カンパニュラの花は、通称カンパニュラ・メディウムという名前であり、ヨーロッパでは昔から栽培されていた植物のひとつです。また、日本名では乙女桔梗や釣鐘草とも呼ばれています。
今回は、そのなかの一種類であるカンパニュラ(アルペンブルー)の育て方、水やり、そして切り戻しなどのやり方をご紹介していきます。
Contents
カンパニュラとは?
カンパニュラの野生種は、フランスの南東部からイタリア半島中部に広がり、標高1500mくらいまである岩場でも、日当たりの良いところであれば咲くことができる花です。
葉はタンポポのように直接地面に張り付くように広がった形で、その中心から花茎が上に伸びてきます。そして、花茎は上部分で枝分かれをして、そのてっぺん部分に約5~7cmくらいの釣鐘の形をした花を咲かせます。
花の色は、おもに白、紫、ピンク、赤と多彩な色があります。そんなカンパニュラの種類のひとつとして「カンパニュラ・アルペンブルー」という品種があります。
アルペンブルーは、キキョウ科のオタルブクロ属に分類されています。花の開花した姿見た目は、キキョウの花を少し小さくしたようなかわいらしい姿をしています。色は青色や、薄水色、薄紫などが多いです。
ブルーワンダーとは?
また、カンパニュラの品種ではもうひとつ、ブルーワンダーという花もあります。こちらは、開花した見た目がミニバラのような姿であり、本物のバラと間違えてしまうこともあります。
また、ブルーワンダーもアルペンブルーと同じく、薄紫色や青色・水色の花を咲かせます。
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カンパニュラ・アルペンブルーの栽培時期と育成条件
- 日当たり:日陰でも咲いてくれます
- 栽培形態:鉢植えまたは地植え
- 植え付け時期:4月~5月ごろ
土作りのやり方
カンパニュラを育てる際の土作りですが、鉢植えの場合の土でおすすめなのが、市販で売られている園芸用の培養土です。
ネットでも購入できますし、心配な方はホームセンターや園芸屋で店員さんに相談しながら決めてください。また、その土に10gほどの苦土石灰を混ぜ込んでおくのも良いとされています。
地植えの場合ですと、植え付けの約2週間前あたりに土作りをしましょう。そして、さらに2週間前に苦土石灰を混ぜ込んでおき、雨などで酸性になっていた土を中和しておくことが大切です。
カンパニュラの種まき時期
カンパニュラの種まき時期ですが、目安としては3~4月ごろが最適とされています。地域によっては5月でも大丈夫です。
この時期を目安に、まずはポットにカンパニュラに適した土を敷き詰めます。(※土作りは後ほどご紹介します)
その後の手順もあわせてご紹介します。
- 土をポットのなかに敷き詰め、種をまきます。
- 種を撒いたあとに、その上から土を被せることはせずに水をまきます。
- 主に日陰に保管しますと、10日ほどで発芽します。
- 本葉が3枚くらいになったら、ポットから丁寧に取り出し、鉢植えや地植えをします。
苗の植え付けについて
種からでなく苗から育てる場合、植え付け時期は目安として3~4月頃か9~10月頃とされています。真夏や真冬などの、季節の変化で一番厳しい時期は避けるようにしてください。
鉢植えの場合は、園芸ポットより少し大きめの鉢などに移して植えつけることをおすすめします。また、園芸ポットから取り出すときに、くっついてくる古い土や根っこなどは取り除きます。
鉢植えの中に、鉢底石や園芸用の網を穴の底に敷きます。その上からまずはアルペンブルーの苗を入れ、土を入れていきます。そうすることによって、苗をしっかりと固定でき、中心へ上手く収まるからです。その後、根が鉢の中いっぱいに広がっていったら、その都度鉢を大きくしていきましょう。
地植えの場合には、先に土作りを全部済ませてから植え付けをしていきます。その際、株と株の間隔は、約20cmほどを空けてから植え付けると良いです。
水やりの方法
カンパニュラの水やりの方法ですが、アルペンブルーは湿度の高い場所が苦手な植物です。水やりは土が完全に乾いたのを確認してから、再度水やりを行うようにしましょう。
また、水やりの方法として、鉢の底から水が流れて出てしまうまでの水は与えないように注意してください。
地植えの場合は、夏の日差しが強い時期以外は、特別に水を与える必要がありません。
植え付け後の肥料について
肥料の与え方についてですが、開花時期に次々と咲かせてくれるこのカンパニュラは、この時期にたくさんの肥料が必要となります。
ですので、1週間ごとを目安にして、液体の肥料を与えるようにしましょう。
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剪定方法と手入れ方法(切り戻し等)
カンパニュラ・アルペンブルーは、きちんと手入れすれば長い期間花を咲かせてくれます。
逆に、草丈が伸びるのも早いうえに花の数も多いので、枯れた花をそのままにしてしまうと、再び開花する時期のときに邪魔をして、開花期間が短くなってしまいます。
ですので、花がら摘みは定期的に行い、また、株があまりにも大きくなってしまった場合は、株分けをすることが大切です。株が蒸れることにより、害虫を呼び寄せてしまううえに、病気にもなりやすくなってしまうからです。
剪定・切り戻しの参考動画
カンパニュラの季節ごとのお手入れ
夏のお手入れについて
夏の手入れ方法としては、アルペンブルーはほかのカンパニュラの品種に比べると、非常に西日に強いので、主に乾燥だけに注意していれば問題なく育てることができます。
日差しの強い日が多く、乾燥したまま育て続けてしまうと根っこから枯れていってしまいますので、夏場は、必ず水やりを怠らないようにしましょう。
冬のお手入れについて
寒さには強い植物ですが、霜の降りる時期は根っこの部分が凍ってしまうことがないように気をつけましょう
根元あたりにシートや藁・枯れ葉などを敷いておいて、寒さを防止しておくと良いです。
また、冬の時期は、育成が遅いために、水やりはほとんど必要ないでしょう。
カンパニュラの主な害虫
おもな害虫としては、ナメクジやカタツムリです。
葉や花などを食べてしまうために、もしナメクジやカタツムリがいたら、即駆除してください。もし、駆除しきれない場合には、薬剤などを撒いておくと良いでしょう。
また、茎の下のほうに生えている葉や伸びすぎてしまった枝は、取り除いてしまいましょう。
アルペンブルーの増やし方
アルペンブルーの増やし方ですが、一般的な花の増やし方だと、咲いた後の種を採取するか、あるいは株分けをして植えていく方法があります。
カンパニュラの地植えの場合は、こぼれ種で自然と増えてしまいますので、毎年同じような場所に数を増やしていきます。
ですが、鉢植えの場合は種がはじけてしまう可能性があるために、鉢植えからのこぼれ種では増やすこと難しいです。ですので、鉢植絵の場合は株分けで増やしましょう。
株分けを行なう時期は、3~4月と9〜10月を目安に行ないます。分けるか株は、大きく育ったものを使用します。
根の方から優しく土ごと掘り起こしていき、1株5芽がつくようにほぐして切り分けていき、分けたあとは新しい鉢植えに植えるかまたは地植えします。
おわりに
今回は、カパニュラ・アルペンブルーの育て方についてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
アルペンブルーは、比較的お手入れが少なくすみ育てやすいので、初心者の方にもおすすめです。
お庭でも鉢植でもきれいに咲きますので、ぜひ楽しんで育ててみてくださいね。