【オキザリス 雅】の特徴はミステリアスな紫がかったピンクと、深緑が混ざりあった葉っぱにあります。この幻想的な葉色は、紅葉しているわけではなく元々の色です。
花期にはこの個性的な葉に、黄色い小さな花を次々と咲かせとても美しい姿を見る事ができます。
『オキザリス 雅』は、あまり頻繁に市場に出回る品種ではありませんがオキザリスの中でも人気のある品種になります。
初心者に方でも育てやすい強健な品種ですが、枯らさぬためにはいくつかの注意点もあります。
『オキザリス 雅』の育て方を始め増やし方や、1年を通しての管理方法などについても順番にふれていきたいと思います。
オキザリス 雅の育て方
◆基本情報◆
原種:spiralis(スピラリス)
原産:南アフリカ
学名:Oxalis spiralis subsp.vulcanicola’miyabi’
カタバミ科カタバミ属
『オキザリス 雅』は、オキザリス スピラリスの亜種(ヴルカニコラ)から作出されています。
ヴルカニコラ種は、『ブッシュオキザリス』と言う名称でも市場に流通しています。『雅』は、このヴルカニコラ種の中の一種になります。
草丈:約5~10cm
『オキザリス 雅』は【半耐寒性植物】なので3~5℃くらいの低温までならギリギリ耐えますが、直接霜にあたったり気温が0度を下回るような環境化では枯れてしまいます。
また地下茎の形状は【鱗茎(りんけい)】です。鱗茎とは?『百合根』を思い出して頂くと分かりやすいのですが、肉厚の鱗状の葉が重なりあって形成された地下茎の一種でこの部分には養分等が蓄えられています。
水やり
基本的に多湿を嫌いますので【水のやり過ぎ】には注意する必要はありますが、極端に用土が乾燥し過ぎるのも良くありません。
水やりは用土が乾燥したら、鉢底から水が抜けるのを目安にたっぷりと与えてあげましょう。
加湿による根腐れを防ぐために、川砂を1~2割くらい用土に混ぜ込んであげると水はけがとても良くなり根腐れ予防にもなるのでお勧めです。
『水やり前』と『水やり直後』の鉢植えの重さを覚えておくと『水やりタイミング』の目安になります。
または、水やりタイミングを教えてくれる下記のようなスティックを鉢に刺しておけば視覚的に水やりタイミングが分かるので重宝します。
↑1本あたり400円です。これを鉢植えに刺しておくだけでOKです。スティックの窓部分が、水色から白に変わったら【水やりタイミング】になります。
花期
『オキザリス 雅』の花期は10~11月の秋口と、他のオキザリスが枯れて休眠期に入った後(5~6月)くらいが開花期になります。
休眠期はある?
『オキザリス雅』は多年草に分類されます。
1年草の場合、花が咲き結実したら枯死しますが、多年草の場合は寿命が長く数年に渡りこのサイクルが続きます。
『オキザリス 雅』の場合も多年草なので、夏になったからと言って枯れるわけではありません。
ただし夏場の猛暑時には、生育が衰えやすいのも事実です。よって置き場所に注意してあげないとしおれる場合もあります。
あるいは枯れるまでいかなくとも、株に勢いがなくなったり葉や株じたいが小さくなる事も実際にはあります。
植物は生命を維持するため常に今ある環境に順応しようします。お住まいの地域によって、生育状況に差が出てくる可能性もあります。
『オキザリス 雅』を育てていて思う事は、気候の良い秋口や春先に比べると夏場はやや夏バテぎみになっています。できるだけ、涼しい環境化で育ててあげると良いですね。
夏場に枯らさぬコツは、比較的涼しい午前中の数時間だけ日が当たるような場所がベストです。半日陰で涼しいと感じる場所で管理していきましょう。*猛暑時の直射日光は厳禁です!
仮に地上部がしおれても地下茎が鱗茎形状なので、地下茎に致命的なダメージがなければ大丈夫です。気候が安定すれば、また元気を取り戻してくれます。*夏場でも冬場でも同様です。
原産国のアフリカとは違い、日本列島は春夏秋冬ある国です。さらに南と北では気温の差も激しいため、お住まいの地域によっては生育ぐあいに差が生じる事があるかもしれません。
臨機応変に置き場所を工夫したり、明るい室内に移動するなどされると良いでしょう。
オキザリス 雅が枯れる原因は?
『オキザリス 雅』を枯らさぬために1年の中で一番気を付けた方が良い季節は下記になります。
①【梅雨】長雨による根腐れに注意!
多湿をとても嫌います!長雨が続きそうな時は、雨の当たらない軒下に移動します。長く雨に当たってしまうと根腐れで枯れてしまいます。
②【夏】真夏の放射熱や水切れに注意!
日本の夏は高温多湿になるので、夏場はオキザリスが蒸れてしおれないように半日陰で風通しの良い場所で管理するのがベストでしょう。*特に猛暑日に直射日光に長時間当ててしまうと、しおれたり最悪枯れてしまいます。
また真夏の水やりは、早朝や涼しくなった夕方がベストです。
③【冬】霜や積雪に注意!
気温が3℃を下回るような時期は、早朝の霜にあたらないよう軒下管理してあげましょう。
最後に病害虫の心配ですが、ほぼありません。あまり手間もかからず基本的に強健な品種です。
オキザリス 雅の冬越し方法
『オキザリス 雅』は、葉の模様が美しいオキザリスです。
比較的耐寒性はある方ですが、『オキザリス 雅』は、霜や積雪が苦手です。地域によりますが、気温が3℃を下回りそうな日は臨機応変に軒下もしくは屋内管理された方が良いでしょう。
直接霜にあたってしまうと、しおれるなど地上部の葉がダメージを受けます。最悪、枯死してしまいますので注意が必要です。*冬場の管理としては、積雪や霜に注意していれば、大丈夫です。
しかし冬場に屋外管理していると、葉っぱが冬葉に変わるため観賞的にはあまり美しくなくなってしまうデメリットもあります。
よって完全に冬葉になる前に、室内管理された方が葉の美しさを保つ事ができます。
花色は黄色ですが花は無くとも葉だけでも楽しめる品種なので、冬場は屋内の明るい場所で鑑賞されると良いでしょう。
上記画像は屋外管理した『オキザリス 雅』ですが、雅独特のトレードマークでもある葉色が悪くなっています。
人間が寒いと思うくらいの気温でも『オキザリス 雅』は屋外でも比較的元気ですが、葉は上記画像のように冬葉に変化します。
もし完全に冬葉になっても、春が来れば元の色鮮やかな葉に戻りますのでその点は心配いりません。
オキザリス 雅の増やし方
『オキザリス 雅』は刺し木で増やす事ができます。上記画像のように、節目を数個残して茎をカットしていきます。
伸び過ぎた葉などは節目を残しカットし、捨てずに刺し木するのがお勧めですね。
生長し葉が密集しただけでも、下記画像のように勝手に発根してしまいます。非常に生命力の強い品種なので、初心者の方でも簡単に増やす事ができます。
下記のような、マガァンプK(中粒)のような肥料を元肥として用土に少し混ぜ込んでおくと良いでしょう。効果が1年持続するタイプで、根に肥料がふれても肥料やけしないので安心して使用できます。
あとはカットした葉を、用土に刺していくだけです。
1週間もしないうちに発根します。半年もすれば、下記画像のようにポット全体に葉が広がっていきます。
上記画像の右側は去年の秋口に刺し木したもので、左側が今年の春に刺し木したものになります。半年くらいでかなり生長していますね。
雅は、ただ水につけて置くだけでも発根します。
次の機会では『オキザリス 雅』で、水耕栽培もできるのかどうか実験してみたいと思います。その際には、またご報告させて頂きますね☆彡
ポピュラーではありますがピンクの可愛いお花を次々と咲かせる【オキザリス 桃の輝き】も初心者の方に超おすすめです。
オキザリスの種類や品種・について詳しく知りたい方は下記もご参照下さい^^
他のオキザリスの育て方については下記もご参照ください。
オキザリスが増え過ぎて困る場合は下記をご参照下さい。
最後までお付き合い頂きどうもありがとうございました(⋈◍>◡<◍)。✧♡