを行います。

秋・冬・春の水やり

寒さに弱いアデニウムは、気温が下がるにつれて段々と活動が緩やかになり、水を吸収する力が減っていきます。そのため秋口から冬にかけては、徐々に水やりの回数を減らすようにしましょう。

冬になるとアデニウムは休眠に入ります。休眠のタイミングは、落葉して気温が8℃以下になった頃です。休眠状態になったら、水やりは完全にストップして冬越しさせてあげましょう。

春が再び近づいてきたら、タイミングを見計らって徐々に水やりの回数を増やしてください。

冬に室内での水やり

冬場に15℃以上の環境にいる場合は、夏と同様の頻度で水やりを行いましょう。

暖かい環境で水やりを続けることで、冬でも綺麗な花を咲かせるようになります。

アデニウムの肥料


【IBのチカラ グリーンそだちEX】

肥料に関しては、あまり神経質になる必要はありません。肥料を与えるのであれば、5月~10月の生長期にかけて緩効性化成肥料を少し施す程度でよいでしょう。

肥料を与えすぎや冬場の肥料は、枯れる原因になるので注意しましょう。

アデニウムに発生しやすい害虫

アブラムシ

アデニウムにつく害虫はカイガラムシアブラムシです。

植物の養分を吸い取り最終的には枯死する場合もあるので、発見したらすぐにブラシなどでこそげ取るなどして駆除するようにしましょう。

アデニウムの剪定

剪定は7月が適期です。見た目にバランスの悪い幹は切り戻しを行います。

剪定をすることで、枝の数が増えていきます。

アデニウムの花

アデニウムの花

花の開花時期は4月~9月で、約1週間が寿命とされています。5つの花弁と鮮やかな色合いが特徴です。

花が枯れたら必ず花がら(花茎から上)を摘み取ってください。

アデニウムの増やしかた

アデニウムの増やしかた

種蒔き挿し木で増やすことができます。挿し木は、剪定した時の枝を挿し穂として利用し、植える前の数日間は切り口を乾かすために日陰に置いておくことがポイントです。

挿し木で増やしたアデニウムは、特徴である株元が細くなる傾向にあるので、独特のフォルムを求める場合は、種蒔きで増やしていきましょう。

おわりに

独特の体型をしたアデニウムを見れば見るほど、かわいらしく感じる人も多いのではないでしょうか?

冬場の温度管理に少し気を配る必要がありますが、栽培する上で特別難しいことはありません。

アデニウムは休眠期も室内で管理すれば、周年で花を楽しめる育て甲斐のある植物です。興味のある方はチャレンジしてみてくださいね。



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