コスモスは多年草の植物です。「秋桜」という漢字を書くことからも、秋に咲くイメージの強いコスモスですが、夏から秋に開花する花です。
ほかの植物に比べ育て方が簡単で、初心者向きの花として人気があります。開花時期には赤や白のほかピンクや黄色といった様々な種類のものがあります。
今回は、コスモスの育て方について、詳しくお話ししていこうと思います。
Contents
コスモスの種類と品種
日本でよく知られているコスモスの品種は3種類ですが、原産国であるメキシコでは 30種類以上のコスモスがあります。
よく知られているコスモスは「オオハルシャギク」とよばれているもので、きれいなピンク色の花を咲かせます。もともとコスモスのピンク色の花は、薄い色ものがほとんどでしたが、濃いピンク色や黄色、白い色のものなど数多くのものを目にするようになりました。オオハルシャギクは葉っぱが細かたくさん付いているのが特徴です。
また、コスモスといえばキバナコスモスも有名です。これは夏に咲く早咲きのコスモスで、はっぱの形も一般的なコスモスに比べ太くオレンジ色の花を咲かせます。
そのほか、チョコレート色の花を咲かせるチョコレートコスモスなど、数多くの種類のものがありますので、お庭やお部屋を飾るためにぴったりの印象を選びください。
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コスモスの栽培時期と育成条件
- 開花期:6月~11月
- 耐寒性:弱い
- 耐暑性:普通
コスモスの種まき
コスモスはいつ開花させるのかによって種まきの時期が異なります。
種まきの時期は気温が15度から20度程度が適温です。早咲きのものであれば3月から4月の間に種まきを済ませておきましょう。秋に作コスモスの場合には、6月ころから7月の間に種まきを済ませておいてください。
観賞用として楽しむときには、あまり背丈が伸び過ぎてしまわないよう 、50センチ程度になった時に支柱を立ててください。
まず7センチから8センチ程度の植木鉢を用意し、2粒から3粒程度種をまいてください。その上から5ミリ程度を覆土をかけておきます。
コスモスを地植えにするのであれば、よく耕した地の上に 20センチ間隔で 3粒から4粒程度種をまいていきます。そのあとで種が飛んでしまわないよう、5ミリ程度に薄く土をかぶせておきましょう。
苗植え
コスモスを苗植えにする場合には、目詰まりを起こしやすいのでなるべく早く地植えにするか、新しい鉢を用意して植え替えする必要があります。
植えるとき、または植え替えるときには手の周りの土を念入りに崩してしまうと、根元が傷ついてしまう恐れがあるため、触り過ぎないよう注意して植えましょう。
コスモス栽培の土作り
コスモスを育てるには水はけのよい土が適しています。水はけのよい土であればコスモスはそれほど手をかけなくても元気に育ちます。市販のもので水はけの良い草花用の腐葉土が販売されていますので、そちらをご利用ください。
もしも自分で土を配合されるのであれば、赤球土と腐葉土を7対3の割合で配合しましょう。地植えにされる場合には、コスモスを植える1週間から2週間程度前に30センチ程度の深さまで土を耕しておき、そこに腐葉土やたい肥を3割程度を目安に巻いておきます。
そのあとで1平方メートルあたりに 100g程度の石灰を混ぜて寝かせておくとよいでしょう。コスモスは手軽なことでも人気の高い鼻ですが、不安ないようであればリン酸を多く含んだ化学肥料を混ぜておくのもおすすめです。
肥料
コスモスはそれほど肥料をまかなくてもよく育ちます。栄養分の少ないやせた土でも育つため、肥料のやり過ぎには注意しましょう。
初めから肥料を上げすぎず、最初は少なめに肥料をあげるのがポイントです。ない上や種まきをする前に、効き目緩やかな化成肥料と対比をほんの少量土に混ぜておくだけで構いません。
コスモスの水やり
コスモスは、どちらかといえば乾燥をこのみます。そのためミスをやり過ぎないよう注意して下さい。地植えにした場合には、夏の猛暑日を除き水やりをする必要はありません。
ただし、鉢植えにされている場合には、土の量が少ないためその分乾燥が早まります。少し触ってみて土の表面が乾いてきたと感じたら水やりをして下さい。
- 最近は夏の気温が高いため、猛暑日には水分を吸収する時間が早く、すぐに土が乾いてしまいます。
- いくら生命力が強いコスモスとはいえ、水分が不足してしまうとすぐに枯れてしまうので、鉢植えにされている場合には土の表面をこまめにチェックして、水を与えないよう注意して下さい。
- 水やりの目安は、表面が乾いてきたときに鉢の底から水が流れているぐらいの量を与えて下さい。
- コスモスは一年草ですので、花が落ちた時点で枯れてしまいます。
- 雪の降らない温かな地域では冬にも花を咲かせることがありますので、その場合には血の乾き具合をチェックしながら水やりをして下さい。
- あまり水を多く与えてしまうと、根腐れを起こしてしまいますので注意しましょう。
日当たりと置き場所
コスモスは風通しが良く日当たりの良い場所を好みます。日光の量が不十分だと、育ちにくく茎がもろくなってしまうため、高さが出てくると倒れてしまうことがあります。
また、水を与えたときになかなか水分が乾かず土の中に水分が残るため、根を腐らせてしまうこともあります。そのほか、コスモスは風通しにも注意が必要です。
害虫は、湿気や空気が停滞している場所を好みますので、日当たりが良く風通しの良い場所を選びましょう。これは、鉢植えにする場合も地植えにする場合も変わりません。
地植えにする場合、直射日光を浴び過ぎてしまっても葉が焼けてしまうことがあります。その場合には遮光ネットをかけるなど調整して下さい。
剪定と摘心
コスモスはそのままにしておくと、茎が長く延び過ぎてしまうことがあります。あまり背丈を高く育てたくない場合には、剪定をすれば背丈を調整することができます。
その場合は、本葉6枚程度を目安に摘芯を行ってください。そのあとで、わき芽も摘み取っておきましょう。コスモスが咲き終わった後は花柄を摘み取り次の買い替えと成長を促します。
支柱
コスモスは背丈が高くなる植物です。コスモスの草丈が50センチ程度になったら支柱を立てておきましょう。支柱を立てておかないと風が吹いた時に倒れてしまう場合があります。
また、コスモスの背丈が高くなり過ぎても花が倒れてしまいますので、前もって支柱を立てておきましょう。
支柱は、市販のもので支柱とリングがセットになっているものがおすすめです。支柱をコスモスの周りを囲むようにして立てるか、花が倒れてしまわないようすぐ側に立てておきます。そのあとでリングを上からかぶせておき、固定すれば完成です。
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病害虫
コスモスにつく病気や害虫は「うどんこ病」と「アブラムシ」が中心です。
うどんこ病
うどんこ病は、初夏から晩秋にかけて発生する病気になり、生育期にこの病気にかかってしまうと栄養を吸い取って枯れてしまいますので、しっかり除去しておきましょう。
うどんこ病を防ぐには、葉っぱを剪定して日当たりと風通しを確保しておくことです。
湿気を防ぎ水はけを良くしておくことでうどんこ病を防ぐことができます。
また、うどんこ病がまだ初期段階の場合には薬で病気を抑えることができます。うどんこ病にかかっている可能性がある場合には、すぐに薬剤を散布して下さい。
うどんこ病が進んでいる場合には、そのはっぱを切り取ってしまう必要があります。
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アブラムシ
アブラムシはどんな植物にも寄生しますが、アブラムシもまた植物についてしまうと栄養分を吸い取り放を枯らしてしまいます。アブラムシを見かけたときにはすぐ駆除して下さい。
被害が出た部分のアブラムシはなるべく早く取り除き、殺虫剤を使って駆除しましょう。アブラムシは風通しや日当たりの良い場所が苦手ですので、うどんこ病の場合と同じく風通しと日当たりには注意して下さい。
また、てんとう虫はアブラムシの天敵となりますので、見つけたら大事にしましょう。
コスモスの増やし方
コスモスを増やす方法には「挿し木」という方法があります。挿し木とは、植物の茎を土に挿して発芽させることを言います。
コスモスの挿し木は6〜9月頃が適しており、3節ほど切り取って赤球土や水はけの良い場所に切り取った茎をさしておきましょう。
芽が出るまでは水の吸収力が弱まっているため、乾燥したらすぐに水を上げるよう心がけてください。
コスモス栽培のポイント
コスモスは、適度な水と肥料があれば初心者でも丈夫に育てられる植物です。原産国がメキシコですので、乾燥したやせた土地でも割くことができ、同じような環境を好みます。
そのままにしておくと1m〜2m程度まで大きく成長しますので、背丈を高く育てたい場合には必ず支柱を立てておきましょう。
コスモスは開花させたい時期の3カ月程度を目安に種まきをします。観賞用として室内で育てるときには、6月から7月に種まきを行う遅咲きのものを選び、こまめに摘心をしましょう。
また、コスモスは新しい品種も数多く、それによって花数がことなる植物です。多種多様な花の形や色が魅力の花ですので、お好みの品種を探してみてはいかがでしょうか。