アニメのキャラクターにありそうな「足が大きくてモッサリヘアー」の姿をしているガジュマルは、熱帯~亜熱帯の暑い地方に広く分布しています。
成長が早く大きな樹では20mを超えるほどの大木にも成長します。家庭で栽培しているガジュマルは10㎝~20㎝程からのかわいいスタートです。成長が早いので鉢を植え替えていけば1m位に成長していきます。
あまり手間もかからず成長してくれるので、観葉植物としては初心者の方でも育てやすいでしょう。しかし、もともと熱帯~亜熱帯の熱い地方の植物なので、日本の気候に不慣れな部分もあります。その点に気をつけて、不思議な木・ガジュマルの育て方についてお話ししていきます。
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ガジュマルの育成条件
日当たり
日なたを好んでスクスク育っていきます。日当たりのよいベランダや出窓は格好のポジションです。しかし、急激に強い光に当てると適応できずに枯れてしまう事があります。冬から春の季節の変わり目に、いきなり長時間日向にさらして枯らすことがあるので注意しましょう。
日当たりについては細心の注意が必要です。日当たりのよい場所が好まれる事から、冬場の窓付近は要注意です。夜間に窓ガラスから放熱されて、外気と変わらない温度に下がることもあります。
日当たりの悪い所でも成長はしますが、枝が細くなり、イメージして いるガジュマルとは程遠い姿に成長します。
土壌酸度
あまり土壌の心配をしなくても育つ丈夫なガジュマルです。冬季に5度以上の気温が必要なので鉢植えで育てましょう。
用土は「水はけのよい」土を準備しましょう。ホームセンターなどで販売されている観葉植物の土で問題なく育ちます。
植え替えのタイミングでハイドロカルチャーに切り替えることもできます。虫が湧くこともなく、清潔感がいいですね。
ガジュマルの株の選定と管理
ガジュマルの木はホームセンターで販売されています。観葉植物のコーナーでの取扱量は多いので、容易に見つけられるでしょう。花が咲くので種はできますが、種からの栽培は難しいですね。友人から挿し木で増やしてもらうのも面白いです。
成長の速いガジュマルは、2~3年で鉢の植え替えが必要になります。根が鉢底からはみ出すようでは植え替えた方がいいですね。植え替えの時期は夏前がいいでしょう。適切な大きさの鉢なら水切れ防止にもなります。
ガジュマルの水やり
水の大好きなガジュマルなので、夏は土が乾いたらたっぷり水を与えましょう。土が湿っているうちは、水やりの必要はありません。
一年中土が湿っている状態では根腐れ病になってしまいます。土が乾いていたら水やりでよいのですが、これでは成長のペースや葉の色つやも良くなりません。
そこで、葉っぱに霧吹きで水分を与えましょう。これで一定の湿度を保つ事ができます。夏などは屋外に出した時に、シャワーで水を与えるのも良いですね。
- 夏の水やりは朝と夕に限定です。昼間に水を与えると根腐れ病の原因となりますので注意が必要です。
- 冬になると成長が鈍るガジュマルに、夏と同じペースで水を与えないようにしましょう。土が乾いてから水をやれば枯れることはありません。
置き場所をどこにするか?
気温5度以下になると葉っぱが枯れ落ちてしまうので、やはり熱帯の植物ですね。秋~冬は屋内で過ごさせましょう。室内でも日当たりのよい窓の近くが良いです。しかし、夜間に気温が下がり過ぎる場所は不可です。
窓の近くならカーテンがあるので心配ありませんが、葉やけを防ぐためにも直射日光を当てすぎるのは考え物です。
冬でも暖かい日中はベランダなどで日光を浴びせましょう。気温が下がる前に室内に戻してあげます。
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ガジュマルの肥料
肥料を与えなくても育つガジュマルですが、春から秋にかけては液体肥料を与えた方が良いです。
肥料の与えすぎで根腐れ病になることもあります。
ガジュマルの剪定方法
成長の速いガジュマルを放っておくと数年で観葉植物とは言えないほどに巨大化してしまいます。ある程度成長を抑制して、室内の観葉植物として維持していきたいですね。そこで、毎年5月~6月に剪定を行いましょう。
丈夫で成長の速いガジュマルは一回り小さく枝を切るくらいが丁度良いです。夏前の剪定がポイントで、この時期に枝を切ると成長が早くなります。
ガジュマルの増やし方
剪定した枝を利用して、挿し木にすると増やす事ができます。挿し木の場合、枝は斜めにカットします。切り後から白い樹液が流れ出ますが、洗い流してしまいましょう。この樹液が固まると吸水能力が落ちてしまいます。
別の鉢に観葉植物用の土を用意してカットした枝を挿します。挿し木には水をたっぷりあげましょう。土が乾かないくらいが目安です。
3ケ月もすると挿し木は根を張り安定します。根が張れば大丈夫です。挿し木をして1~2週間は直射日光を避け木陰で育てます。水をたっぷりあげるので、風通しのよい場所を選びます。3~4週目には液肥を与えるとよいです。
苗の植え替え作業
剪定では枝の成長を止めることはできますが、根っこの成長を止めることはできません。そこで、成長の速いガジュマルの木は植え替え作業が必要となります。
植え替えをしないで同じ鉢植えのままにすると、根っこは成長するのでいずれ枯れてしまいます。目安としては2年~3年で1回、5月~6月頃が良いです。
- 2年先の根っこ(気根)の大きさをイメージして、2回りほど大きな鉢を用意します。土は全部崩すのではなく1/3ほど崩すイメージです。
- その際に、枯れている根は切ってしまいます。
- 新しい用土を別の鉢に用意して、古い用土は処分しましょう。
植え替えのタイミングでハイドロカルチャーにすることもできます。虫がわかなくて清潔感があります。
インテリアとして育てられることも多いガジュマルとハイドロボールは合いますね。
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ガジュマルの病害虫の被害
日当あたりの良い所で育てて水やりを注意していても、葉が枯れてくるような場合は病害虫の被害の可能性があります。観葉植物に寄生する白い「ハダニ」や「カイガラムシ」分厚い殻で覆われている厄介な害虫です。
「ハダニ」は殺虫剤を散布して退治します。カイガラムシは分厚い殻のためか殺虫剤が効きづらいのでブラシで落とします。
根腐れ病は土が常時湿っている場合にかかりやすい病気です。疑いのある場合は水やりを控えます。根の部分を指さ触って「ぶよぶよ」しているようでは根腐れ病です。薬剤では対処できないので、葉っぱが落ちてしまうようでは株の処分を考えましょう。
おわりに
ガジュマルの育て方について、日当たりの選定から説明してきましたがいかがでしたか?熱帯の植物ですが、強すぎる日光や冬から春にかけての日の当て方など注意が必要ですね。
水やりも季節の違いで1日に与える回数や時間帯の違いがあります。根腐れ病対策は常に必要です。しかし、成長も早く育てるのにあまり手間がかからないので、初心者の方でも育成しやすい観葉植物です。剪定や植え替えを繰り返して徐々に大きくしていきましょう。
挿し木で増やしていくのも容易なので、自宅内に2~3か所に置いてもいいですし、友人と交換すると葉の色や形が多少異なる種類があって楽しいかもしれませんね。
ガジュマルはその旺盛な成長力から「健康」との花言葉や、風水上インテリアとして適した植物などとも言われています。ぜひ、生命力みなぎるガジュマルを育てて、お家をエネルギッシュで明るい空間にしてみませんか?