コットンキャンディは、「ティランジア」と呼ばれるエアプランツの一種です。最近では100円ショップのお店でも販売されていて、園芸店でも手ごろな価格で購入できます。
花苞が美しく、エアプランツの中でも育てやすいので、初心者の方にもおすすめです。また、オリーブなど、大きめな観葉植物をお部屋の中に置いている時は、コルクに着生させて枝から吊るして育てても見栄えが良く、インテリアとしても楽しめます。
この記事ではコットンキャンディの育て方を紹介しますので、これからエアプランツを育てたいという方はぜひ参考にしてみてください。
日当たりと置き場所
コットンキャンディを屋外で育てるときには直射日光に注意しましょう。特に屋内から育てているときに、日に当てるために屋外に出してすぐ直射日光に当ててしまうと日焼けしてしまいます。
そのため、屋外に出すのであれば徐々に日光にならしてから日に当てましょう。通常は30%から50%の遮光が必要ですので、遮光カーテンや遮光ネットを利用して育てると良いでしょう。遮光ネットや寒冷紗は100円均一のお店でも購入可能です。
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照明に注意
コットンキャンディは直射日光や熱に弱いため、LEDライト以外の熱を持ちやすい照明のそばに置かないよう注意しましょう。場合によってはライトの熱を吸収し、火事の原因になることもあります。
そのため、コットンキャンディは風通しが良く直射日光が当たらない半日陰で育てることをおすすめします。
室温
コットンキャンディは20℃から30℃の温度を好みます。そのため、温度が低くても10℃以上、高くても40℃以下になるよう注意して下さい。
冬に室内で育てる場合は乾燥を防ぐため、ファンヒーターを利用します。夏に40℃近くまで気温が上がるようであれば、扇風機などを使って風通しを良くしてあげましょう。
コットンキャンディは半日陰で育てることをおすすめしますが、日光不足になると生育が悪くなりますので注意して下さい。
肥料と土
コットンキャンディはエアプランツの一種ですので土は必要ありません。上記画像のようなコルク(バージンコルクディスプレイ)や水苔、軽石、流木などを用いられています。
このような素材を使う事じたい、割と利にかなっていて、コルクや流木などの素材の上に置いて育てる事で、余分な水をはじくので丈夫に育てられると言う利点もあります。
コルクは樫の木の皮をはがしたものですが、コットンキャンディなどのエアプランツを育てるときによく活用されています。また、水苔を使う場合は乾燥を防ぐことができコルクなどにまきつけるとちょうどよい湿度に保つことができます。また、軽石もまた水はけがよく鉢植えの植え込みにも使用されますが、コルクの代わりに軽石を使っても湿度を適切に保つことができます。
最近ではコットンキャンディなどのエアプランツを流木の上において楽しんでいる方が多く見られます。インテリア性が高く、お部屋をおしゃれに見せることができますが拾ってきた流木を使用する時は、中に害虫が潜んでいたり細菌に感染する場合がありますので、使用する前には煮沸消毒や塩抜きを行いましょう。
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水やり
コットンキャンディは、通常あまり鉢植えで育てることがありませんので、ときどき水に浸しておく必要があります。水に浸す時はおよそ2時間から3時間程度浸しておくだけで十分です。あまり長く水につけておくと腐ってしまう場合がありますので注意しましょう。
屋外で育てる場合は毎日か3日に一度のペースでかまいません。水を与えるときは夕方から夜にかけての涼しい時間帯に行ってください。ただし、屋外で育てる場合、雨が降った後は水を与えなくても大丈夫です。
屋内で育てる場合は毎日か2日に一回程度を目安に水を与えて下さい。水を与えた後は扇風機などを使って風通しを良くしてあげましょう。水を与えた後で風通しの悪い場所に置いておくと腐ってしまう可能性があります。ただし、扇風機は空気を循環させるために使い、直接風を当てないよう注意して下さい。
冬場は乾燥しやすいので、お部屋の中が乾燥していると感じたら霧吹きを使って水を吹きかけてあげるか、または加湿器を使って保湿してあげましょう。
種まき
コットンキャンディは花が咲きますので種を採取して育てることができます。花が咲き終わり種を取り出したら、水を含ませた水苔や水を含ませたキッチンペーパーの上に置き、乾かないよう注意しながら位置に週間程度管理します。
乾燥に注意して水を含ませておくと、およそ1週間から2週間程度で発芽します。
植え替え
コットンキャンディを水苔の上に置いて育てている場合は植え替えが必要です。コットンキャンディはほかの観葉植物とは違い、根から水分を吸収しませんので根詰まりを起こす心配はありません。
しかし、水分を多く含む水苔の上で育てると、害虫が付きやすくなりますので、水苔が古くなり、交換するタイミングで植え替えを行います。
- 水苔をコットンキャンディから取り外します。
- 根を傷つけないよう注意しながら丁寧に剥ぎ取ります。
※根がしっかりと張ってしまい、取れない時には無理に取り外さなくてもかまいません。 - 水苔を水に浸した後で、コットンキャンディを傷つけないよう注意しながら根元に水苔をやさしく蒔いていきましょう。
- 鉢の底にネットと軽石を敷いた後、水苔をまいたコットンキャンディを詰め込めば完成です。
枯葉取り
コットンキャンディを育てていると根元部分に入っている古くなった葉が枯れてきますので、これを取り除く必要があります。
古くなった葉はそのままにしておくとカビが生えやすくなり、腐って枯れてしまう場合がありますので、なるべく早く取り除いておきましょう。
枯葉取りは手で引っ張るだけで簡単に取り除くことができます。また、葉の先端が折れていると、その部分が変色し枯れてしまいますので、ハサミでカットして取り除いてください。
コットンキャンディは成長すると株が付いた状態で横に横にと増えていきますので、株と株がつながり合った中心に生えてくる葉も適度に取り除き、風通しを良くしてください。枯葉取りは毎日行う必要はありませんが、様子を見ながら月に一回程度は枯葉を行いましょう。
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病害虫
コットンキャンディはハダニやアブラムシ、カイガラムシに注意しましょう。ハダニはどんな植物にもつきやすい害虫で、うすい緑色や赤茶色をした、体長0.5mmほどの小さな害虫です。特に葉の裏側に住みつくことが多く、葉の栄養分を吸い取り、枯らせてしまう厄介な虫でもあります。
そのため、見つけた時はすぐに駆除が必要になります。ハダニの駆除には薬剤スプレーを吹き掛けてもかまいませんが、水につけて泳がせても取り除くことができ、霧吹きで水を吹きかけても取り除けます。
アブラムシ
アブラムシは体長2mmから4mmの害虫で、食慾旺盛。葉やつぼみから栄養分を吸い取り、早めに対処しないと全体が茶色く変色し、そのまま枯れてしまいます。
アブラムシが付いている時はティッシュでやさしくこすり落すか、もしくはピンセットでつまんで取り除いてください。
ナメクジ
ナメクジは梅雨の時期に多く発生し、夜に活動を始めます。食慾旺盛で何でも食べつくしてしまう厄介な害虫ですので、コットンキャンディに寄生しているのを見つけたら、早めに対処しましょう。
なるべく夜に注意を払うようにして、ナメクジが寄生しているときはピンセットや割りばしを使って早めに取り除いてください。
ナメクジが通った後はぬるぬるとした粘液が付いていて光るため、見つけた時には注意が必要です。
カイガラムシ
カイガラムシは白い綿毛のようなものが背中に付いているのが特徴の害虫です。ほかの害虫と同じように、葉やつぼみから栄養分を吸収します。
カイガラムシはワックス状の粘液で体を覆って身を守っているため、殺虫剤を散布しても効果がない場合があります。そのため、カイガラムシを見つけた時は、ピンセットや歯ブラシなどでやさしくこすり落すか、爪楊枝など、先の尖ったもので一匹ずつ駆除する必要があります。
大変根気のいる作業ではありますが、ほうっておくと枯れてしまいますのでカイガラムシが付いていないかこまめにチェックしましょう。
ポイントを押さえてコットンキャンディの美しい花を楽しもう
いかがでしたか。今回はコットンキャンディの育て方と育て方のポイントについて紹介しました。コットンキャンディは、直射日光の当たらない場所を選び乾燥に注意すれば、それほど育て方が難しい植物ではありません。
霧吹きなどを使ってこまめに水を与え、扇風機を使うなどして風通しを良くしてあげればきれいな花を咲かせることができ、西海岸風のインテリアにもよく似合うおしゃれなお部屋を演出します。
また、置き場所には流木や色つきの砂や小石などを使って語るのもお薦めです。SNS でも紹介されている方が多いので、ぜひそちらも参考にしてみましょう。