メロンには「マクワウリ」とよばれる品種があり、ウリ科の食物の一つです。夏には欠かせないメロンやスイカですが、メロンもスイカも注意するポイントなど、育て方は同じです。
メロンは、育て方のコツさえつかめばご家庭でも育てられます。初心者の方はまず、網目のない皮が特徴のマクワウリから育てましょう。
まず、ご家庭でスイカを育てるのであれば小玉スイカがおすすめです。スイカは、大きいものだと5kg以上になりますが、小玉スイカであれば大きいものでも3kg程度と小ぶりで、片手でも持てる大きさですので、「収穫したけれど冷蔵庫に入らない」ということもありません。
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マクワウリの特徴
マクワウリは昔から日本にある、メロンの一種です。ハート型の発破や細長い実の形が特徴で、実の色は白っぽいものや緑色のものなど、品種によって異なります。
果肉は汁が多めで強い香りと甘みが特徴です。黄色のマクワウリは梨のような食感でさっぱりと食べやすく、緑色のマクワウリは、マスクメロンに近い甘みや香りをしています。
マクワウリは、小ぶりですので鉢やプランターでも育てられます。特に初めて育てるという方の場合は、プランターで栽培した方がよいでしょう。
マクワウリの種まき時期
マクワウリは、気温が20℃から30℃前後と高温をこのみます。だいたい25℃から30℃前後で発芽しますので、種から育てるのであれば3月下旬から5月上旬にかけて、苗植えは4月下旬から6月上旬に行います。
雪や霜の心配がない地域にお住まいなのであれば、直接地植えも可能ですが、マクワウリは同じ場所に連作することができませんので、ほかに場所がない方の場合は、4年から5年、間をあける必要があります。
マクワウリの鉢やプランターで育てるには
まず始めに育苗用のポットに赤球土と腐葉土を入れて、水をかけ湿らせておきます。そこに人さし指の第1間接程度の深さに穴をあけ、そこに 3粒程度種をまいていきましょう。その上から土をかぶせ表面を手のひらで軽く押えます。
発芽するまではこまめに水やりを行い、土が乾かないよう注意して下さい。マクワウリは10日程度で発芽しますので、発芽したら土の表面が乾いてから水を与えるようにしてください。
葉が2枚から3枚程度育ったころに勢いのいい苗を一本だけ残し、ほかは取り除いて間引きして下さい。その後、4枚から5枚程度に葉が増えたら鉢、またはプランターに植え替えをして下さい。地植えにしてもかまいません。
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マクワウリのプランターでの育て方
プランターでマクワウリの苗を育てる場合には、60㎝程度の幅のあるものに1株から2株を目安に植え付けてください。マクワウリは小ぶりではありますが、大きくなりますので2株以上は増えないようにしましょう。
プランターの底には水はけを良くするために石を敷いてください。プランターの8割程度まで土を入れ、苗が収まる程度に穴を掘り苗の根元を傷つけないよう注意しながら植え付けを行いましょう。
苗が大きくなるまでは割りばしなど、あまり高さのない棒を立て支柱の代わりにしましょう。割りばしと苗を麻ひもなどを利用して結んでおくと倒れてしまう心配がありません。
マクワウリを地植えにする場合
自由植えにするには、10日から2週間前にあらかじめ石灰をまいておき、土を中和させる必要があります。石灰はホームセンターなどでも売られている「苦灰石灰」で大丈夫です。畳1畳分程度の広さにおよそ100g程度の石灰をまいておき、1週間ほど寝かせておきましょう。
そのあとで腐葉土と化成肥料を混ぜ合せます。腐葉土の代わりに完熟堆肥を使ってもかまいません。マクワウリは、つるが長いもので10mも伸びるものがありますので、まず長さが1m前後の畝をつくり、畝の高さを15cmから20cmにします。
そこにマクワウリの株を植え付けますが、株は1m程度ずつ間隔をあけて育てましょう。苗の根元は、根元に穴をあけた黒いビニール、または藁をかぶせておくと防寒になります。
マクワウリの水やり
地植えにする場合は、特に水やりの必要はありません。
マクワウリを鉢やプランターで育てる場合は、土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えましょう。水は、鉢の底から流れ出てくるまでたっぷりと与えて下さい。
マクワウリの肥料の与え方
肥料は、植え付けをするときに肥料を与えていますので、実がつき始めてから化成肥料と油かすを土に混ぜ合せます。
そのあと、2週間に一回のペースで化成肥料を与えましょう。肥料は、苗の周りにばらまくようにして与え、最後に株の根元に向けて土を寄せます。
ただし、費用を与えすぎると「つるぼけ」をおこして実がつきにくくなりますので注意しましょう。
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マクワウリの日当たりと置き場所
マクワウリは高温を好みますので、日当たりの良い場所を選んで育ててあげましょう。
鉢やプランターで育てる場合には、日当たりの良い場所を選んで移動させてあげるなどして、環境を整えてください。
地植えにする場合は日陰にならないよう注意しながら植え付けを行います。
マクワウリの支柱の立て方
マクワウリは、つる性の植物ですので鉢やプランターで苗を育てるときは、支柱が必要になります。
支柱は、150cm程度の高さがあるものを3本から4本、苗を囲むように立てて下さい。
その周りをビニールひも、または針金か麻ひもで20cm間隔で囲み、そこにつるが伸びるよう誘引して下さい。
マクワウリの剪定と摘心
マクワウリの苗の高さが15cmから20cm程度になったら摘心を行います。摘心は、親づるの5節目から6節目あたりからカットして下さい。そこからさらに新しくこするが入できますので、勢いのいい3本のみを残して後は摘み取っておきましょう。
子づるも親づると同じ方法で、長さが10cm以上になったら摘芯を行います。子づるの場合は、4節目あたりにできた新しいつるをすべて摘み取っておきます。
マクワウリの受粉の仕方
マクワウリは、確実に実をつけるために人工授粉を行います。
花弁の下がっぷっくりと膨らんだ方が雌花になりますので、雌花の根元から摘み取った雄花をこすりつけて受粉を行いましょう。
マクワウリの収穫時期
マクワウリは、受粉してから30日から40日程度で収穫できます。目安としては、実の全体が黄色または白っぽくなった頃、実の付け根あたりに付いている産毛がとれたら「食べごろ」というサインです。
収穫するには、専用のはさみやナイフを使って、実の付け根あたりをカットして下さい。甘みの強い実に育てるには、収穫時期のおよそ10日前ころから水を少なめに与えておくと甘みが増し、実が割れてしまうのを防ぐこともできます。
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マクワウリの病害虫
マクワウリは水はけがよく、日当たりの良い場所を好みますが、一方で乾燥には弱い植物です。そのため、気温が高くなる夏場は、水を多めに与えることで乾燥や病気を防ぐことができます。
マクワウリは次の病気に弱いので、症状が現れたら早急に対処しましょう。
マクワウリのうどんこ病
うどんこ病は6月から8月にかけて発生しやすくなります。カビが原因によって引き起こされ、うどんこ病にかかると小さな白い斑点があの表面に現れます。
病気の進行が進むと株全体に広がってしまいますので、症状が現れた時は農薬をかけて対処して下さい。
また、そのまま放置しておくと健康な株にも広がってしまいますので、うどんこ病にかかった株は取り除いておきましょう。
つる割病
つる割病は、6月から7月にかけて発生します。つる割病にかかると、昼間はぐったりと苗がたれ下がり、夜になると健康な状態に戻ります。進行が進むと夜もなえたまま元に戻らなくなり白いカビが発生して枯れてしまいます。
症状が現れたら早めに農薬をかけてください。つる割病は、特に土の表面に胞子が付着していますので、つるわれ病にかかった株は根元から取り除いてください。
特に日当たりが悪い場所で繁殖しやすくなりますので、日当たりには注意しましょう。日光消毒すると感染した土も殺菌することができます。
マクワウリを上手に育てて美肌に
マクワウリは、90%と水分が多く含まれ、果肉にはビタミンCやクエン酸が豊富に含まれています。
食物繊維も多く腸内環境を整えて美容効果も得られる女性にうれしい果物ですので、上手に育てて夏バテ予防や美肌を手に入れましょう。