パキラは丈夫で乾燥にも強く害虫がつきにくいため、観葉植物を育てたことがないという初心者の方にもおすすめです。また、手の平のような形が特徴で、インテリア性も高いことでも人気の植物です。
根もそれほど張りませんので大きさを調整しやすく、一度植え付けを行うと手間もかかりません。最近流行のハイドロカルチャーでも育てることができますので、小さいものから大きいものまで、いろいろな育て方にチャレンジしてみましょう。
Contents
パキラの日当たりについて
パキラは丈夫な植物ではありますが、直射日光に当ててしまうと葉が焼けてしまいますので遮光カーテンや遮光ネットを利用して日陰をつくってあげましょう。春から秋にかけては外で育てることもできますが、日当たりには注意する必要があります。
耐陰性も高く、日当たりの良いお部屋であれば室内でも育てることが可能です。しかし、なるべく日光に当てた方が丈夫で健康に育ちますので、まったく光が当たらない室内で育てるのは控えましょう。窓ぎわに置く場合にはレースのカーテンなど、ある程度遮光性のあるものを用意して下さい。
パキラは、乾燥にも強い植物ではありますが、エアコンなどの風が当たると葉が乾きやすくなり、悪くすると枯れてしまうことがありますので、エアコンの風が直接当たらない場所を選んでください。
パキラの用土
パキラは高温多湿な場所を好みます。しかし、あまり水はけの悪い土を使うと根元が腐ってしまいますので、なるべく水はけのよい土を選びましょう。
ご自分で土を作る場合には、観葉植物用の土と赤球土を7:3の割合で混ぜ合わせます。
観葉植物用の土はホームセンターでも購入できますが、100円均一のお店でも販売されていますので、そちらを利用してもかまいません。
【花ごころ 観葉植物の土】
パキラの水やり
パキラは丈夫ですので、だれにでも簡単に育てることができます。しかし、寒さにはあまり強くありませんので、気温によって水やりの方法を変えましょう。春から秋にかけて成長期に入りますので、土の表面が乾いているようであれば、たっぷりと水を与えるようにして下さい。
気温が低くなってくると、成長が緩やかになってきますので、気温が10 ℃以下になってきた時は水やりの回数を減らして下さい。
土の表面が乾いていてもすぐに水を与えるのではなく、土が乾いてから2日から3日程置いてから水やりをしましょう。ある程度乾燥させることにより耐寒性を高め、丈夫に長持ちさせられます。
ただし、水分が不足すると葉が落ちてくることがありますので、その都度水やりの回数を調整して下さい。
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パキラの葉水の与え方
パキラなどの観葉植物には葉水を与えましょう。葉水は1日1回を目安に、霧吹きで与えます。葉水を与えると葉をみずみずしく保つことができ、発色を良くすることができるほか、アブラムシなどの害虫を防ぐこともできます。
また、パキラは葉の部分が広いため、その分ホコリやゴミが付きやすくなります。葉水を与えるときには、ついでに湿らせたティッシュペーパーで拭き取るなどして、その都度ホコリを取り除いてあげましょう。
パキラの肥料について
肥料を与えると成長具合が良くなり丈夫に育てられます。しかし、冬場は成長が緩やかになりますので、肥料を与えすぎると肥料焼けを起こすことがあります。
肥料は春から秋の成長期に与えるよう心がけましょう。パキラに与える肥料は薄めて使う液体肥料か、効き目が緩やかな固形肥料を選びます。
有機肥料を用いるとコバエがつきやすくなりますので、化成肥料がおすすめです。
パキラの植え替え・植え付け方
パキラは成長が早い植物ですので、ある程度時間がたつとすぐに鉢の中が根でいっぱいになってしまい根詰まりを起こしてしまいます。
根詰まりを起こすと空気が足りなくなり、水を吸い取ることができなくなりますので、栄養分が足りずに葉が落ちて枯れてしまうことがあります。
パキラを植え替えるには、1年から2年に一度のペースで5月から6月のあたたかい時期に行いましょう。
- 根がのびたパキラを鉢から取り出し、軽く土を落した後で茶色や黒色に変色した根をカットし、一回り大きな土に植え替えます。
- 土は鉢の半分程度入れ、苗をその中に入れたら8割程度の高さになるよう、もう一度土をかぶせて完成です。
ハイドロカルチャーでの育て方
ハイドロカルチャーは水耕栽培ともよばれ、土を使わないので部屋を汚す心配がなく、土の中に微生物や虫が入り込まないため、衛生的に育てることが可能です。
パキラなどの観葉植物はハイドロカルチャーで育てることができます。植え替えるときと同じで、ガラスの容器などに半分程度ハイドロコーンを入れ、パキラの苗をその中に入れたら、容器の8割程度の深さまでもう一度ハイドロコーンをかぶせます。
パキラの剪定方法
パキラは成長が早い植物ですので、剪定する必要があります。丈夫で育ちやすいので、室内で育ててもどんどん大きくなってしまいます。そのため、そのまま放置していると葉や枝が伸び過ぎて形が崩れてしまいますので、定期的に剪定をして形を整えてあげましょう。
形を整えるため枝を切り落とし、「切り戻し」を行います。パキラを切り戻す際の注意は特になく、どの部分を切っても枯れてしまう心配がありません。
病気の感染を防ぐため、剪定バサミで切り戻しを行う際には前もって剪定バサミを消毒しておきましょう。また、枝を傷つけることはないよう、なるべく切れ味の良いはさみを使います。剪定バサミは、ただ保管しているだけでも葉の部分に雑菌が付いていることがありますので、使用する前には洗うなどして清潔にしてから使うようにして下さい。
また、切れ味の悪いハサミを使うと枝の部分がつぶれて変形してしまうことがありますので、なるべく切れ味の良いハサミを選んでください。
切り戻しの時期と手順
切り戻しは成長が進む5月から6月に行います。カットする部分は、パキラの主幹を見て、枝分かれをしている部分の少し手前にポツンと出ている部分がありますので、その部分より 1cmから2cm上を目安にカットします。
カットした後はだいたい3週間程度で新しい芽が出てきます。もしも失敗してしまった場合でも、ある程度経過するとすぐに新しい芽が出てきますので、それほど神経質になる必要はありません。
挿し木にする場合について
切り戻したれ枝は挿し木にすると簡単に増やすことができます。挿し木にするときは、枝の二節ぐらいを残して10cmほどの長さにカットします。
挿し木を行う時期は切り戻しを行う5月から7月ごろまでに行いましょう。切り取った枝に付いた葉の部分からどんどん水分が抜けて行ってしまいますので、大きな葉は半分にカットしておきます。
カットした後の枝は、なるべく早く水を入れた容器に入れるなどして数日間水を吸わせます。
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病害虫
アブラムシ
アブラムシは、2ミリ程度の小さな害虫です。植物の葉や茎から栄養分を吸い取り枯らせてしまいます。
ようやく目に見える程度の小さい虫ではありますが、集団で行動しますので、見つけた時は霧吹きで水を吹きかけるなどして除去しましょう。
アブラムシが付くと葉や茎を傷つけて病気にかかりやすくなりますので、なるべく早く取り除いてください。
ハダニ
ハダニは、赤茶色や黄緑色をしたアブラムシにもよく似た小さな害虫です。主に葉の裏側に住みつき、葉や茎から栄養分を吸い取ります。
ハダニが付くと白い斑点が現れますので、見つけた時はすぐに取り除いてください。アブラムシと同じように水をかければ簡単に取り除くことができますが、食器用洗剤や牛乳を少量入れた水を使うと取り除きやすくなります。
ナメクジ
ナメクジは花や観葉植物を多く好みます。屋外で育てるとナメクジが付いてしまう可能性がありますので、鉢で育てる場合も外に出したときはお家の中に入れる前にナメクジがついていないかチェックしてしましょう。
ナメクジは食慾旺盛ですので、梅雨などのナメクジが発生しやすい時期は、特に注意が必要です。少し食べられた程度であれば問題ありませんが、食べられた範囲が大きいと成長できなくなり、枯れてしまう可能性があります。
パキラを育てて金運アップ!
パキラは風水的にも良いとされている植物です。金運がアップする効果があるともいわれていますので、室内で育てるときには玄関など、縁起のいい場所に置くのもおすすめです。
また、インテリアとしても人気が高く、手もかかりませんので、観葉植物初心者の方はまずパキラから育て始めてみてはいかがでしょうか。