普段私達が何気にサラダとして食べているベビーリーフは、葉野菜の幼い葉を指す総称です。キク科、アカザ科、アブラナ科など種類も多く、それぞれに色や味の特徴が異なります。違う種類をミックスすれば食卓が鮮やかになりますよね。
種を植えてから収穫までの時間も短く、小さいスペースでも育てられるので手軽にチャレンジできますよ。
今回は、そんなベビーリーフの栽培方法についてご紹介します。
Contents
ベビーリーフの栽培時期と育成条件
- 栽培時期:周年可能 真夏(7・8月)厳寒期(11~2月)は除く
- 発芽適温:15~20℃
- 栽培適温:15~20℃
- 耐寒性:弱
- 耐暑性:弱
- 土壌酸度:pH6.5~7.0
ベビーリーフの栽培で用意するもの
栽培を始めるにあたって、前もって必要なものを用意しておきましょう。
ベビーリーフの種
ベビーリーフの種は種類にもよりますが、多くが数百円で販売されています。
数種類が混ざっているミックス系の種は食卓の彩りが鮮やかになり、美味しくいただけます。
容器・プランター
小さな容器で育てる場合は、間口が広く深さが10㎝以上あるものを使用しましょう。水を逃すがため、底に穴が空いていない場合は穴をあけて受け皿を用意してください。
ベビーリーフを沢山収穫したい時は、大きめのプランターを用意しましょう。もちろん地植えで栽培することも可能です。
培養土
小さな容器またはプランター栽培の場合は、市販されている野菜用の培養土を使用しましょう。
地植えする時は、種を植える半月前に苦土石灰、1週間前に腐葉土を投入して良く混ぜ合わせ、ふかふかした柔らかい土を作っておきます。
鉢底石・鉢底ネット
小さな容器、プランター栽培の場合に必要です。
ベビーリーフの種まき
容器・プランター栽培の時
小さなスペースでのベビーリーフ栽培の種蒔きは、ばらまきを行います。この時、種どうしが重ならないように慎重に撒いてください。種の上に厚く土をかぶせると、発芽しづらくなりますので、土は薄く丁寧にかぶせましょう。
撒き終えたら、充分に水やりを行います。ベビーリーフの種はとても小さいので、種が流れないように弱い水圧で優しく行います。発芽するまでの間も、土を乾燥させないように水を与え日陰で管理します。
地植えの場合
畑に種を撒く時は、スジ蒔きを行います。スジの深さは5㎜、列同士の間は10~15㎝必要です。
プランター栽培の時と同様に、優しく水やりを行いましょう。
スポンサーリンク
発芽してからの管理方法(容器・プランター栽培の場合)
種を植えてから1週間程度で芽が出てきます。
発芽したら、日陰から日光のよく当たる場所に移動しましょう。
ベビーリーフの水やり
発芽してからの水やりは、表面の土が乾いてからたっぷり与えるのがポイントです。容器やプランター栽培の場合は、受け皿に水が出てくるくらいの量が必要です。
地植えの場合は、土が乾燥していると感じたらベビーリーフの様子を観察し、水やりの量を調節しながら行いましょう。
発芽前の様に頻繁に水やりを行うと、根腐れの原因になるので注意してください。
ベビーリーフの追肥
種を植えてから収穫するまでの時間が短いため、基本的に追肥は必要ありません。
野菜用の培養土に元肥が入っていない場合や、古い土を使っている場合は、間引きを行う時に元肥をしっかり施しておきましょう。
ベビーリーフの間引き
基本的に間引きは必要ありません。というのも、若葉を密集した状態で育てることによって日光の当たりすぎを避け、柔らかく成長させることができるからです。
あまり過度に密集して気になるようであれば、そこだけ1回間引きを行いましょう。
ベビーリーフの収穫
種蒔きから1ヶ月ほど経過すると、収穫時期の到来です。苦い味のベビーリーフがお好みであれば、通常より大きめに育ったものを収穫するとよいでしょう。
収穫する時は、ハサミを使って根と茎の間を切断し間引き収穫をします。また、株ごと収穫する時は外葉から摘み取りをしましょう。
スポンサーリンク
ベビーリーフに発生しやすい害虫と害虫病
育成期間が短いため、病害虫についてはそれほど心配しなくても大丈夫です。地植えの時は種蒔きの前に害虫(ヨトウムシなど)がいないか調べておくと安心です。
数多くあるベビーリーフの中でも、キク科系統は虫の攻撃をあまり受けずに済みます。一方、アブラナ科系統であれば、防虫ネットを使用するか虫の少ない涼しい時期に栽培するとよいでしょう。
ベビーリーフの増やし方
ベビーリーフは、栽培期間が短いため種ができる前に収穫が終わります。そのため、新たに増やすには種を購入するところから始めることになるので、もちろん植え替えも必要ありません。
全ての収穫を終えたら、葉や土の中にある根は全て取り除き綺麗な状態に戻しましょう。1回目の栽培で新品の培養土を使用したのであれば、3回くらいまでは同じ土を使うことができます。
ベビーリーフの種類
ベビーリーフ栽培の中でも、人気のある代表的な種類をご紹介します。
ルッコラ
アブラナ科に属し、ピザのトッピングやパスタ料理などのイタリア料理の食材としてよく使用されています。
クレソンのような苦みとゴマ風味が特徴です。
ビート
ほうれん草の仲間のビートの幼葉で、赤い茎が特徴です。
味に癖がなく、子どもでも食べやすくおすすめです。
ピノグリーン
小松菜の幼葉で、シャキっとした茎と苦みに特徴があります。
見た目は、緑が濃くて葉が丸みを帯びています。
ロログリーン
レタスのような鮮やかの緑色、柔らかな歯ごたえが特徴です。
ベビーリーフの保存方法
新鮮なベビーリーフを食べるには、収穫したものをそのまま食べるのが一番です。収穫量が多すぎた時は、冷蔵庫で保存することができますが、そのまま入れても2.3日が限度です。
鮮度の良い状態を維持したいのなら、水の張ったボールに収穫したベビーリーフを入れて水分を吸わせましょう。
充分に水を吸わせてから水をきり、キッチンペーパーに包み袋にいれて冷蔵庫に入れておくと、1週間位は鮮度を保ちながら保存することが可能です。キッチンペーパーは2~3日ごとに交換しましょう。
ベビーリーフの食べ方
サラダで食べる
色々な種類のベビーリーフを混ぜれば、食卓が華やかになり食感も楽しめて一石二鳥です。
お好みのドレッシングなどでシンプルな味を楽しむことができます。
煮浸し
ベビーリーフを軽く茹でて、醤油・出汁・みりんを適量加えると煮浸しとして食べることができます。
他にも、パスタやピザ、肉料理のトッピング、グリーンスムージーの材料として活用することができます。
おわりに
今回は、培養土を使ったベビーリーフの育て方についてお話しました。
暑さと寒さの厳しい時期を避ければ、栽培したいと思った時にいつでも始められること、栽培時期が短いことがベビーリーフ栽培の魅力です。また、小さい容器で育てれば、お部屋の小さなインテリアとしても活躍します。
病害虫も少なく、追肥や間引きも基本的に必要ないので誰でも気軽にチャレンジすることができますね。色んな種類のベビーリーフを育てて、自分のお気に入りを見つけてみましょう。