ハーブの育て方

カルーナの植え付け〜開花までの育て方!栽培時期や病害虫の対策など

花の美しさから観賞用として世界各地で栽培されているカルーナ。ヨーロッパではグランドカバーとして栽培されることもあります。

カルーナの発祥の地はたいへん広く、ヨーロッパ・シベリア・北アフリカと言われています。やせた酸性土でも生育できる植物なので丈夫に育ってくれ、あまり手間のかからない植物です。しかし、寒冷地を好むので、暖かい地域や多湿には弱い一面もあります。

夏咲きや冬咲きの品種、紅葉する品種があります。好みに合った庭作りの観賞花として育ててみましょう。

カルーナの育成条件と栽培期間

カルーナの育成条件と栽培期間

カルーナの育成条件

日当たり:日当たりの良い所を好みます。
土壌酸度:酸性土壌を好む植物です。
植えつけ:3月~4月、9月~10月が適しています。
※水はけの良い土地が適しています。植え付けの際には注意が必要です。

カルーナの土作り

荒れ地でも育成するカルーナなので土質を選びません。酸性土の方が良い育成が期待できます。多湿は根腐れを起こすので、乾燥しているくらいの方が生育にプラスとなります。

プランターや鉢植えでの栽培も可能な植物です。その際には、水ハケに注意しましょう。鹿沼土などが適しています

植え付け・苗の管理

植え付け・苗の管理

庭植えの場合

酸性土を好む植物で水はけのよい土に植え付けを行います。春と秋が植え付けに適しています。

鉢植えの場合

肥料分の少ない鹿沼土を8割くらい、ピートモスを2割くらいの配合土を用意します。水はけのよい酸性土を準備しましょう。

植え替えについて

庭植えの場合は心配ありませんが、鉢植えの場合は根詰まりを起こしやすい植物です。そこで、年に1度は植え替えを行います。タイミングは植え付けと同じ3月~4月、9月~10月が適しています

植え替えは根鉢を軽く崩して、痛んでいる根は取り除きましょう。鉢植えも、ひとまわり大きめの鉢に植え替えます。

タイミングとしては春又は秋に行います。用土は再利用しないで新しい用土を用意しましょう。

水やりについて

水やりについて

水はけのよい土を好みます。高温多湿を苦手とする植物なので水やりの心配はありません。ほぼ降雨のみで育ちます。

鉢植えの場合は、梅雨の時期は雨の当らない軒下などに移動させた方がよいでしょう。夏場の西日が強烈な場合は、午後に日陰の風通しのよい場所に移動したほうがいいですね。

暖地の庭植えの場合は、夏の西日の強い場所は避けて植える方がよいです。もともと、やや寒い地域が生まれ故郷なので気遣いが必要ですね。
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肥料の管理

肥料の心配はありません。痩せた土質でも育つ植物です。

鉢植えの場合は、春に液体肥料や固形の油粕を与える程度で充分です。緑の色がくすんでいる(暗い)場合などに与えてみましょう。

剪定・刈込について

開花後に刈り込みを行って形を整えます。株の高さの半分ほどに刈り込んでしまいます

剪定を行わない場合、株の中の方や下の方が蒸れてしまい枯れてしまうことがあります。風通しについては配慮しましょう。

気になる病害虫被害について

育成の手間がかからないカルーナは、病害虫被害もほとんど心配ありません。

害虫としてコガネムシの幼虫が発生することがあります。発見次第除去してしまいましょう。

冷涼な気候を好み、暖地では大きく育てることは難しいです。カナダ等では野生化しているので、日本の暖地の気候で育てるには少々手をかけてあげましょう。

カルーナの花観賞

カルーナの花観賞

夏咲きタイプは6~9月が開花の季節です。しかしながら、暑さを苦手とする植物なので日本の気候がベストではありません。

冬咲きタイプは12~3月が開花の季節になります。日本のような暖地や温暖地では冬咲き種の流通が多いですね。

紅葉カルーナとは?

寒くなると赤や黄色に染まるカルーナがあります。冬季に紅葉を楽しめる品種です。春になると美しい緑になりますので、1年に2度得した気分の観賞カルーナです。鉢植えで育てても観賞しやすいです。

寒さに強い高耐寒性の植物なので育てやすいのですが、夏場(高温多湿)を苦手とします。暖地での夏越しはひと手間かけましょう。

地植えの場合は、強い西日が日陰になる場所選びも大切です。
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カルーナの増やし方

挿し木で増やす方法

挿し木の時期は4~5月または10月頃が適しています。若い枝を選んで先端から5㎝程をカットします。切り口を1~2時間水に浸して挿し木用の土に挿します。

日陰が良いのですが適度の明るさが大切です。水を切らさないように育てていきます。根がしっかりはったら花壇や鉢植えに定植しましょう。

株分けで増やす方法

カルーナは株分けでも増やすことができます。時期は植え付け・植え替えと同じ3月~4月、9月~10月が適しています。

植え替えと同じように痛んだ根を取り除いていきましょう。株を2~3株に分けて、それぞれの土に植えていきます。

株分けをしたカルーナを大きく育てるポイントは夏越しにあります。乾燥に強い植物ですが、夏の行き過ぎた乾燥は株を大きく育てる妨げとなります。

夏場の自然降雨は問題が無いのですが、行き過ぎた乾燥は注意が必要です。また、西日が強すぎる土地も植え付けの際には除外しましょう。

暖地では遮光ネットを活用して盛夏を乗り越える工夫も必要です。

人気のカルーナ

カルーナには様々な品種があり、ホームセンターでも手頃な価格で購入できるので試してみましょう!

「ガーデンガールズ」

小ぶりのつぼみを花茎にたくさんつける可愛らしいカルーナです。

ガーデニングに適しているのは、花の色が褪せにくいので長く楽しめる品種です。これは、花が開かない特徴の品種なので、色あせずに長く楽しめるんですよ。

花色は濃いピンク・淡いピンク・白・紫の4種類。寄せ植えにしても美しい品種です。

カルーナの効用・観賞用として

カルーナの効用・観賞用として

カルーナにはハーブとしての効用があります。少々手を加えればハーブティーにも使えます。ハーブ効果もある植物なので、玄関や庭園で育てて楽しみたいですね。

鉢寄にして育てると、マンションのベランダでも育てやすい植物です。

夏の西日を凌げれば、雨量の調整もしやすいベランダ栽培は初心者にもお勧めです。小さ目の鉢植えなら、冬場の観賞用として室内で育ててもいいですね。

観賞用として、紅葉や新緑の美しい葉の色が楽しめます。ガーデンガールズなら花の色が4種類あるので、居室からベランダを眺めると楽しいですね。

玄関の入り口花壇や鉢植えとして活用!

道路から玄関までのアプローチを設計して、花壇を設ける一戸建てが多いように思います。しかし、あまり活用されておらず花壇が残念な状況を目にします。

花壇には、春から秋にかけて美しい花が咲いているのですが、冬場の緑がなく枯れてしまっている状況です。

そこで、カルーナを活用してみましょう。寒さに強い植物なので、冬の間も緑を活かすことができます。

アプローチ設計が無い(狭い)一戸建てなら、鉢植えで育ててみましょう。鉢植えの便利なところは移動ができる点です。そして高低差を利用する見せ方もできます。置き方によって気分を変えることができますよ!

おわりに

生育地が広く分布しているカルーナは、それだけ適用地が広い植物と言えます。日本は暖地が多いため、夏場の直射日光に気を付ける必要があります。一方で、寒い冬に強いカルーナは、緑を提供してくれる心強い植物です。

花の開花期間が長い植物なので、異なる色を組み合わせて長く楽しめるカルーナです。

やせた酸性土でも丈夫に育つカルーナを家庭園芸で育ててみませんか?お気に入りの色が見つかりましたら、株分けで分けていただけるといいですね。



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