テーブルヤシは、インテリア性も高くおしゃれに敏感な人にも人気の植物です。まるで羽を広げたように細長いが葉が連なった形が特徴で、ヤシの実が取れるヤシとはだいぶイメージが異なります。
テーブルヤシと聞いて南国の大きなヤシの木を思い浮かべた方も多いでしょう。テーブルヤシは、その名前からもわかるようにテーブルに置けるサイズのヤシで、大きくなっても50cm程度にしか育ちません。
今回は、そんなテーブルヤシの育て方についてご紹介していこうと思います。
Contents
テーブルヤシの日当たりについて
テーブルヤシは日当たりの良い場所を好みますが、直射日光が当たると葉が焼けて、茶色や黄色に変色してしまいますので、レースのカーテンをかけるか、屋根のかかっているベランダ、玄関などに置いておくとよいでしょう。
しかし、日照不足になると葉の色付きが悪くなり、虫が付きやすくなってしまいます。毎日葉の色具合などをチェックして、葉の色付きが悪い時や虫が付いていたら、明るい場所にう移してあげましょう。
テーブルヤシの水やり
テーブルヤシは湿気が多く暖かい場所を好みます。土の表面が乾いてきたと感じたら、たっぷりと水を与えましょう。
また、直接霧吹きを使って葉に水を吹きかけてあげると、ツヤツヤと瑞々しい色合いを保つことができます。
- 生育が穏やかになる11月から3月の間は、それほど多く水を与えなくても大丈夫です。だいたい3日に1度を目安に水やりをしましょう。
- 気温が10 ℃以下の時は、土が乾いてから2日か3日程おいた後で水を与えます。
テーブルヤシの肥料の与え方
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テーブルヤシは肥料がなくてもよく育ちますので、冬の間は肥料を与える必要はありません。肥料は4月から10月にかけて与えます。吸収率の高い液体肥料を2週間に1度を目安に与えてください。
固形の肥料を使う場合は2カ月に1度を目安に根元に蒔きます。多湿を好みますが水はけの悪い土で育てると、根腐れを起こしますので注意が必要です。
テーブルヤシを育てる土には水はけの良いものを選び、こまめに土の乾き具合をチェックしながら水を与えましょう。土は観葉植物用のものでもかまいません。観葉植物用の土に赤球土を8対2の割合で混ぜ合せましょう。
テーブルヤシの温度
テーブルヤシは寒さに弱いため、気温5℃を下回ると枯れてしまいます。特に冬は窓際に置いておくと寒さで枯れてしまうことがありますので注意しましょう。
テーブルヤシをお部屋の中で育てる場合には、なるべく10℃を下回らないように注意して下さい。
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テーブルヤシの置き場所
テーブルヤシは高温多湿を好み、半日陰でも育てられますので、日当たりの良い場所であれば室内でも良く育ちます。
ただし、冷房や暖房などの風が当たると葉が乾燥し、枯れてしまうことがありますので注意しましょう。
テーブルヤシの管理の仕方
葉が伸びてきたら根もそれに合わせて伸びています。成長し、根詰まりをおこすと栄養が充分に吸収することができなくなりますので、定期的に植え替えを行います。
植え替えは2年に1回程度、4月から6月の暖かい時期に行いましょう。植え替えを行う前は水をあまり与えないようにし、土を乾燥させておきます。
- 平らな場所にピクニックシートか新聞紙を敷いておき、一回り大きめの新しい鉢を用意したら、そこに鉢底石を敷いていきます。
- 土は2回に分けていれ、始めは鉢の半分程度の高さを目安に入れていきましょう。
- 黒っぽく変色している根をカットしたら苗を入れ、苗が倒れてしまわないよう今度は鉢の8割程度の深さになるよう土を被せてきます。
- 植え替えが終わったら、最後に根付きやすくなるようたっぷりと水を与えましょう。
テーブルヤシの剪定
テーブルヤシは一度切ってしまうと、その場所から新しい葉が生えてくることはありません。
また、切り取った葉は枯れてしまいますので、基本的にテーブルヤシは剪定をしない植物です。
テーブルヤシの株分け
もしも大きくなり過ぎて大きさを調整したいという場合は、一度鉢から取り出し、根から半分にカットして株分けを行います。
- テーブルヤシを鉢から取り出したら、根元を中央からでカットし半分にします。
- 軽く土を洗い落とし、黒や茶色に変色して傷んだ根はハサミでカットしていきましょう。
後は、通常の植え替えと手順は同じです。
テーブルヤシの室内・室外での育て方
屋外で育てるときは、気温35℃以上になるようであれば日陰に移してあげましょう。移し替える場所がないときには、遮光ネットやレースのカーテンをかけるなどして日陰を作ってあげましょう。
水はあまり太陽が高くならないうちにたっぷりと与えておき、水を与えるときと同じタイミングで活力剤か液体肥料を与えましょう。
冬は気温が10℃程なると徐々に成長が緩慢になりますので、毎日水を与える必要はありません。室内で育てるときは、暖房の風が直接当たらない場所に置き、霧吹きで水をかけるなど十分に保湿してください。
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テーブルヤシの病害虫
アブラムシ
アブラムシは大きさが2mmから5mm程の小さな害虫です。どんな植物にも付きやすく、主に集団で葉や茎について吸汁し植物を枯らせてしまいます。
また、アブラムシの被害にあうと食害にあった部分からウイルスが入り込むことがあり、病気の原因にもなりやすくなりますので、見つけたらなるべく早く除去する必要があります。
ガムテープなどで取り除いてもかまいませんし、霧吹きで水を吹きかけるだけでもアブラムシを取り除くことができます。
カイガラムシ
カイガラムシは3mm程度の大きさで、綿毛にも似た体毛で覆われている害虫です。カイガラムシはアブラムシと同じように葉や茎から吸収して植物の栄養を吸い取り、最終的に植物を枯らせてしまいます。
カイガラムシは牛乳を吹きかけると簡単に駆除することができます。また、専用の殺虫スプレーも販売されています。殺虫剤は室温が高い場所で使用すると効きすぎて葉が黒ずんでしまうことがありますので、殺虫剤を使用するのであれば涼しい場所で使用してください。
ナメクジ
ナメクジは植物の葉や茎のほか花芽など、どんな場所でも食べつくしてしまいます。屋外で育てている場合は、特にナメクジが発生しやすい梅雨の時期に注意が必要です。
万が一食害に合ってしまっても、被害がそれほど拡がっていないのであればナメクジを取り除けば問題ありません。被害を受けた範囲が広く、葉の大部分が食べられてしまっている場合は枯れてしまうことがあります。
ナメクジは塩をかけて駆除する方法が有名ですが、塩は植物も枯らせてしまいますので、ナメクジがついていたとしても塩は使わないようにしてください。
ナメクジは1匹ずつピンセットや割り箸で挟んで取り除きましょう。また、ナメクジはビールの嗅覚が鋭く、ビールの臭いに引き寄せられますので、鉢の側にビールと殺虫剤を入れた容器を置いておけば駆除できます。
スス病
害虫の被害にあうとスス病になりやすくなります。
スス病になると雑菌やカビが繁殖し、黒色に変色して最終的に枯れてしまいます。
こうやく病
こうやく病もまた害虫の被害にあった後にかかりやすい病気です。こうやく病はカイガラムシが発生しやすい5月から6月ごろにかかりやすく、胞子を飛ばして被害範囲を拡げます。枝や幹に毛足の短いカビが生えます。病斑の色は灰色・茶色・黒褐色などがあります。
こうやく病は菌糸を巻き付けて植物を枯らす病気ですので、菌糸が付いた部分は切り取るしかありません。切り取った部分はすぐに燃やすか捨ててしまいましょう。
また、こうやく病を防ぐためには、病気の原因となるカイガラムシを殺虫剤などで早めに駆除するようにしましょう。
テーブルヤシを育ててお部屋をおしゃれに演出しよう
テーブルやヤシは100円ショップでも販売されていて、育てやすいうえ美しい形をしているので、インテリアとしてもおすすめです。
また、育て方もそれほど難しくないので、お部屋が殺風景で何か観葉植物を飾りたいと考えている方は、テーブルヤシを育ててみてはいかがでしょうか。