夏に植える野菜

ふきの植え付け〜収穫までの育て方!栽培時期や間引きの方法・増やし方など

ふきの植え付け〜収穫までの育て方!栽培時期や間引きの方法・増やし方など

ふきは日本生まれの山菜です。キク科の植物で毎年同じ場所に芽を出します。炒め物や漬物にすることが多く、ふきの蕾であるフキノトウは苦みがあり、香辛料として用いたり天ぷらにしても美味しく食べることができます。

全国的に広く自生していて丈夫に育つため、それほど手をかけなくても簡単に育てることができます。ふきやフキノトウは、春を感じさせる、食べてもおいしい植物です。

近所の草原にも自然に生えているほど手間がかからない植物ですので、ぜひご自宅でも育ててみてください。

ふきの栽培時期と育成条件

ふきの栽培時期と育成条件

ふきは気温20℃程度で発芽します。半日陰を好みますので木陰などの直射日光が当たらない場所を選んで育てましょう。

また、乾燥に弱いので土が乾かないよう注意する必要があります。
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ふきの用土と土

ふきの用土と土

ふきはプランターでも栽培することができます。ただし乾燥に弱いので、保湿性の高い土を選ぶようにしましょう。

ふきを育てるための土はホームセンターなどで野菜用の培養土が販売されていますので、そちらを利用して下さい。

地植えにする場合は、だいたい2週間から1か月前には土を作っておきましょう。石灰を入れてよく耕し、堆肥を混ぜ合せて土によくなじませておいてください。

ふきの水やり

ふきの水やり

ふきは、地植えにした方が乾燥しにくいため、半日陰を選んで植え付けを行えば手間がからず簡単に育てることができます。

アパートやマンション住まいで場所がないなど、どうしもプランターで育てる必要があるときは、土が乾かないよう十分に水を与え乾燥しないよう注意する必要があります。

土に腐葉土を混ぜた後、株の根元を藁やビニールなどで覆ってマルチングしておくと、乾燥予防にもなります。

肥料は春から秋にかけて年に4回程度追肥を行いましょう。土の浅い部分にふきの根が張っていますので、「肥料やけ」を起こさないように油かすや化成肥料をほんの少しだけ与えるようにして下さい。

ふきの植え付け方

ふきの植え付け方

ふきは、3月と9月にかけて地下茎の植え付けを行います。収穫時期は2年目以降の2月から3月と、5月から6月ごろになります。

大型のもので2m以上の高さになるものもありますので、株を複数植え付けるときは、株と株の間を離して育てる必要があります。

ふきの株同士の間隔を20cmから30cm程度あけて植え付けし、植え付けが終わった後は、5cmから10cmほど厚さに土をかぶせておきましょう。植えつけが終わったら、たっぷりと水を与えます。

最後に、暑さ対策のために土の上に藁を敷き乾燥を防ぎます。茎は乾燥に弱いので、作業はなるべく手早く行うよう心がけてください。

ふきの植え替え方

ふきは、植え付けを行ってからだいたい4年から5年程度収穫し続けることができますが、そのまま放置しておくと株同士が密生し始め、質の悪いふきが生えてきてしまいます。

美味しいふきを育てるためには、3年から4年に一度は掘り起こして株分けをし、植え替えを行うようにしましょう。
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ふきの間引きの方法

ふきの間引きの方法

植え付けを行ってから5年程度経過したら株が密生しはじめます。

株が密生し始めた時は、育ちを良くするために間引き、または植え替えを行ってください。

ふきをプランターで育てる場合には

ふきをプランターで育てる場合は、3月から6月、8月から9月ごろに植え付けを行います。

まず大きめのプランターを用意したら、だいたい二株程度を目安に、15cmから25cmずつ間隔をあけて植え付けを行います。土に対して株が水平になるようにプランターに並べ、根元に土をかぶせましょう。

植え付けが終わった後は、たっぷりと水を与えます。地植えにするときと同じく、乾燥を防ぐために株の根元に藁を敷いておきましょう。

ふきは乾燥が苦手ですので、プランターの底に鉢底石を敷いたりと、水はけに注意する必要はありません。

ふきの収穫時期と収穫方法

ふきの収穫するには

ふきはすぐに収穫することができません。収穫するためには、植え付けを行ってから2年を過ぎた6月から10月ごろまで待たなければいけません。

フキノトウは、2月から3月に収穫することができますので、茎の根元を刈り取って収穫してください。

フキノトウは、収穫時期が遅れると苦みが強くなり過ぎてしまいますので、花が咲く前に早目に収穫しましょう。また、フキノトウの根には毒がありますので、誤って食べてしまわないよう注意してください。

フキノトウを増やすには

フキノトウを増やすには

フキノトウは、ふきの地下茎で増やすことができます。

3月中旬ごろに芽が出ている部分を掘り起こすと、40cmから20cmほど下に茎が伸びていますので、これをとって2節目のあたりを目安に切り分けたものを植え付ければ、簡単に増やすことができます。

土は柔らかい方が育てやすいので、植え付け行う前に土を良く耕しておきましょう。そのままでも増やすことができますが、根が乾かないようなるべくその日のうちに植えるようにしましょう。
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ふきの病害虫について

ふきやフキノトウは、そのままにしておいてもよく育つ丈夫な植物ではありますが、だからと言って病気や害虫の被害に遭わないというわけではありません。

ふきやフキノトウを育てる場合には、次の病害虫に注意して下さい。

斑点病

斑点病は、細菌が原因となっておこる病気です。斑点病になると、ふきの葉や茎にうすい黄色の斑点ができ始め、そのまま放置してしまうと徐々にその斑点が大きくなっていき、斑点の色も茶色く変色していきます。さらにそのまま放置すると、株そのものを枯らしてしまいます。

斑点病は、空気感染のほか、水をかけたり、水をかけた時の泥のはね返りにより感染を拡大させていきます。

斑点病を防ぐには水はけを良くすることと、雨が多くふる時期には水やりを控えるようにするということです。また、適度に葉を取り除いて風通しを良くすると、斑点病の感染を防げます。

すでに斑点病に感染してしまっている場合には、感染している葉を早目に取り除くか、まだ症状が出始めたばかりの早いうちに薬剤を散布するようにしましょう。

アブラムシ

アブラムシに注意!

アブラムシが付くと葉が裏側にめくれてしまい、黄色や赤褐色に変色しはじめます。

アブラムシの被害に遭っている場合、葉を裏返せばアブラムシが付いていますので、すぐに見つけられます。

アブラムシは、農薬を使わなくても水をかけるだけで簡単に駆除できます。

ヨトウムシ

ヨトウムシ

ヨトウムシは、ガの幼虫になります。主に夜に活動する虫で、ヨトウムシが付くと葉を食い荒らして、ふきを枯らせてしまいますので、早めに見つけて駆除するようにしましょう。

また、ヨトウムシは主に株の根元近くに潜んでいます。夜に懐中電灯で照らしながら土を掘り起こすとヨトウムシが出てきます。ヨトウムシを見つけたら、すぐに取り除いて駆除しましょう。

ヨトウムシは、一晩で葉を食べつくしてからしてしまうこともある食慾旺盛な害虫です。ヨトウムシを捕獲するには、米ぬかを入れた容器を近くに置いておくと、容器の中に閉じ込めることができます。容器をしばらく置いたままにしておくときは、雨が当たらない場所に設置するようにしましょう。

フキノメイガ

フキノメイガ

フキノメイガは、6月ごろに発生する害虫です。フキノメイガを予防するには、まず雑草を取り除いて風通しを良くすることです。

フキノメイガの幼虫が成長してしまったときは、農薬を散布しましょう。

ふきの食べ方

ふきの食べ方

ふきは、葉の下にある茎の部分を刈り取って食べます。売られているふきは「葉柄」と呼ばれ、葉と茎の間の部分のことをいいます。

ふきの葉柄は、よく灰汁抜きした後で煮物揚げ物炒め物にして食べることができます。ふきは、葉柄のほかにもフキノトウをフライお味噌汁煮物にして食べると美味しいのでおすすめです。

また、ふきの葉も食べることができますが、葉は特に灰汁が強いので、そのほかの部分よりも念入りに灰汁抜きをした後で、よく水にさらしてから食べるようにしましょう。

おわりに

今回は、ふきの育て方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ふきの茎もフキノトウも、わざわざ購入しなくても、簡単に育てることができます。ふきは、買えば一袋300円程しますので、ご自分で育てる方法覚えて、春の味覚を味わいましょう。



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