夏に植える花

サルビアの種まきからの育て方!栽培時期や花が咲いた後の手入れまで

サルビアの種まきからの育て方!栽培時期や花が咲いた後の手入れまで

昔「サルビアの花」なんて歌が流行った頃には、サルビア=赤い花のイメージだけだったのですが、最近では様々な花色のものが出ています。

今回は、サルビアの種まきからの育て方と栽培時期や花が咲いた後の手入れについて、ご紹介していきたいと思います。




サルビアの品種と特徴

サルビアの品種と特徴

品種的にも、昔はサルビアと言えば「スプレンデンス種」のみを指していたのですが、近年では様々な種類のサルビアが広く一般向けに流通していて、価格差も特にありません。

サルビアの種類
  • コクネシア種:ベニバナサルビアとも呼ばれる
  • ファリナセア種:ブルーサルビアやメアリーセージとも呼ばれる
  • ネモローサ種:耐寒性が強い(宿根サルビア)

なお、園芸品種としてのサルビアは、本来は多年草や宿根草なのですが、温暖なブラジルやメキシコなどの中米原産の物が多く不耐寒性のため、前記した一部の例外を除いて一年草扱いされています。

ちなみにシソ科アキギリ属の学名がSalvia(サルビア)なので、中部地方から中国地方にかけて分布する山野草の「アキギリ」なども当然サルビアの仲間ですし、和名が薬用サルビアのハーブ「コモンセージ」もサルビアの仲間になります。

以下は「スプレンデンス種」に関する栽培法になりますので、多種の場合には若干の差異があるかもしれません。



サルビアの栽培時期と育成条件

種まき 定植 開花
寒冷地 5月中旬~6月中旬 7月中旬~8月中旬 8月中旬~9月下旬
一般地(春まき) 4月中旬~5月中旬 6月中旬~7月中旬 7月中旬~11月中旬
暖地 4月上旬〜4月下旬 5月中旬~6月中旬 6月中旬~12月中旬
サルビアの育成条件
  • 日当たり:日なた
  • 土壌酸度:中性〜弱アルカリ性
  • 株間:25cm〜35cm
  • 開花時期:6月〜10月

タネまき・育苗

品種にもよりますが、タネまきから2ヶ月半程度で開花するので、夏の花壇やプランターを彩るには4月後半頃から5月前半頃にまかなければなりません。

この際に注意する事は、発芽適温は20〜25℃と高温性だと言う事です。適切に保温管理するか、気温が適温まで上昇するまで待たないと発芽しません。

発芽までは育苗箱で

そこでオススメするのが、適当な育苗箱を用意して、発芽から苗段階まで管理する方法です。冷え込む夜間などは、それをビニールなどで覆ってやれば保温保湿なども容易です。また、タネ自体も細かいものなので、直まきするよりもロスも少なくて済むでしょう。

市販のタネまき用土などを入れた育苗箱にばらまきします。覆土はタネが隠れる程度のごく薄めに。発芽に7〜8日を要するので、適宜、霧吹きで水分を与えるなどして乾燥防止に注意して管理します。また、サルビアは比較的発芽が悪いですから、少し多めにまくと良いでしょう。

発芽から育苗まで

発芽したら本葉2〜3枚の頃まで、そのまま育苗します。多分、苗が混み合った状態になっていると思うので、特に水切れに注意します。

なお、高温であれば乾燥にだけ注意すれば育成は容易です。ある程度のタネをとっておいて6月頃にまくと9月頃に開花する株を確保するなんて事もできます。工夫して楽しみましょう。

<スポンサーリンク>

植えつけ場所の準備

サルビアの植えつけ場所の準備

ある程度の保水力のある粘質壌土が適しているという説と、水はけの良い土が適しているという説がありますが、要は、湿地など極端な環境で無い限りは、日当たり良好な場所であれば、それほど難しく考える必要も無いと言う事です。

グランドカバー的に利用されている場合も多いですし…。冬場にパンジーやビオラを植えてあった場所なんかでも構いません。

中性に近い弱アルカリ性を好みますから、酸性土壌では石灰を施し、あらかじめ良く耕しておいて下さい。植えつけの10日程度前までに、元肥として堆肥、腐葉土、油粕、化成肥料(1平方メートル当たり50g)を与えて肥沃な環境を準備しておきましょう。

鉢やプランター植えの場合は、市販の園芸用の培養土を利用すれば特に問題はありません。パンジーやビオラを植えてあった土を再利用する際には、腐葉土などを入れてやって下さい。

サルビアの生育適温は15〜25℃と言われています。特に夜間の気温低下を考慮しなければならない環境などの場合には、余計な手間はかかりますが本葉2〜3枚の段階でポットにでも仮植えし、本葉7〜8枚になるまで育苗します。

この間、薄めの液肥を1〜2回与えて苗を丈夫に育てて下さい。

植えつけ

出来るだけまとめて植え込んだ方がサルビア本来の美しさを発揮しますが、あまり密植にし過ぎると風通しが悪くなり、蒸れて腐ったり、病害虫が発生しやすくなります。植えつけ間隔は25〜35cm程度が無難な妥協点かもしれません。

鉢やプランター植えの場合は、6号鉢に3株を目安に植えつけると良いでしょう。しっかりと活着したらそのまま放置せず、高さが10cm位になった頃に1度摘芯します。摘芯する事で草丈も抑えられ、分枝が多く出て花も多く咲くようになります。

水やり

暑さや乾燥に強い植物なので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする感じで。やり過ぎると根腐れを起こすことがあります。

基本的には、公園などの植栽にも使われる雑草並みに強い植物なので、地植えしたものに関しては特に神経質になる必要もありません。

ただし、鉢やプランター植えの場合には、特に盛夏期などには水切れに注意が必要です。小さい鉢で栽培している場合などは、毎日、鉢穴から溢れる感じで水をやって下さい。



肥料

サルビアの肥料

サルビアは肥料をやや多めに与えた方が良く生育します。その際にチッソ、リン酸分を多めに与えると効果的です。

開花中に肥切れすると、花つきが悪くなるので、 1〜2か月に1回程度、錠剤型の固形肥料を追肥として与えておきます。

特に夏から秋にかけて多くの花を咲かせるため、初秋から肥切れとなり、花の勢いが劣り、葉色が薄くなる事があります。予防のため、1週間に1回程度、潅水代わりに薄めの液肥を与えておくのも良いでしょう。

病害虫

うどんこ病が発生する事がありますが、発生する事があるというレベルです。前述した通り、かなり強い植物なので、発生したらサプロール乳剤やカリグリーン、トップジンMスプレーなどの殺菌剤を散布するまでです。

害虫に関しても、目を覆いたくなるほどの大量発生という状況は心配しなくても良いでしょう。

ハダニ類やヨトウムシ類が発生する事がありますが、適宜、ハダニ類には、ベニカマイルドスプレーやアーリーセーフなどを散布したり、ヨトウムシ類には、オルトラン粒剤などを使用して対処します。

<スポンサーリンク>

開花後の管理

サルビアの開花後の管理

花穂摘みをしっかり行うと花数が増え、花のボリュームがアップします。1番最初の花穂が7〜8割ほど咲き終わった時点で、花穂を摘み取り2/3位に切り戻しましょう。そうすると腋芽が伸び始め、2週間後頃には数本の花穂が立って咲き始めます。その後も、同様の作業を繰り返し行う事で、晩秋まで花を楽しむことができます。

また、花穂摘みを行うと同時に、液肥などで追肥して草勢を回復させる事が大切なので、忘れず行って下さい。特に良く育つ時期なので、この段階で手間暇を惜しまずに管理すると見栄えしますし、逆に放置してしまうと一気にみすぼらしい雰囲気になってしまいます。

なお、サルビアは多年草ですが、一部品種を除いて連作障害が発生します。フィトフトラ・ニコチアナ(Phytophthora nicotiana)と言う糸状菌(かび)が土壌中に残り、それにより疫病(フィトフソラ病)を発病するリスクが飛躍的に上昇するのです。一度栽培した土壌では、少なくとも3年は栽培しないようにしましょう。

鉢やプランターの場合には、鉢やプランターを消毒し培養土を入れ替えれば済む事ですが、花壇などでは本格的な消毒はまず不可能なので諦めも肝心です。翌年以降は、マリーゴールドやマツバボタン、トレニアあたりの夏の花を上手くローテーションして楽しんで下さい。(余談ですが、マリーゴールドは平気ですが、マツバボタンやトレニアにも連作障害があったりします。)

おわりに

発芽適温が20〜25℃、生育適温が15〜25℃である事を把握して、そこら辺の対策さえ怠らなければ、栽培が非常に簡単な部類の植物だと思います。

また、簡単なだけではなく、花穂の摘み取りや切り戻しは、腕の見せどころでもあるし面白いですよ。

以上、サルビアの育て方についてまとめてみました。